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清らかな水

マドセア王国は豊かな水に称えられた

美しい国であった

城下町には清らかな清水が流れ

水を通さないマドセアブーツは

近隣諸国から引く手あまたの

輸出品であった

温厚な国王夫妻に生まれた

フリディア姫はマドセアの清らかな

水より美しいと王国民の信望を集めた


時折魔族の姿はあったが

二つの月が均衡を保つよう

極当たり前に互いに近付き過ぎず

波風が立つことも無かった


創造の月が墜ちる迄は


世界に異変が起き

フリディア姫が火のように

泣き叫ぶ


「リザティナ、フリディア姫を頼んだぞ」


甲冑を身に纏い王国軍を率いて

戦地へ赴く国王夫妻


「いけません!国王様お妃様!

戦いの経験も無いのにどうして

行かれるのです!」


フリディア姫を抱えて

国王夫妻の足元に縋る

乳母リザティナ


「だからこそ行くのだ

我が国の民も戦闘の経験がない

故に我が、国と民を守らねばならぬ」


王妃がそっとリザティナの手を包む


「愛しいフリディア姫を頼みましたよ」


国王夫妻は美しい水の王国マドセアを

背にして暗雲立ち込める

創造の月が墜ちた地へと向かう


心優しい国王夫妻が再び

マドセア王国の地を踏むことは

遂に無かった

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