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イライザとクラウス、第二王女とダレル


 今世でこの恋が報われないなら、せめて来世で。


 身分が高いのに優しく気遣ってくれる人だったから、叶わないと知りつつ夢を見てしまった。初恋だったけれど、婚約者と二人並んだ姿はお似合いで、その上、互いしか見えていないような甘い空気を醸し出しながら結婚式の予定をたてている仲むつまじい姿を見れば諦めるしかないだろう。

 まるで、めくるめく万華鏡の世界のように、切り取られた二人の空間だけが鮮やかに輝いて見えた。


 胸をそっと押さえる。今まで好きだった人を突然嫌いになるなんて、そんな器用なことはできない。でもいつかはこの痛みも忘れるのだろう。だからそれまではせめてもの慰めに、今世は無理でも来世では、こんな素敵な人と情熱的に愛し愛されてみたいと願うのは罪ではないと思うのだ。


「その願い、叶えてあげるわ」

「は?」

「ああ、対価はいらないのよ。神と私の気まぐれに感謝なさいね」


 いつの間にか私の横に一人の女性が立っていた。

 凛と響く美しい声……内容は理解に苦しむものだけどね。豊かな赤褐色の髪を束ね、白い肌に映える薄緑の瞳が印象的だ。ありふれた旅装でありながら存在感の際立つ美しい人。こんなにも目立つ人が隣にいて、どうして気づかなかったのかしら?


「お待たせして、すみません。ご用事をお伺いいたします」

「用事は後回しでいいわ。今、私、とても気分がいいの。だからほんの少し手伝ってあげる。そうね、『イライザはクラウス・アンダーソンと結ばれるように生まれ変わるでしょう』、なんてどうかしら?」


 彼女の視線は街をそぞろ歩くクラウス様の方を向いている。彼の姓は、アンダーソンというのか。姓まで知っているということは、彼の知り合いということかしら?それにしても、生まれ変わるでしょう、って。

 浮かない表情をしている女の子を励ますにしては不自然だし、なんとも胡散臭い台詞だ。呆気にとられた私を放置して、彼女は店頭に並ぶ商品をいくつか選ぶ。そして代金をカウンターに置くと無言のまま店を出ていった。すれ違いざま、ほんのり浮かべた笑みが至極満足そうだったのが気にかかる。そんな彼女と入れ違うように、入荷した商品を担いだ父が店の奥から姿を現した。


「どうした、イライザ。お客様か?」

「ええっと……そうみたい?」

「こら、お金を出しっぱなしにするなんて不用心だぞ」

「あっ、ごめんなさい!」


 荷を降ろし、一息ついた父が顔を上げる。それからまじまじと私の顔を見た。


「ン、なんだ。ずいぶんとすっきりとした顔してるじゃないか」

「え、すっきり?」

「最近暗い顔してたからな。おまえ、クラウス様のことずっと好きだっただろう」

「お父さん、それをどうして……」

「大事な娘のことだ、見てりゃ分かるよ。だがこればっかりは手伝ってやるわけにはいかない。クラウス様や婚約者のお嬢様の幸せのためにも、もちろんおまえの幸せのためにもな。」

「うんわかってるよ、お父さん。今は無理でも……ちゃんと折り合いをつけるから」


 好きな人には、別に好きな人がいる。

 他人の口を借りて告げられた事実が、すっと心に染みた。うつむき、涙を滲ませた私の髪をお父さんの温かい手がなでる。この優しさに報いるためにも、早く素敵な人を見つけなくちゃ。思いのほか、早々に失恋の痛手から立ち直れそうだと安堵したのも束の間のこと。


 配達に向かう途中の路地裏で強盗に襲われた私は呆気なく命を落とした。


――――


「また、()()()()か。」


 それを望んだわけではないけれど、なぜかこうなる。

たとえば記憶に残る()()()が土ではなく石畳で舗装されている、とか。そんな些細な違和感が引き金となって、いつも思い出す。

 今世はとあるきっかけで三歳のときに思い出した。あのときは脳になだれ込む大量の情報に翻弄され体調を崩したのよね。


 今世がきっかり五回目の、やり直し人生。


 前世の記憶を思い出したことに驚いたのは二回目までで、三回目以後、頭を悩ませるのはその思い出した内容の方だった。引き継いでいる記憶は、簡潔に説明するなら()()()()()だ。

 なんて運のない人生、ここまでくると天を怨んでもおかしくないレベルだわ。だが思い出してしまったものは仕方がない。今後の対策を立てるためと過去の記憶を探る。何回も経験した作業だから慣れたものだけど、その経験が回避に生かされていないのが悲しい。


 私の人生二回目は、某国王族の姫に生まれ変わった。ある日、あの女性の予言に従うように、クラウス様……ちなみに出会った時は名前がなかったけど、彼は同じ顔をして私の前に現れた。

