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私は私

「皆さんーっ消灯ですっ

消灯の時間ですっ。」


玉がカンカンとお鍋をお玉で叩いて廊下を走る。


「ばあちゃんうるさいよっ

家じゃ無いんだから。」


小松ちゃんがかぼちゃを

くり抜いたかぼちゃプリンを両手に

共同の台所から出てきた。


「大ちゃんっ

家みたいなもんでしょっ

かぼちゃプリンは出来たの?」


小松ちゃんが持ってる

かぼちゃプリンを覗き込む玉。


「冷やしたら出来上がりだよ、

明日の朝ね。

ばあちゃん布団敷いとく?」


小松ちゃんが尋ねると

玉はぶんぶんと首を振る。


「凛ちゃんの部屋で寝る

いい御布団で腰に良さそうよ。」


玉はそう言うと

お休み大ちゃんっと

行ってしまった。


「あっ居たいたゼムー。」


凛が声を掛けるとゼムは

廊下の片隅でどんより落ち込んでいた。


「ゼムっマダムが部屋を

割り当ててくれたよ?」


凛はゼムの頭をワシワシする。


「放って置いてくれないか

どうせ私など。」


凛は構わずワシワシする。


「無事で良かったねー

心配したんだよ?

剣捌きも凄かったじゃない。」


よっゼムカッコいい!と更にワシワシ。


「別に私でなくたって誰だって。」


今度はゆっくりワシワシする凛。


「誰かの心配じゃなくて

ゼムの心配をしたんだよ?

ゼムはゼムじゃなくて誰かなの?」


ちょっと頭を上げるゼム。


「私はっ・・私だっ

誰でもない何でもない、

只の私だ。」


ワシワシし過ぎたゼムの頭を

手櫛で整える凛。


「そうそう

なら良いじゃない?」


凛の謎理論で押しきられたゼム。


疲れてるでしょう?

お風呂入って寝るといいよと案内する

凛に素直に着いて行くゼム。


「ガラリアさん?

良かった流石に居ないや。」


部屋にガラリアが居らずホッとする小松ちゃん。


ガラリアは押し入れの中でスヤスヤ

眠っていた。

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