イライザと母と言霊の魔女
きっかけは、やはりエレナさんの言霊だった。
「まさか……あなたが私を呪ったのですか?」
「違うわ。私がイライザさんに施したのは呪いよ。言霊には二つの面があるの。使い方次第で人に幸いをもたらす呪いともなるし、災いを呼ぶ呪いともなる。」
つまり彼女が善意で施した呪いは、なんらかの理由で呪いになったと。結果はどうあれ、原因はやはりこの人じゃないか。じっとりとした視線を向ければ、彼女は笑みを深める。
「謝らないわよ? なぜなら私には気まぐれを施す権利があるの」
気まぐれを施す権利……首をかしげた私の耳に母がポツリとこぼした言葉が響く。
「満月の恩恵みたいね?」
「ああ、やはり。あなたには魔女の血が流れている」
母の顔を見つめ、エレナさんは微笑む。ハッとして口元を押さえる母にエレナさんは首を振り、心配いらないわと言った。
「私達は同類よ。違いは使える能力の種類と力の強弱だけ」
「ではあなたは魔女、なのですか?」
「ええ。知る人は私を言霊使いとも呼ぶわね。」
言霊使いと呼ばれる魔女。いきなりそうだと聞かされても困惑しか感じない。
「お母さんもそうなの?」
「あなたのお母様は違うわ。私と同じ魔女の血を引くのは確かだけど、力の種類が違う。心の目で相手の思考や物事の核心を読み解く読心と呼ばれる力。ただ弱い力しかないから人に使うことはできないようね。側にいる人からみると、ちょっと勘の鋭い人としか思われない」
「私に、そんな力が……」
「お母様は『まんげつのひみつ』という童話をご存知でしょう?」
「ええ! ……私のお祖母様が、小さいころに繰り返し話してくれたわ」
「語り継ぐのは祖母から孫娘へ。童話という隠れ蓑に魔女の歴史と約束事を包んだ。ルールは繰り返し聞かせて細部まで覚えさせること。そして伴侶や、孫でも男の子には聞かせないこと。そして最後には必ずこういうの。あなたに孫娘ができたら話してあげなさい。それ以外には誰にも話してはいけないよ。そうでなければ……」
悪いことが起きるからね。
その瞬間に何かが私を捉えた。どろりとした見えない鎖のようなものが、全身にまとわりついたような感覚がした。それははすぐに消えたけれど、まだ体のどこかに残っているような気がする。何これ、気持ち悪い……。
「わかりやすいようにちょっと強めにかけたわ。それが呪いの感覚よ」
「なっ!」
「大丈夫、本物ではなく仮のものだから」
「仮のもの、ですか?」
「ええ、発動するための言葉が欠けているのよ。だから呪いは完成しない。体験してもらったのは、私があなたに会ってかけた呪いとは明らかに違うということを理解してもらいたかったから」
すぐに他のものとまとめて解くから大丈夫。そう言ってエレナさんは笑みを浮かべる。たしかに、あのときはこんな縛る感じはなかったし、不快感もなかった。風が柔らかく吹きつけて心が浮き立つような、そんな心地よい感覚だけだったような気がする。でも断りなく、いきなり呪を掛けなくても。心の準備もなく掛けられるのは気味が悪い。
「ごめんなさい、理解してもらうには説明するより実際に体験してもらうほうが早いのよ」
エレナさんが申し訳なさそうな表情を浮かべた。どうやら母が同類だとわかって気を許したゆえの行動らしい。
「……ということは、祖母は孫娘である私を呪ったということなのでしょうか。」
突然、黙っていた母が悲しそうに呟いた。母は大好きだった祖母がこっそり自分に呪いをかけていたことが衝撃的なことだったらしい。ゆるんだ空気が再び緊張感を帯びる。たしかに状況だけ見ると祖母は意図的に孫へ術をかけたとも思える。だがエレナさんは否定するように首を振った。