 ただし、二回目は前世とは逆に彼の方が身分が低い。色彩は違うけれど同じ顔をした彼は、護衛兼()()として私に忠誠を誓った瞬間に思い出した。

 私のために死ぬことを義務付けられた、愛おしい人。こちらの身分が高いのだから遠慮なく彼を愛でる……なんて調子のいいことはできなかった。


 愛した人が、死んだ魚のような目で『命を捧げます』と誓う姿を想像してごらんなさいな。

 どんな嫌がらせだよって思うわよ、絶対に。


 その忠誠の言葉だって、契約のせいか無理矢理言わされた感丸出しだったし。これ以上、嫌われるのはごめんだわ。だから当たり障りない距離を保ちつつ、彼が簡単には死なないよう手を尽くそうと決めた。

 まずは彼が悪目立ちしないように教養を与える。ちょっと教えただけなのに一般的な読み書きの知識だけでなく礼儀作法まで完璧にマスターした。私は礼儀作法にはずいぶんと苦労したのに、素質があったのか彼は早い段階からマナーの先生に絶賛されていたわね。容姿の美しさに物腰の柔らかさが加味されて、いつの間にか侍女達の人気者になっていた。それと同時に護衛として力をつけさせるため、戦闘技術を磨かせる。その結果、見事に持ち前の剣の才能を開花させ、一年経つころには城の兵士の中でも頭一つ抜き出る実力者となっていた。


 うーん、私と違い彼には前世の記憶などないと思うが、前世の蓄積は素質として受け継がれるものなのだろうか。もし前世のクラウス様の能力が同程度であれば、なんとハイスペックな人だったのだろう。

 身分は低いのに才能豊かなせいで、裏では意地悪もされていただろうに、主の前では何事もなかったように振る舞うなんて格好良すぎるでしょう。

 見目麗しく、頭脳明晰、剣の腕前も抜き出ていて、誰にでも優しい。前世のクラウス様を彷彿とさせる姿に人知れず笑みを浮かべる。そして才能が開花するのと同じころに、彼の瞳には、いつしか前向きに生きようとする力強い光が宿っていた。生きる気力を取り戻すことができたのは素晴らしいことね。


 そう思うと同時に、私は前世で抱いた願いを思い出して、ようやく恐ろしいと感じ始めた。私の願いに巻き込まれたせいで彼の人生を変えてしまったのではないか。もしそうであるなら私が抱いたのは願いなどではなく、(のろ)いだ。

 美しく、内面も素晴らしい彼は、こんな欲深い私にもったいない。そう思った私は、さらに彼と距離を置いて接するようにし、彼の成長を離れた場所から見守るだけにした。そのよそよそしい態度が冷ややかに思えて、きっと彼女の目を引いたのね。


「お姉様、彼は私の専属の護衛とします。お父様には許可をいただきましたわ」


 第二王女であった私には妹が一人いた。妖精と讃えられる美しい容姿に、天真爛漫な性格で家族に溺愛されている妹が。さらに彼女は生来、体が弱かった。生まれてすぐ医師の診断を受け『もしかすると長くは生きられないかもしれない』と言われていたほどに。

 そのことが余計に両親や兄姉から注がれる彼女への愛を深めていたのだ。ちなみに歳の近い私は健康体だからと逆に放置されていた。家族の誰もが妹を最優先、甘えたい盛りであった頃の私の気持ちは後回し。前世で与えられた父の愛情の記憶がなければ、性格歪んでたわよ、たぶん。

 ただ性格は歪まなかったものの、妹のことは最後まで好きになれなかったけれど。だって彼女は、私の大切なものばかりを狙ったように奪っていったのだから。


「それで彼って、誰のこと?」

「ダレルですわ。実は私達、心の底から愛し合っておりますの!」


 愛し合うって、いつの間に? 初めて知った私は呆然と言葉を失った。まあ、障害があるほど燃えるというものね。この場合の障害が私だということに気がついて、今度は深くため息をついた。

 勇気を振り絞り、震える声で私に告げた彼女の言葉を正直なところ面倒としか感じない。護衛の姿を確認するために入口に視線を向けると妹付きの侍女が大勢で押し掛けていて、入室を巡り押し問答していた。

 どんな教育を受けているのかが知れるわね。侍女達にとって、大人数で押しかけられると相手が迷惑だという常識は、虚弱体質である主の望みを叶えるためなら二の次ということらしい。仕方ないので入室を許可すれば護衛は安堵のため息をつく。護衛の姿を確認すると、ダレルではなかった。

 そういえば、たまたま今日に限って休暇を取っていたわね。一応、主として本人の意思を確認しようと思ったのだけれど、滅多に休暇を取らない彼がこの場にいないということは、()()()()()()、なのだろう。


