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鳳凰
「怪しげな術を使う。」
毛皮の男は狼から降りると
狼の背をバシッと叩いた。
跳ねるように向かって来る狼。
男の部下達も爆風を物ともせず
アキラと玉に迫る。
キラキラと針が舞い
部下達に降り注ぐ
マダムが九十九針を飛ばしたのだ。
「ばあちゃんっ」
小松ちゃんがマダムの後ろから叫ぶ。
「ダメダメっ血塗られを
チョコチップメロンパンで
呼ぼうと思ったけどお腹一杯みたい。」
凛が飛び出して来た。
「むう何処から出てきた?」
訝る毛皮の男。
どうやら家は見えないみたいだ。
そうこうしている間に
眼前に迫る銀色の狼。
アキラが御札に綴る間もない。
玉がズイッ!と前へ踏み込んだ。
「ほわちゃあ~」
ヒュンヒュンと太いごぼうがしなる。
体の周りでごぼうを回転させて
脇の下に挟み掌を突き出して
ポーズを決める玉。
気のせいか気迫で背後に
鳳凰が見える。
「はいーっ!」
体を一捻りしてジャンプし
飛び出す玉。