「呪も呪いも根は一つ。相手を縛るものなのよ。呪いは悪しきものと捉えがちだけれど、相手が判断を誤り、悲しい思いをしないように制約を与えるものでもある。先ほども言ったように物事には表裏があるの。あなたの娘さんの歩んだ道すじがまさにそうでしょう? 幸いを与えるはずの呪いも、ねじ曲がれば呪いとなる。つまり逆もあるわけね。」
たとえば呪いが身を守るための呪呪いにもなる、と。今回の場合は、戒めることで必要な相手以外の人物に『まんげつのひみつ』のお話が広まるのを防ぐという意味があるのだという。
「もしあなた魔女の血筋を引くことを疎み、孫娘に呪いをかける事を拒むのならば、孫娘に話さなければいいだけ。選ぶ権利は常にあなた達、受け継ぐ者の手に握られているのだから」
母はハッとしたように顔を上げる。それからわずかに逡巡した。
「それで娘の呪いはちゃんと解いてもらえるのですか?」
「先程も申し上げたとおり、もちろん解けます。ただし、珍しい例だと覚えておいてください。本来、言霊による呪いは掛けた者にしか解けません。『まんげつのひみつ』のお話を秘匿するためには、掛けた者が解かないようにする必要がある。だから母親より高齢で先に亡くなる可能性の高い祖母が孫娘に術を施すの。それに子供に幸多かれと無意識に呪いを施す母親が、制約という理由があったとしても、娘呪いを掛けることは難しいでしょう?」
ちょっと考えていた母はコクリと頷く。解けないようにしたつもりでも無意識のうちに解いてしまう可能性があるということか。
「でも何のために、そんな回りくどいことを」
「身を守りつつ、縁を繋ぐためよ」
「縁を繋ぐため?」
「たとえばお母様と私。ね、繋がったでしょう?」
私と母は顔を見合わせる。たしかに私という媒体がなければ繋がらなかった縁だ。
「必要以上に広がらないよう言霊で制約を掛けたのは、『まんげつのひみつ』のお話の存在が人々を不用意に刺激して弾圧や迫害の対象とされるのを防ぐため。この世界には多種多様な民族と国があり、文化も思想も千差万別。魔女を悪しき存在とする国もあるから当然の処置ね。そして不用意に第三者、たとえば自分の愛した伴侶へ自身が魔女であると告げたとき彼らに疎まれ命を奪われるのは理不尽だと思わない? 伴侶や男の子に秘密にするのは、男性は成長すれば当主となったり国の為政者となる可能性が高いから。彼らは将来的に妻や娘の人生に深く影響を与える確率が高くなるの。そしてもし彼らが変化を嫌う人物である場合に、理解できない存在を嫌い疎ましく思うかも知れない。最悪の場合、無害有害に関係なく存在自体を消そうと画策するでしょうね」
だからこそ、身を守るための呪いなのだと。たしかに悪いことが起きると思えば、話すことをためらうからね。ちなみに呪いが発動するとどうなるかといえば、話した自分と話を聞いた相手の運がゆるやかに下降することになるらしい。それだけか、と思うかもしれないが、時に生死を分けるのは僅かな運の差ということもあるのだ。得られる幸運が得られない状況は命に関わると言っても過言ではない。
「呪いと呪いは魔女の専売特許なの。つまりそれ関係の問題が起きればどこかで必ず私達の耳に入る。言霊に限らず呪いや呪いが原因で困っているなら解決のお手伝いする。それが私達のお仕事のうち、ひとつ」
「普段はどんな仕事をされているのですか?」
「ふふ、とっても素敵なお仕事なのよ」
エレナさんはそう言うと鞄から名刺を取り出す。だけど白地にシンプルな黒文字で書かれているお仕事は素敵というよりも、なんだか胡散臭かった。
「便利屋さん?」
「そう。共同経営者がいて、内容によって担当が変わるの。従業員は私の他に五人いるわ」
