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やっぱり駄目

「ああ~っやっぱりオレは

駄目だ~っ駄目何だ~っ」


鉄ゲタ男がわっ!とばかりに

急にじたばたして嘆き出した。


「何なんだい、やかましいね。」

呆れ顔でカウンターを拭いているマダム。


「あの、すんません。

そこも片付けたいんで

退いて貰えます?」

小松ちゃんがゴミ袋片手に声を掛ける。


「ああっさっきはすまなかった!

鉄ゲタが当たらないように

精一杯気を付けたけど大丈夫か?」


「はぁまぁ床に顎はぶつけましたけど。」


迷惑そうに目を背ける小松ちゃん。


「依頼されたのにこのザマで

申し訳ない。」


両膝に手を置き頭を下げる鉄ゲタ男。


「別に依頼何てキャンセル

したんでいいです。

キャンセル料なら払いますよ。」


つ~んとしながら片付けている小松ちゃん。


「それがその、重ねて申し訳ないっ」


「はぁ?」


小松ちゃんが訝しげに鉄ゲタ男を見る。


「先ずあなたがどういう手で

菱家に討伐依頼を出したのか

知らないが大変な事だったろう。」


鉄ゲタ男は襟をただして小松を見る。


「改めて名乗らして貰うと

オレは菱アキラ、16歳だ。」


「はあっ!?」


小松ちゃんと傍で聞いていた凛が

声をあげる。

どうみても25歳位に見える。


「あなたからの依頼を

オレが勝手に受けてしまった。

家の家宝の刀迄持ち出して、

なのに刀がこんなボロボロに

・・ウッウッ家に帰れない。

兄者に消されてしまう。」


ボロボロの刀を見つめて

途方に暮れるアキラ。


若干同情の眼差しで見ている凛に

バッと向かいあうアキラ。


「あなたっあなたも

凄かったな。あんな恐ろしい者を

使役する何て、どこで修練を

積んだんだ?あなたのお陰で助かった。」


「何もしていないけど、

ところでさっきと感じが違う気が。」


「ああそうか、そうだな。

さっきは兄者の真似をしていたんだ。

兄者はオレの憧れで強いんだ。

オレは落ちこぼれだから・・」


アキラは目を伏せる。


「話しは済んだかい?

さっきも言ったが

客じゃないなら帰りな!」


「すまなかった。

妖狐であるあなたにも

悪いことをした。」


頭を下げ項垂れて

立ち去ろうとするアキラ。


「ヨーコヨーコって何なんだい?

あたしゃスヤコって言うんだよ!」


「えっマダムスヤコっていうの?」

「知らなかった。」


「あんた達まで何なんだい?

片付けはもういいから

こっち来てプリンでも食べな。」


マダムはそう言うと

カウンターへプリンを2つ出した。


銀の器に入ったプリンは

固めの仕上がりでたっぷりの

カラメルに真っ白な生クリーム

バニラビーンズがツブツブしていて

果汁がキラキラした

大振りに切ったメロンが添えてある。


「うわ~美味しそう!」


バンザイして席に着く凛。


「マダム、俺も良いの?」


小松ちゃんがもじもじ尋ねる。


「当たり前じゃないか。」


嬉しそうに駆け寄る小松ちゃん。


「う~ん美味しそう。」


凛が早速食べようとすると

至近距離でじっとプリンを見つめるアキラ。

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