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ランダムスキルの冒険者  作者: 蝶國堂
西方大陸・人魔戦争編
209/211

神聖教国ルミエール7




 奴の《天啓剣技ドミニオン・ジャッジ》が直撃。

 私の身体は、塵となって消え去り、跡形もなく消滅した............



 本当にチートだわ.........


 あんなん、どないせいってね〜




 絶対必中と防御不可の攻撃なんて、聞いてないわ〜

 さてと、そろそろ私も動きますか!!!



 土が盛り上がり腕が飛び出す。

 腕が奴の足首を掴み、エネルギーを集中...........


 「............なっ!?」

 「ハハッ!!殺ったよな?殺ったはずだぜ?」


 「手応えはあった。なぁんで、生きてんだよ!!」

 「不死身かよ、お嬢ちゃん!!!」



 はぁ〜、なんで《圧縮魔力球》を食らってピンピンしてるんだよ..............

 普通なら、腹に風穴が空くんだけどなぁ〜


 ちょっと、凹むよ...........本当に.............




 「どういう仕組みかは知らんが、それなら死ぬまで付き合ってやるよ!!!!」


 奴が剣を振りかぶる。もちろん、その一撃を私は撃たせない!!!!

 撃たせれば、今度こそ私は死ぬ!!



 さっきの技で私が殺られなかったのは、師匠から教わった技《存在重複ドッペルゲンガー》のお陰だ。

 《存在重複ドッペルゲンガー》は、自身の完全コピーを作り出す技だ。容姿も能力もステータスも魔力もエネルギーも全てが同じ完全なコピー体。

 もう一人の私を生み出す技だ


 私は《魔力砲》を撃つと共に《存在重複ドッペルゲンガー》を使って、本体は地面に逃げ隠れた。ヤバそうな気配を剣から感じてたんだよな〜

 いや、剣を扱う本人からも感じてたけど...........


 ただ、《存在重複ドッペルゲンガー》のデメリットとしてエネルギーを結構持っていかれる。実際に私が貯蓄してきたエネルギーと戦場や聖都で回収したエネルギーの半分以上が持ってかれた。

 今の私のエネルギー量は、コイツとの戦闘前と比べて半分以下だ............



 あ、ちょっとヤバいかもしれない............


 「私は食す。万物を食し、昇華する.............」




 「《聖斬ホーリースラッ............」



 あぁ、ヤバいヤバい!!詠唱がギリギリィィィ!!

 絶対に撃たせるかぁ!!!ヤツが技を撃つ前に私が技を放つ!!!!!!

 「《私は万物を喰らうもの》!!!」





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜








 なんだ?

 ここはどこだ?


 暗い............暗い.................



 真っ暗だ.................


 黒く............黒く...............黒く.........黒い..............














 俺は何をしていた?なんだ?

 何かをしていた................


 なんだ?何かがおかしい?




 「くっ.............!!」



 その瞬間、眩い光が目の前を覆った。

 俺は眩しくて目を開けていられなかった............


 なんだ?何が起こっているのだ?

 頭の中に靄がかかっているみたいだ............


 俺が何故こんな所にいるのか、思い出せない..........

 何処だ..........


 「ここは.............」



 砂だ..........、目を開けるとそこは、一面が砂で覆われていた.............

 これが、南方大陸にある砂漠というヤツなのか?


 暑い.............、喉が渇いた.................

 日差しがジリジリと俺を焼いてくる........



 喉がカラカラだ.............

 何か........、何かないのか?


 水をくれ.........、冷たい水が欲しい..............

 



 「..................あっ」


 遠くの方に、草木が生えている。


 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ........」



 俺は走った。全速力で...........

 まるで、渇望の果てにようやく食べ物にありつけた獣のように................


 俺は走った



 すると、遠くにあったはずの草木は目の前にまで来ていた。

 そこは草木が生え、泉が湧き出る場所だった。




 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ...........、水を...............」


 俺は無我夢中で、そこに湧き出る水を飲んだ.........

 たくさん、口にした...............




 水を飲み終わると、次第に頭にかかっていた靄が消え去り俺は................


 「あぁ、思い出したわ..............」

 「カカッ、なるほどなぁ俺はもう嬢ちゃんの胃の中ってわけか」


 「嬢ちゃんに現実を教えてあげる?ハハッ、井の中の蛙は俺の方だったわけだ...............」

 「逆に現実を教えられちまったな................」



 「参った、降参だ〜」

 「こりゃ、俺達の負けだわ」





 そして、俺の意識は喰われていった。






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