 ああ、また選ばれないのか。

 忘れたはずの心の傷が、ずくりと痛む。


「ちなみにお父様はなんておっしゃったの?」

「『おまえの好きにしなさい』と、そうおっしゃってくださったわ。お姉様には『わがままを言わないように、よく言い聞かせておくから大丈夫だ』とも。だから本日付けで彼は私の専属にいたします」


 妹は笑みを浮かべながら、きっぱりと言い切った。同じ王族でありながら、いつ死ぬかわからない彼女に全て優先権が与えられている。そして気がつけば、なんの断りもなく私の未来が彼女によって勝手に決められているのだ。これでは誰が王なのかわかりませんわね、お父様。不敬に当たるその台詞を飲み込み、妹へと再び視線を向ける。私の視線にビクリと肩を震わせる妹と、それを守るように左右を囲む侍女達。

 多勢に無勢……いや、二名の私付きの侍女が物騒な殺気を放っているのだが、それは目線だけで抑える。


「お、お姉様がダレルの名のとおりに、彼を大切になさらないからこうなるのですわ!!」


 調子に乗った妹は彼を奪ったのは私のせいと責任まで押しつけてきた。深く、ため息をつく。

 どれだけ私が彼を大切に思っているか、知りもしないくせに。理解できないだろうから説明しないけれど、この名を選んだ私が彼を邪険に扱うわけがないじゃないの。

 そう、彼女の言うように彼に名を与えたのは私だ。だが私がその名に、もうひとつ別の意味を込めたということは誰も知らない。


 奴隷となった者は手続きの一環で本名を奪われる。名を奪われるということは神に見放されているとされ、その者の運命は白紙の状態であるとされるのだ。

 その代わり、新たに主となった者が名を与え、運命を分け与える。主が奴隷に与える最初の対価は新しい名というわけ。だから主となって最初に私は新しい名を彼に与えた。

 ダレル(愛される者)と。珍しいものではなく庶民的な名ではあるが、神に愛されるようにという願いが込められた美しい名でもある。そんな思いの詰まった私だけの彼の名を、当然の権利とばかりに呼んだ妹の姿に、二人の関係の深さを思い知らされた。最後に妹は青白い顔へ勝ち誇ったような笑みを浮かべて、こう言い放つ。


「もう彼を解放してあげてください! 私がお姉様の分まで愛しますから!」


 あなたに、何がわかる。怒りを表に出さなかった私を褒めて欲しいくらいだわ。彼が輝きを取り戻すたびに、意図せず巻き込んでしまった可能性を突きつけられる苦しみ。そして、生まれ変わっても彼の心を射止められなかった私の胸の痛みを。

 妹は彼への善意を装っているが、彼を欲したのは欲からだ。死への恐怖を和らげるために、愛する男性を側に置きたいという気持ちはわかる。それでもあれだけ両親や周囲の人間に愛されながら、まだ愛を求めるとは。私は家族に愛されたいと願ったけれど、甘えることさえ許されなかったのに。


 なんと、理不尽な。だが今の彼女を取り巻く状況では、そんな理不尽が許されてしまう。そしてお父様の言質を取っている以上、争っても私に勝ち目はない。深く、ため息をついた。


 もうどうしようもないのね。愛されることを諦めるしか、彼を守ることはできない。


 現状のように彼を見守るだけなら、多少距離があっても何とかなるだろう。そして彼が望むのならは、彼が心から愛する人と添い遂げてもらえばいい。彼の隣に、私の姿がなくとも。それが私の浅ましい願いを叶えるために巻き込まれた彼への、せめてもの罪滅ぼし。


「そう。わかったわ。」

「ずいぶん、あっさり引かれますのね?専属がいなくなるのです、命を掛けてお姉様を守る騎士が一人いなくなるのですよ? 命の危険も伴いますし、護衛の難易度が格段に上がります」

「ずいぶんと自分本位な忠告ね? あなたはそれをわかっていて彼を引き抜くのでしょう?」

「ああ、お姉様! 違うのです、そんなつもりで言ったのではなかったの! だけど、彼を愛してしまったから……お願い、私を責めてもいいから彼を奪わないで!」


 泣き崩れる妹、そして彼女へと駆け寄り、不敬にも怒りを顕にして私を睨みつける侍女達。

 ……なんの茶番かしら。ため息をつき、天を仰ぐ。まるで私が悪役みたいじゃないの。背後に控える侍女達が笑みを深め唇を歪めると、スカートへ忍ばせたナイフへと手を掛ける。わかるわ、これだけ愚かだと成敗したくなるわよね。でもダメよ、妹絡みではあなた達に分が悪いから。目線だけで会話をすれば、渋々彼女達はうなずく。


