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裏切り者

バラバラと崩れ落ちる

スケルトン兵の上で

狼族が得意気に跳ねる。


凛が兵服の裾を

引っ張られているのを感じて

振り向くと下から玉が見ていた。


「ん。」


両手を伸ばす玉。

凛が膝を着くとよじよじと

背中に上る。


「ん~張り切り過ぎての

腰が痛いのよ。」

「玉お婆ちゃん大丈夫?」


よいしょと背負い直す凛。


チェラッドはガラリアの

傍へ寄ると声を掛ける。


「ガラリア様、

こうなってはもう城には

居られません急ぎ退避を。」


チラとチェラッドを見て

目を細めたガラリアは

グッと目を開き牢の間の奥を見る。


「・・不味いわね、

狼族ッ!前方警戒っ

チェラッドは後方援護退路確保ッ!

この娘と婆さんを護衛しながら

逃げるわよ!」


シャーッと両爪を構えて

ゆらゆらと揺れながら

戦闘体勢を取るガラリア。


牢の間の奥から冷たい空気が

流れたかと思った瞬間

無数の影の手が伸びて来た。


ウォーン!とアギフを

筆頭に狼族が飛び掛かるが

牙の攻撃は効かず影の手に

絡まれ捕えられる。


「甘いのよッ!」


ガラリアが素早い爪の動きで

無数の斬撃を放ち影の手を切り裂く。


「狼族ッ!アンタ達では

相性が悪いわ下がりなさい!

出てくるのが早すぎなのよ

忌々しいっ!」


ウッウッウッと啜り泣きが聞こえる。


コツコツと足音が近付き

薄明かりに照らされた

パッツン前髪が揺れる。


「ガラリア、本当に

裏切ったんだな。」


現れたフェキリオにゾイアスが

慌ててすがり付く。


「だから言ったじゃないですか

フェキリオ様!この裏切り者に

早く制裁を・・」


ドンッ!と影の手がゾイアスを

壁まで叩き飛ばす。


「うるさい黙れ口出しするな。」


一瞥もせず冷たく言い放つフェキリオ。


「ううっフェキリオ様あんまりです。」


バタリと倒れ込むゾイアス。

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