採用
ふう…
人ってわからないものね
まさかこの怠け者と結婚する物好きがいたとはね…
世の中は広くていろんな人がいるのね
まあ、いいけど
ふう〜
「きゃううん〜」
「ねえ、最近姫プーため息ばっかりついてるね」
「どうしたの?」
どうしたのじゃないわよっ
…まあ、いいけど
何でもない
「きゃんきゃん」
「あの…ねえ姫プー」
「もし姫プーが嫌なら元妻との交際やめるけど、彼女がやきもち焼くからって言って」
ちょっとおっ!誰が彼女よ!
誰がやきもち焼いたって言うのよ!
噛むわよっ
「がるるー」
でも、そうして頂戴
あ、連絡先も消去しちゃって頂戴
「きゃんきゃん」
「ひひひ」
ちょっとなにその変な笑い方!
「何でもない」
草太は元嫁
のメグさんに事情説明のメールした後アドレスを削除しました
それからしばらくたったときのことです。
草太がパソコンを開いて叫び声を上げました
「うおおぉぉーー!」
ちょっ、なにっ、びっくりするじゃない
「きゃんきゃん」
「姫プー!やったよっ俺の作詞作曲した歌がN○Kのみんみんみーんなの歌に採用されることになった!」
え?
「きゃう?」
「募集があったから、応募してみたんだ!」
「少しだけど、作詞作曲料も入る!」
花沢くんっ!
すごいじゃない
おめでとう!
パソコンでなにしてるかと思ったら歌を作ってたのね〜
そんな才能があったの?!
この時はさすがに姫プーも素直に草太をほめました
そしてその快挙を共に喜びました
この時はね
数ヶ月後
みんみんみーんなの歌で草太の曲が流れると、幼稚園児や小学生を中心に大流行しました
今日も二人で公園に行く途中三組の下校途中の小学生とすれ違いましたが、みな草太の作った『姫プー音頭』を楽しげに歌っておりました
「姫プー姫プーおならしたっ、姫のプードルおならっしたっぷー」
「姫プーすごい人気だねっ」とその様子を見た草太は満足気でしたが姫プーの胸には草太への殺意が渦巻いていました
余談ですが、この曲は買い取りだったためいくらヒットしても草太の収入増にはなりませんでした