「もういいわ、あなたの好きになさい」

「ありがとうございます、お姉様! 彼には私から伝えますね!」

「それでかまわないわ。事務の引き継ぎがあるから、一度彼を寄越して」


 こんな伝言は無駄かもしれないけど、一応必要なことだからね。満面の笑みを浮かべ、意気揚々と引き上げていく妹と侍女軍団。彼女達を見送った次の日、彼は私の元に現れた。何やら色々と説明された(吹き込まれた)後に来たらしい。幸せに浮かれているかと思いきや、苦しそうな表情を浮かべていたのが意外だった。


「どういうことですか?」

「どう、とは?」

「私の護衛対象が妹君となった件です」

「王が決めた、それだけのことよ」


 決定権を持つ父がそう決めたのだ。それに対して私に異議を唱えるという選択肢はない。彼だってそれをわかっているのに、言外に責められている気がするのはなぜだろう。

 彼の望みを叶えたはずなのに、どうして?いつもの慈しむような視線が、冷ややかなものに変わり、全身に突き刺さる。知らなかったわ、いつの間にかこんなにもあなたに憎まれていたなんて。


「主人としての意思は、どうなのですか?」

「……この場で私の意思は関係ないと思うけれど?」

「私は護衛でもあるけれど、そもそもはあなたのために買われた奴隷だ。だから主としての望みが知りたい」

「ダレル、それは少し違うわ。あなたは()()()()()()()()()()の」


 私はそれを貸し与えられたに過ぎない。それに妹が絡む状況で父王の決定に逆らうのは危険だ。嫌だけど彼を守るには厳しく突き放すしかないわね。


「これからは妹が主よ。だから、あの子の願いを叶えてちょうだい」

「それが、主人としての願いですか?」

「ええ、そう。これが私の願いよ」


 そして、どうか末永く愛する人と幸せに。私では越えられなかった身分の壁を軽やかに乗り越えた妹が勝ち得た権利でもあるのだから。


「わかりました。それがあなたの願いなら、この命を賭して叶えましょう」


 彼の手が伸び、私の手をすくい取る。ほどなくして手の甲に寄せられた唇から伝わる熱を感じた。それは変わらぬ忠誠を貴女に捧げる、という証。そんなことをしては妹の不興を買うかもしれないのに、律儀な人ね。自分勝手で不甲斐ない私を最後まで主として扱ってくれる。

 ああ、なんと素晴らしい人だろう。いらぬ苦労を重ねながらも、高潔さを失わないなんて。


「ダレル、あなたを私に縛り付けてしまって、ごめんなさい」


 色んな感情が込められて、何に対する謝罪なのかわからなくなってしまったわ。抜き出た才能や美しさとは、なんとも罪作りなものね。誰もが隣に並べたいと願い、執着する。自分のことを棚に上げて何を今更って話だけどね。内心で苦笑いを浮かべる私を、彼は真っ直ぐに見つめ返した。

 私が手放しても、今度は妹が彼を容赦なく自分に縛りつけるだろう。よそ見をすれば彼の命など簡単に刈り取ってしまうほど、厳重に。だからこの瞬間が二人で向かい合う最後なのだ。それは彼にもわかっていたのだろう。予想もしなかった言葉が、彼の口からこぼれて落ちる。


「あなたは私を通して別の誰かを見ていた。目の前にいる私ではなく、ここにはいない誰かを。それは一体、誰なのですか?」


 それもあなたなのだと、どう説明したら信じてもらえるのだろうか。叫びたい気持ちを押さえ無言のまま微笑む。口を開けば、彼の被る不利益を知りながら引き留めてしまいそうで。愛していると、そう告げてしまいそうで怖かった。痛む胸をそっと押さえる。


「私は、いつまでもあなたのダレルでいたかったというのに」


 今、この瞬間にそれを言うなんてね。必死に表情を隠す私を見て、彼の瞳が揺れる。歪めた表情さえ美しいなんて反則だわ。同じ顔なのに今世の彼の瞳は澄み切った青色をしていた。アクアマリンという宝石のような、きれいな水色だ。前世にはなかったその瞳の色が本当は大好きなのだと、どうしたら信じてもらえるのだろう。

 最後の瞬間まで失いたくないと思う私はなんと欲深いのか。覚悟を決めて、ちゃんと諦めたはずなのに、今もまだこんなにも苦しい。


 一礼し、振り向くこともなく立ち去る彼の背が涙でにじむ。

 もっと強くならなければ。妹の側に立つ彼を見ても揺らぐことのない、強さを。このときはそれが心の支えだったけれど……。

 

 結局、その後再び彼と会うことはなかった。彼が私の側を離れてから、ちょうど一週間後。

 視察先で暴徒に襲われた私は、無残にも命を奪われたのだった。



お楽しみいただけると嬉しいです。

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