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光る目
「違う地下牢はそっちじゃない。」
チェラッドが手招きすると
は~いと駆け寄る凛達。
地図を渡した意味がない。
狼族を助けに来たという凛達を
何となく放ってもおけず
後ろから着いて行く。
チェラッドとて
前から悪魔軍のやり方には
疑問を持っていた。
望まぬ者を捕えて服従の宝石で
従えるなど姑息だ。
だが自分1人刃向かった所で
消されるだけだ。
そんな事を考えていると
「そろそろおやつにしようかの?」
玉がどっこいしょと
背中から長い髭の付いた
とうもろこしを2本取り出した。
「わ~玉おばあちゃん
そんなの持ってたの?」
どうりで重いと思ったと凛。
「大きいじゃろ?
次世代もろこしっちゅうてな
近所の農家さんと共同開発したんじゃ。」
生でも甘いんじゃと玉。
「ダメだダメだ。
こんな所で座るなここに生えてるのは
毒苔だ。」
もう地下牢へ行くならさっさと行こうと
追い立てるチェラッド。
ぶ~ぶ~言うのを先導する。
ドロドロした雰囲気の大きな扉の前に
来たがアギフが押してもビクともしない。
「さぁ此れが地下牢だが
残念ながら鍵がない。
僕も勝手には入れないんだ。」
お手上げのポーズを決めた所で
足元にジャランと鍵束が落ちてきた。
「えっ?」
鍵じゃ鍵じゃとガチャガチャ開ける玉。
天井では二つの目が妖しく光っていた。




