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Don’t suffer from it anymore

作者: Saffer2019

「どうしたの? 何故泣いているの?」

母は努めて穏やかな口調で問いかけた。

「私が大事にしていたものを壊してしまったから?」

娘は震えながら小さく頷いた。

「違うの。あなたのせいじゃない」

母はかぶりを振って娘の「罪」を否定した。

「それは、初めから壊れていたの。あなたのせいじゃない。…だからもう、苦しまないで」

母は娘の小さな手を、きつくしないように静かに握りしめた。

「悪いのは私。壊れた時計をずっと持ってた私がいけなかったんだわ」

母は両手で顔を覆った。

「あの人は…あなたのお父さんはもう帰ってこないのに…」

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