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新世紀革命テロリスト じゃすてぃす武田  作者: 一条人間
第二章 ミステリーはコーヒーを飲んだ後に
12/15

それは違うよ!(いろんな意味で)

打ち切り―!

「武田君その証拠とは何ですか!早く提出しなさい!」

「そうだ、弁護人!ハッタリもいい加減にしろ!冗談は顔だけにしろというだろ?」

 裁判長と有馬検事の凄まじい追求、自分が被告人ではないのかと思ってしまう程の圧だ。ん?有馬検事冗談は顔だけってどういう事ですか。


「ふっふっふ、これをご覧ください!名付けて犯人指名機」

 高らかに指さすその先にはブラウン管テレビが置いてあった。何年前のものだこれ。


「それは!地デジ化!」

「お察しの通りです。早速聞いてみましょう。犯人は誰だ?」

 証人が驚くのを無視して武田は話を進める。どうでもいい話だけだど最近作者さんやる気でないみたいだよ?そろそろこの作品も打ち切られるんだって。


『ゴ、ゴツゴウ主義ニヨリ犯人ハ……ジャアック初代皇帝、ザルエス・エミューラ!!』

 ブラウン管テレビから機械的な音声で語られる衝撃の真実。つまりはそういう事だ。この機械の信憑性など関係ない、全ては物語のご都合主義により進むのだ!


「ッ!!」

「ッ!?」

「パイナップル?」

「酢豚!?」


 各人の顔が引きつる。言わずも知れたジャアック初代皇帝ザルエス・エミューラ、圧倒的な力と狡猾な戦略により今の帝国の形の99.9%を作った1代も続く皇帝の初代だ。

 彼が犯人だというならばどういう事なのだ。前々回の意味ありげな終わりは全く関係なく、今現時点での状況が全て真実だという事か。


「つまり、真犯人は初代皇帝ザルエス・エミューラですね?証人、貴方はその事実を隠していた!」

「ち、違う!俺は、自分は!あの時皇帝が執務室に入るからそれを許可して、その後部屋を覗いたら総統が死んでて……っは!」

 武田の追求と犯人指名機の指示した事実。この二つから導き出した結論に証人、六角翡翠も動揺し真相を口からこぼしてしまった。


「なんという事でしょう。それが事実ならば許すまじ事態です!至急皇帝を証人として法廷に喚問しなさい!」

 裁判長が直ちに係官に指示をし、皇帝が証人として法廷に来ることになった。さすがゴツゴウ主義、なんでもありだ。


「こんな、バカげたことがあっていいのか!私は認めん!ひと時代前のブラウン管ごときに真実を暴けてこの私が一杯食わされたなど!!」

「有馬検事、これが真実なのです。一杯食わされたのはカニだけで十分でしょう。今度は酒のように一杯飲まされてください」

 激高する有馬検事をなだめるようにセンスの欠片もない言葉遊びでなだめる武田。しかし本当にセンスのない言葉選びだ。町中の女性に酔い止めを渡して「悪い男の口車に乗らないように」というくらいにダサい。


「衝撃の真実に私も動揺を隠せません。皇帝が到着するまでしばし休廷にします、真実はいつもじっちゃんの名に!」

 裁判長が木槌を叩き、某江戸川一の名台詞を吐き散らして休廷となった。




(・π・)←これなんか可愛くない?


「おい武田、どういう事だ。作戦と全く違うぞ」

「怒るなジョニー紅蓮マキシスよ、急遽変更したのだ。奴は今ここで刺す!」

 法廷控室で被告人、ジョニパッチと弁護人じゃすてぃす武田が会話をしていた。もちろんこの事件の事ではなく、皇帝をどう打倒するかの作戦でだ。


「つまりあの法廷に奴を引きずり出すためのハッタリだったのか。あの茶番は」

「良く気づいたな。あれはジャスティス神拳《ゴット采配チェス》だ、全ては俺の掌で回る回転寿司のネタだったのだ」

 ソファーに座り、握りこぶしの人差し指と中指の間から親指を出し入れする武田。こいつは何時になってもブレない、下ネタやめろよ。


「で、どんな作戦なんだ?」

「それはな……よく聞け?」

 武田はジョニパッチの耳元に顔を近づけて。


「今のお前には教えてやんねぇよ!ぶわぁーーーーかぁ!!!!」


 ビキビキ!プッチーン、プリン!


