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寝よっか

「姫プーいろいろ疲れただろ?」


「もう寝よっか?布団敷いてやるよ」


布団…

汚さそ…

でも畳の上で寝るのもや~ね


確かに私も疲れたし、眠くなってきたわ

花沢くんとっとと布団敷いてちょうだい

で、その上に洗ったバスタオルかなんか敷いてちょうだい


「きゃんきゃん」


「なんか姫プーって注文か多いな」


草太が敷いた布団にモゾモゾと姫プーは潜り込みました


はぁ確かに今日は疲れた

明日はここから逃げなきゃいけないし

私はもう寝る

あなたは内職でもして明日のご飯代稼ぎなさい

花沢くん

グー


あ…

姫プー速攻寝ちゃった

ふ、かなり疲れてたんだな




「ギャン」


夜中に響くこの声は草太の声

内職が終わって寝ようと布団に潜り込んだら姫プーに噛まれたのです


「なんで噛むんだよっ姫プー」


信じられないっ

何布団に入ってきてんのっ!


「きゃんきゃん」


「だって布団一組しかないから」


お前はこのきのこの生えそうな畳の上でお休みっ


「きゃんきゃん」


「ひでー」


「恩知らずのプードルだなあっ」


「えへ、でも可愛い…睨んでる顔も…」


う〜と唸り声を上げてる姫プーを見てなんかデレデレしちゃう草太なのです

それもそのはず

姫プーはとっても可愛いプードルなのですから

まあちょっと性格はアレですけど…


「この世に姫プーみたいに可愛いプードルはいないよ、きっと」


草太は畳に寝っ転がり姫プーをうっとり眺めてそう言いました


あら、正直な人ね

バカだけど

そこだけは美点ね


「ねぇ、姫プーは何歳なの?」


四歳よ


「きゃん」


「四歳か…人間の年齢に当てはめると…32歳か」


「俺とタメじゃん」


ふうん、花沢くんも32歳なんだ

なんか20代半ばくらいに見えるわね

バカは若く見えるって言うのは本当なのね〜


クスクスっ




なんか知らないけど姫プーが笑ってる

良かった、公園で見かけたときはひどく元気がなかったから…


外は土砂降りの雨

アパートの薄い屋根がバタバタと派手な音を立てています


その音を聞き、やっぱり姫プーをこの部屋に保護して良かったな…と思いながら草太は畳の上で眠りに着きました


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