「仕事の想像がつきませんね。」
「うふふ、法に抵触するような犯罪行為以外、なんでもお手伝いできるのよ? 素敵でしょう?」
「それで私の問題も解決してくれる、ということなのでしょうか?」
「ええ、もちろん。今回の担当者は私。同類だし、縁もあるからお代は特別に無料ね。先程、呪いは掛けた者にしか解けないから解けるのは珍しい例だと言ったけれど、理由は簡単。言霊による呪いなら、ほとんどの場合私に解けないものはないの。なぜなら私は全ての言霊を操る魔女だから」
エレナさんは微笑む。自信に満ちた彼女の笑顔は本当に美しいものだった。
「では、説明も済んだことだし、始めて良いかしら?」
私はうなずく。エレナさんは私の手を優しく握った。そして、淡々と心に染み込むような美しい声で言葉を紡ぐ。彼女にとって言霊を操るのは呼吸するのと同じくらいに当たり前のことなのだろう。教えられなくても、心が理解する。彼女の言葉は、私を解き放つ言祝ぎ。
それは呪いでありながら、美しき旋律を伴う一遍の詩のようだった。
「我は言霊を生み、操る者エレナ。我が紡ぎし言霊を対価に捧げる。魂と記憶を継ぎ、捻れた呪いを背負う者、イライザ。汝は、この精算の時をもってクラウス・アンダーソンの血と魂を継ぐ者に出会っても死ぬことはなくたとえ縁が繋がり絶たれても、汝には対価として命を捧げる義務はないことをここに知らしめる。イライザ、汝の肉と血と魂は何人にも呪われることはなく、且つ自らの命運を選択する権利をつつがなく回復したことを、我が名において、天と地と精霊に知らしめる。我は言霊を生み、操る者。我が名のもとに言霊による捻れた契約は解かれた。我が命に従い、呪いは万物の始まりである無に還るものであると知れ」
彼女の言葉が終わると同時に、身体が軽くなった。まるで身を縛る鎖が解けたようで、一気に呼吸が楽になる。呪いが解かれたと教えられなくともわかるのは、長く馴染んでいた縛るような苦しみが失われたからだろうか。
ああ、やっと開放された。
途端、理由もないのに涙が溢れる。止めようとしても涙は止まらない。テーブルにポタリポタリと滴が落ち、やがて、わあわあと声を上げて泣いた。まるでそうしなければ救われないかのように涙はとめどなく流れる。
「あら、まあ。小さな子供みたいね」
慌てた母がタオルを持参し、それを私の顔に充てがう。それから子供をあやすようにトントンと優しく背中を叩いた。心地よくてそのままにされていると、やっと涙が止まる。それを確認して、エレナさんは再び言葉を紡いだ。
「言霊による呪いは解かれ、残渣は流した涙を対価として余すところなく清められた。呪いは二度と汝の肉体と魂を傷つけることはないだろう。汝は生きる権利を取り戻すために戦った、勇気ある者。新たなる旅の始まりを言祝ぎ、無垢なるイライザの魂に魔女の恩恵を。なにか願いはある、イライザ」
「生きたいわ。何者にも邪魔されることなく、天命を全うしてから死にたいの」
「いいわ、そのように」
言葉が終わると同時に、ふわりと柔らかい風が吹きつけた。そしてふわふわと空気中を漂う言葉の余韻が煌めく欠片となって私に降り注ぐ。可視化できないのに感じることはできるなんて、なんとも不可思議な感覚だ。ふと見回せば見慣れた部屋の景色がまるで拭われたように色鮮やかに輝いている。自分だけを排除して光輝いていた世界が、やっと私本来の色形を取り戻したよう。万華鏡のような、めくるめく色鮮やかな世界はこんなに近くにあったのね。
大切なこと、ずっと忘れていた。
私が世界の変化を感慨深く受け止めていると、母は私の手を握りながらうっすらと涙を浮かべた。そして、ポツリとつぶやく。
