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見慣れぬ風景
「すまないね大ちゃんが
怖がって出てこないもんだから。」
玉は砂地をごぼうでつついてみたり
掘り返したりしている。
「俺は構いませんが
それにしても随分立派なごぼうですね。」
玉は自分の背丈の倍位ある
太くて立派なごぼうを手にしていた。
「そうじゃろ~
近所のな農家さんとな長年掛かってな
共同開発をしてみたのよ。
ちょっと立派になりすぎたかね。」
アキラは辺りを見回す。
見慣れぬ風景は
何処か外国の地のようにも見える。
「玉さん、戻りましょうか。」
アキラが玉に手を伸ばす。
「ん。」
玉が小さな手をアキラに伸ばすと
その瞬間グルルルと声がした。
アキラが咄嗟に玉を後ろに庇う。
見ると銀色の大きな狼に乗った男が
此方を見ている。
周りには数人の男達が控えていて
狼に乗った男は豪奢な毛皮を着ている。
「怪しい奴らだ。捕えろ。」
毛皮の男が手を下ろすと部下達が襲い掛かる。
アキラはサッと
御札に文字を書いて放った。
御札が爆ぜて周囲の砂が舞う。