 凄まじい怒りの中、今脳付近の血管がとてつもない音で弾けた!いわゆるプッチン脳梗塞というやつだ。

「お、教えてくれませんかね?期待の新人なもので……マニュアルが欲しいんですよ」

 怒りを抑えつつ、もう一度作戦を教えてもらう。殊勝な心掛けが大事なのだ。何事にも恋にも。


「すまないな……よく聞け?」

 武田はジョニパッチの耳元に再び顔を近づけて。


「そんなもんありませぇぇーーーん!!これからはアドリブでぇぇぇーーっす!!何でも聞いたら答えがあると思うなよ、ゆとりの国のポンコツテロリスト!!」


 ビキビキ、ビキビッキ!ビキニ!ビキビキッ!!


 ジャモコ・アントニオ・ドメニコ・ミケーレ・セコンド・マリア・プッチーニ!!


 その時ジョニパッチの怒りのバロメーターがはじけ飛んび、そしておもむろに蝶々夫人を歌い出した。有名な作曲家プッチーニの代表曲だ。


「これが覚醒……真の青春鳳凰流星拳せいしゅんほうおうりゅうせいけん

 じゃすてぃす武田はその姿を眺めることしかできなかった。あれが真のエヴァなのだ、これでもう恐れるものは何もない。


「行きなさいジョニパッチ!あなたがすべきことは他にあるはずよ!」

 今まで霊圧がまったくなかったアマネまでその場に召喚した。これはマズい、あの兆候だ。


「いまーわたしのー、ねがーいごとがー、かなーうーならーばー……」

 おもむろにウィングをくださいを歌い出し、マイムマイムを踊りだした意味の分からないジョニパッチ。意味不明でも「劇場版ジョバンニ銀河てつお666破」を見ればわかる。シ者かほる君がやってくるのだ、もちろんそれは……。


「ココア―ソーダ―クエン酸ー♪」

 混ぜたらおいしくない組み合わせランキング場外の三つを語りながらやってきた男、ジョニパッチの腹に日本刀を突き刺し、『これマジックだったら大ウケだよね』とでも言いそうな顔をしそうでしない微妙な顔つきの青年はこの物語のラスボス、ジャアック皇帝ザルエス・エミューラだ。


「来たな、俺たちのジョニパッチを返しやがれ!」

「貴様、我が誰だかわかっての言い分か?」

 2人の激が交じり合う。一触即発の最悪の空気だ。


「あいつは死者蘇生でも使えば大丈夫だろう……、さてラスボスよ!お前は俺が潰す!」

「ミジンコ以下の貴様では俺には勝てん、ましてや世界など変えられるはずもない」

 武田こいつ!瀕死の俺を臨終にさせる気か!


「ちょっと待て、なんで知ってる?極秘情報だよそれ」

「我が極悪邪戦神拳ごくあくじゃせんしんけんに死角なし」


「あ、そうスカ……」

 ザルエスの言葉で全て筒抜けだったことに気付き、なんかやる気が99%カットされた武田。もうこの戦いどうでもいい。世界なんて変えなくてもいいから自堕落に生活して、一生遊んで暮らしたいと思ったジョニパッチだった。


「さて行くぞ?この数多の塵芥ども、我の崇高なる願いの前には無力も等しい。処刑の始まりだ」

 ザルエスが構える。どう見てもヨガのイソギンチャクのポーズだが突っ込まないでおこう。だってツッコミはいない。描写不足だが彼は今瀕死なのだ。


「なら俺も最大限のセコ技を使って貴様との決着をつけてやろう……行くぞ!」

 こうしてじゃすてぃす武田とザルエス・エミューラの頂上決戦が今始まるのである。


                完


あとがき~

 彼らの戦いはこれからだ。打ち切り小説には二種類ある。フラグを回収しないで終わる中途半端型、フラグは回収するが急ぎ足なのでイマイチ終わった感のない未完成がた。どちらも打ち切りだ。

 この作品はどちらに当たるのだろうか?考えてみよう。どちらでもない気がする。


次回予告

 俺たちは戦う、正義の為に、愛する人の為に、給料の為に!どこまでも尊い正義の為に、一つの信念の為に。じゃすてぃす武田は正義を貫く!

次回、最終話ではないような気がするけど多分そうなってほしい

「消えない想い」


読んでいただきありがとうございます。これが今年最後の投稿かと思います、ロクな作品ではないのですが少しでも笑っていただけたら嬉しいです。

ここで来年の抱負を、モテる!書籍化!読書!この三つを頑張ろうかと…この作品もそろそろ佳境なので生暖かい目で行く末を見守ってください。

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