「……ごめんなさい。」
「お母さん?」
「もっと早く、色々な人に相談していたらよかった。そうすれば、今よりもっと前にエレナさんにたどり着いて、あなたを解放してあげられたのに。私、ずっとあなたが他人と違うことを認めたくなくて、気がつかないふりをしていたの。そのことを今更だけど後悔しているわ」
「そんなことない、お母さんのせいじゃないよ!」
「だけどあなたがそんなうれしそうな顔をして世界を見ているのは、あの熱を出して寝込んで以来、本当に久しぶりのことなの」
「えっと……そうだったかな?」
「ええ。家の中ではそうでもないけれど外に出たときは、ほとんどうつむいたままでしょう? まるで誰かに出会うのを恐れているみたいだった。旅行先でも、いつも暗い顔をして常に緊張しているみたいだったし、熱を出す前は筋金入りの我儘娘だったのが、いきなり聞き分けが良くなって手が掛からなくなった。まるで別人になったみたいだったわ。それどころか、いつの間にか自分の身支度のやり方を全部覚えて、我儘どころか甘えることすらなくなったの。まるで早く大人になりたいがために、子供であることを拒否するかのように見えたわ。親として、子供ができることが増えるのは喜ばしいことのはずなのに、どこか違和感が拭えなくて、ちっとも嬉しいとは思えなかった」
小さい頃の自分を思い浮かべる。たしかに、そうだったな。顔には出さないけれど私は早く大人になりたかったのだ。前回みたいに抵抗する間もなく天に召されるパターンが一番虚しい。だからさっさと大人になって、彼とは関係の浅い遠くの国へ移住したかった。そして気兼ねなく出歩いて、のんびりと旅行を楽しみたかった。いつまでも甘えた子供のままではいられなかったの。それが母の感じた違和感の正体。
呪縛が解けたせいか、今まで言えなかった素直な気持ちが口からこぼれて落ちる。。
「私、死ぬのがこわかったの。記憶を引き継いで一番キツイと思ったのは自分の死ぬ瞬間の記憶があることだった。とにかく死にたくなくて、最優先で死亡フラグの切っ掛けとなる彼に会うことを避けようとしたの」
刃物で身体を貫かれる痛み、そして心を引き裂かれるような失恋の痛みと病で苦しんだ過去。記憶が戻ってからは、それがまるで昨日のことのように思い出せるのが辛かった。恋なんて身を守るにはなんの役にも立たなかったし、彼への愛も私を助けてはくれない。
「だからふわふわキラキラした時間も、恋や愛されることの喜びさえも諦めるしかなかった。そうしたらだんだん消極的になっていた。たぶんその反動が小さいころの私と比べたときに感じた違和感の正体だと思うの。でもね、だからといってお母さんの選択を責める気はないよ? こんな状況で呪いが、呪いに変異したなんて説明されても、まだ理解が追いつかないくらいだもの。ましてや対処法なんて想像すらできないわ。だから何もできなかったのは私も同じ」
ちなみに前世の死因は、恥ずかしながら食あたりだったりする。苦しんだ挙げ句、脱水症状を起こして倒れたが身近に助けてくれる家族もいなくて、そのまま……だ。相性が悪かったのか前世の家族とはあまり上手くいかず、陰気臭くて気味が悪いと疎まれていた。結果、追い出されるようにして家を出た私は困窮しながも、なんとか一人で暮らせるようになった矢先の死だった。
今世は家族に愛されている自覚はあったけれど、生活の基盤をしっかりとこの国に築いている彼らを私の意味不明な因縁で振り回したくなかった。だから皆をこの国に残し、私だけ移住しようと考えていたのだ。他国に移住したら、たぶん前世と同様に孤独に生きていくしかなかっただろうし、自由ではあっても孤独に死んでいく未来は避けられないと思っていたのだ。
