表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/21

第八話 知り合いは他にもいたんです

更新が遅れてすみませんm(_ _)m

おまけに、こんかいちょっと短いです。


子ウサギリーナです。前回の続きです。


私は今首からでっかい黄金の竜のペンダントを下げています。

洗礼名『ユキノ・タカツカサ』をゴンタ…もとい…パンダ大司教様から言い渡された直後に、このペンダントを首から下げられたのだ。


ってか、何で洗礼名が前世での私の本名なのさ。

洗礼名って言ったら『マリア・テレジア』とかじゃないの?

それが、何が悲しゅうて一番思い出したくない『高司 百合乃』なのさっ!!


「お嬢、お気持ちはわかりやす!だけど、コレが竜神が定められたお嬢の愛名マナなんすよ」

「ご主人様、後で竜神に“くれえむ”を言いに行きましょう!」

「それ賛成!!あたしもアイツに言いたいことあるし!」


大きい図体を丸くしてペコペコと頭を下げるのはパンダ男のゴンタ。

鼻息荒く抗議するのはフェネック狐女のモーコとシマリス女のみーこ。

ブツブツ何か呟いているのはアライグマ男のマメ助。

そんな彼等を微笑ましく(?)見守っているのが鹿男の源蔵。

前世で私の家族と言える存在は彼等だけだった。


「どちてみんな“ここ”にいりゅの?ゴンタがだいしきょおちゃま?(訳:どうして皆“ここ”にいるの?ゴンタが大司教様?)」

「そうっす!んで、みーこが」

「巫女よ」

「モーコが」

「大司教補佐役ですわ」

「んで、俺が魔術師長で源じーさんが司祭だよ」


なるほど。みーこが巫女さんでモーコが補佐役?もしかしてゴンタの秘書で秘書室長的存在なのか?

源蔵が司祭はしっくりくるけど、お調子者のマメ助が魔術師のドン?

頭の中に疑問符を並べている私を余所にゴンタの説明は続く。


「実は“ここ”にいる連中はあっしらを含め全員“向こう”でお嬢に助けられたモノ達でやんす。

保健所から連れて来られて新しい飼い主を捜して貰った犬・猫達や、車に撥ねられて大怪我した猫、飼い主の杜撰さで病を患った犬は勿論、餌のやり過ぎで死にそうになったメダカまで。ちなみに……」

「レフ坊はあたしが近所のマイケルに孕まされて産んだ子よ!」


え?あのイケメンスマイル狸おにーさんが、ウチに不法侵入し、あげくの果てにはウチの子に種を植え付けやがったぶちゃいくトラ猫の息子ぉ~?


「……れふしゃん、むー、なの?」


私が取り上げたみーこそっくりの小猫。産声が“み~”じゃなくて“む~”だったからそのまま『むー』と名付けた。

そうだ!あの日、私が死んだ後この子達はどうなったの?まさか皆死んじゃったから“ここ”に?


「嬢、心配ぇすんな。わしらは嬢が死ぬ前に“ここ”に連れて来られたんだ」

「へ?」

「なにしろ、突然、竜神が現れたんですのよ?目の前がピカーーーーーーーーーーーーーって光りましたの」

「そなたらの願いを聞き届けましょう…何て言われてさぁ」

「んで、気が付いたら全員獣人になってて……」

「500年前のカテドラルにいたんす」

「ふぇっ…ごっ…ごしゃくねんまえ~っ?」


そんなに前から“ここ”にいたの?


「しゃびちくなかった?ふあんはかんじなかったんでちゅか?ほおむちっくは?(訳:寂しくなかった?不安は感じなかったんですか?ホームシックは?)」


そうだよ!転生して赤ん坊になった私だってパニくったんだから!

思わず自分より遥か上にある皆の顔を見上げる私。

しかし……


「そりゃあね、人間の身体って初めてだし、赤ちゃん抱えてたし…」

「不安は感じなかったと言えば嘘になりますわね?でも……」

「でも?」

「“ここ”にいればお嬢に会える……竜神がそうあっしらに言ったんす」

「そうそう」

「んで、その数十年後に姫さんが助けた奴らが次々と現れて……」

「しかも元は小さな教会だったのに、100年、また100年と経つうちにヒトが増えて、こんな大きな聖堂になったんですのよ?」

「ふぉっふぉっふぉ……気が付きゃわしらが一番の古株になっとった」


あ、だから皆それぞれトップに君臨している訳ね。

その上、私に会う為に500年も待っててくれたなんて飼い主冥利に尽きるっ!!


「みんなありがとおでしゅ~~~っ!」


正直前世でも今世でもこんなに感激した事は無かったよ!

私も皆に会えてめっちゃ嬉しいっ!

だ・け・ど!!やっぱり割り切れないモノもあったりするんだな。


「あのいけめんれふしゃんが、ちろくてふあふあでめっちゃかあいかった“むー”で、ちかも、でぶしゃひねくれねこ“まいけりゅ”のむしゅこ(訳:あのイケメンレフさんが、白くてふわふわでめっちゃ可愛かった“むー”で、しかも、デブサひねくれ猫“マイケル”の息子)………わたち、ふくじゃちゅでしゅ(訳:私、複雑です)」

「悔しいけど産んだあたしも同感よ」

「右に同じ」

「わしも」

「私もですわ」

「あっしも」


私のおっきなため息の後に皆が頷いてくれたのだった。


書いててハ〇太郎がラ〇カルへと変貌したのを想像してしまいました(-_-;)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