待ってあげる
「ばあちゃん。」
頭にかぼちゃを二つ乗せた玉が
凛と共に部屋へ入って来た。
「大ちゃんっ
皆さんに鉄かぼちゃ料理を
振る舞って差し上げなさいっ。」
玉がピョコピョコ跳ねて
後ろで凛が真似をする。
「え~ごぼう料理いっぱい
作ったじゃない。
あ、そうそう此方の方が・・あれ?」
小松ちゃんが紹介しようと
振り向くとガラリアは忽然と
姿を消していた。
ちょっとごめん!と玉と凛の間を抜けて
廊下を見渡すが居ない。
「あれれ?不思議だな。」
小松ちゃんがう~んと唸っていると
玉と凛がテレビを見てキャッキャ言ってる。
「懐かしいの~
子供の頃にやっていたんじゃ。
大ちゃん、再放送?」
見ると時代劇調のお笑い番組で
『ご存知!お笑い奉行』とある。
「玉おばあちゃん知ってるの?」
玉は凛の膝にチョコンと座ると
凛を見上げた。
「これな、主役のなめ茸吾朗ちゅってな、
大見得を切った後、許してなめ茸
ごめん茸って土下座するのよ
子供の頃流行った~。」
『許してなめ茸ごめん茸~』
テレビから聞こえる声にドッと受けて
真似をする玉と凛。
「そうそう大ちゃんっ
かぼちゃプリンも忘れずにね、
美味しいからね。」
玉の言葉に渋い顔をする小松ちゃん。
「ええ~このかぼちゃ
めちゃめちゃ硬いんだよ。
共同の台所は道具も材料も揃ってるけど
薄暗いし怖いんだよ。」
ぶつぶつぼやく小松ちゃん。
「大ちゃんっ」
かーっと見得を切る玉。
「も~分かったよ
おっかないな~ばあちゃんは。」
小松ちゃんは鉄かぼちゃを抱えて
台所へ向かう。
「かぼちゃプリンって何なの?
食べてみたいわ。」
廊下を歩いていると
ガラリアが話し掛けて来た。
「うわっガラリアさん
何処に居たの?
かぼちゃプリン、カラメルたっぷりで
作るから待っててね。」
仕方がないわね
待ってあげるから感謝するのよ?
と小松ちゃんに付いて行くガラリア。