その因縁もやっと終わる。実際、彼に出会ったわけではないから効果のほどは未知数だけれど、終わったという予兆を感じていた。私がエレナさんの言葉を、すんなり受け入れているのはそのせいでもある。母が魔女の血を引く、ということは私にもその血は流れているのだろう。
そのせいで効果を感じる事ができるのか、それとも実際に掛けられた者だから強く感じるのかはわからないけれど、それにしても私が受けた呪いは『イライザはクラウス・アンダーソンと結ばれるように生まれ変わるでしょう』だったのに、最終的には彼が一番会いたくない人になるなんて、どれだけ捻くれた呪い変化したのやら。
「そういえば、なんで呪いが呪いに変異しちゃったのでしょうか?」
「そうね。あなたの過去を知って、そこから導き出される推測だし、不愉快な推測も含まれるけど聞く?」
私はうなずいた。推測でもかまわないから原因が何か知りたかった。呪いでないとするなら、時代を超えて同じ人に振られるという、壮大な恋の連敗記録になってしまう。それはそれで悲しいものはあるが、魂と共に記憶を引き継ぐ状態異常さえなければ、ここまで追い詰められることもなかったと思うのよね。
「呪いは最低限の条件さえ満たせば誰でも近いモノは掛けられるの。たとえば悪意をもって相手を貶めれば、相手の精神は徐々に蝕まれ、捻じ曲げられた言霊に縛られる。初めは感じていた精神的な苦痛も慣れれば何も感じなくなるようにさせられてしまう。こんな状況に何となく、心当たりがあるのではなくて?」
「……不本意ですが、ありますね。」
「一回目と二回目の死は、おそらく偶然。問題は三回目ね」
「その根拠は何ですか?」
「根拠は死因よ」
「死因、ですか?」
「一回目、二回目共に死因は他殺でしょう? 二回目は身分も高いし恨まれることもあっただろうけど、一回目は明らかに衝動的なもので計画性があったとは思えないわ。真っ当な商売人の娘なのに強盗を差し向けられるほど恨みを買うなんて考えにくいでしょう? 少なくとも一回目の時、私が貴女を見ていたときは、そんな存在の影も形もなかったわ」
「私のことを見ていたのですか?」
「ええ、知っていたわ。普段はあまり目立たないようにしているから気付かなかったと思うけど、何度かあなたの働くお店に買い物に行ったの。店主も頑固だけど義理堅い人で人望もあったから、恨みを買うような人物ではないしね」
「……父は私が死んだ後、どうなったのでしょうか?」
ずっと気になっていたのだ。母を失い、私まで失った父はどう生きたのかと。調べる術もないことだからと諦めていた、私に家族の温かさを教えてくれた人の消息。
「何も手に付かないほど悲しんで途方に暮れて、半年位お店をお休みしたけれど、またお店を再開していたわ。やつれてはいたけれど、『妻と娘の分まで立派に生きたいから』とそう言っていたわね。あなたが亡くなった後、一年くらいして私が引っ越してしまったからその後のことはわからないけれど、お別れする最後の日までお父様は誇り高く生きた素晴らしい方だったわね」
かつての父の姿に思いをはせる。時代が移り変わり、父の店はもう跡形もなかった。ただエレナさんの言葉通りであれば、死ぬまで父はお店を続けたのだろう。頑固だけど優しく、お客さんを大切にする父に相応しい生き方だ。
親不孝な娘で、ごめんなさい。今は亡き父に心からの謝罪と感謝を捧げる。父の存在は私の記憶の中でずっと生き続け、辛い時期の支えとなった大切なもの。
そしてこれを愛と呼ぶならば、クラウス様に捧げた気持ちは何だったのだろう。
あまりにも翻弄されすぎて愛されたいと願う気持ちなど、とうの昔に冷めていた。