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ランダムスキルの冒険者  作者: 蝶国堂
ローゼン諸国と小さな魔術師
19/27

作戦と決行



 暗い………………。



 痛い…………………………。




 苦しい……………………。



 

 お姉ちゃん……………………、助けて。






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 はい、あれから3日が経ちました。


 どうも、こんにちは雨宮 世莉奈です。



 魔術は大分上達しました。魔力の変質や魔力操作も完璧です。です?まぁ、まだちょっと下手くそですが師匠にもう充分だと言われました。

 師匠が言うには魔力の変質だけでも、普通なら一カ月はかかると言っていました。


 やはり、ステータスは嘘をついてなかった。

 魔術適正が高っかたのは間違いじゃなかった。

 私ってやっぱ天才なのでは!!

 うん、きっとそうに違いない!


 「おい、コラ何やってる!」


 「え?師匠の頭を撫でています。」


 「なんでだよ!撫でるな!私は子供じゃないぞ!!」

 

 「良いじゃないですか。減るもんじゃ無いんですから。」


 私は師匠が出した課題を無事、終わらせて今はヤツラのアジトが見つかるまで待機中です。

 

 ちなみに、魔術を安定して扱えるようになるには普通、半年から1年くらいかかるらしい。

 ちなみに、私は一カ月も経っていない。

 やはり、天才か!


 師匠は一週間もかからなかったらしいけど。

 上には上がいるな………。


 そして、そんな師匠でも冒険者ランクはBランクらしい………………。

 AランクやSランクは化け物なのかな?


 あ、そうだ、師匠の名前はアリア=クロフォードと言うらしいです。今更ですが。

 2つ名は(小さな大災害)だそうです。本人はとても嫌がっていましたけど。


 私も2つ名欲しいな〜。なるべく、かっこいいやつがいい!

 どんなのがいいかな?天才魔術師?魔法少女?う〜ん、決められないな〜。


 「おい!いい加減、頭を撫でるのやめろ〜!」

 

 とか言って、本当は嬉しいのが師匠なんですよね〜


 「なに、ニヤニヤしてる!やめろ〜〜!私は子供じゃない〜〜!」


 「はいはい、そうですね〜。師匠は子供じゃありませんよ〜。」


 「グガーー!!」


 と、最近はずっとこんな感じです。一応、私も魔術の修行もしながら、アジトを探していたんですけど……見つからませんでした。


 『ランダムスキル』なんかも使ってみたんですけど、使えないスキルばかり引いてしまって……。


 このままじゃ、本当にマズイです。リリアちゃんが危険な目に遭っているかもしれませんし。下手したら売られているかも……………。


 う〜ん、どうしよう………


 その時、ものすごい勢いでドアが開いた。


 バタンッ――


 「た、大変だっ!!」


 「どうした?」


 「奴らのアジトが見つかったぞ!!」

 「ただ、予想外のことが起こった!」

 

 「予想外のこと?」


 「あぁ、とりあえず後で説明をする!もう、騎士団や冒険者達も会議室に集まってる。」

 「お前たちも急いで来てくれ!」


 「そうか、分かった。」

 「いくぞ、弟子よ!」


 「了解です!師匠!」


 私達は急いで会議室に直行した。と言っても、走って十分かかるので着いた時には私はバテていた………。


 というか、なんで師匠は疲れないんだろう。魔術師だから体力はそんな無いかと思うんだけど………。


 軽いのか小さいから………


 ボコッ――


 殴られた……。なぜ分かったのだ師匠よ………。


 「私等で最後か?」

 

 「あぁ、そうだよ。(小さな災害)。」


 「そうか、それはすまなかった。ギルドマスター。」


 へぇ~。これがギルドマスターか。


 「ん?そこにいるのがアリアの弟子か。お前が弟子を取るとはな。」


 「ふん!私の勝手だろう。」


 「いや、お前にしては珍しいと思っただけだ。」

 「そうだ、お嬢ちゃんとは挨拶がまだだったな。」

 「俺の名前はガルド=ハインツだ。Bランクの冒険者だったがいまはギルドマスターをやっている。よろしくな!」


 「あ、はい、よろしくお願いします。」


 「おう!あと、そこにいるのがこの町の騎士団長様、セリシア=ヴェルトラインだ。後で挨拶していくといい。」

 「よし、これで全員揃ったな!」

 「では、作戦についてだ!」

 「セリシア!後は任せた!」


 「任された。ここからは私が作戦について説明をしよう。」

 「この町には前回制圧したアジト以外にも3つのアジトが見つかった。」

 「なので、我々は戦力を3つに分けてそれぞれのアジトを叩くことにした。アジトは大劇場、闘技場、中央市の近くにそれぞれある。大劇場側は騎士団が、闘技場側はギルドマスターと冒険者達、中央市は(小さな災害)アリアさんと残りの冒険者達にそれぞれ担当してもらう。」

 「捕まっている人々に関しては一人も死なせずに助けろ!」

 「中には、貴族のガキや沢山の子供たちが捕まっている。なるべく、怪我を負わせることなく助けろ!」


 「「はっ!!」」


 3つもアジトがあるのか…………。その、どこかにリリアちゃんがいる。どうしよう………。


 「あと、足手まといはいらない。弱い奴らは周辺地域の市民の避難をしてくれ。」

 「それと、冒険者ランクがDランク未満の者も避難の手伝いに回ってもらう!」


 え?私って確かEランクだったような………。

 

 「待て、私の弟子は冒険者ランクがDランク未満だが、この作戦に参加させてもらってもいいか?」


 「すいませんが、先程も言ったように足手まといは必要ありません。」


 「私の弟子だ。Dランク以上の力はある。」


 「まぁ、良いでしょう。貴方が認めた者なら信用できるでしょう。」


 よ、良かった〜………。師匠ありがとう!!


 「いいんだよ、別に。」


 

 「では、奴らの制圧作戦を開始する!!行くぞ!!!」


 「「はっ!!」」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 そんな訳で、私は師匠と同じアジトを制圧することになった。


 「師匠、ありがとうございます。」


 「なにがだ?」


 「私を参加させてくれたことです。」


 「いいんだよ、別に。少しでも多くの戦力が欲しかっただけだ。」

 「お前はそんなことより、リリアちゃんを助けることに集中していろ。」


 「はいっ!師匠、大好きですよ!」


 「んなっ!な、なにをバカなことを言ってんだ。」

 「は、早く行くぞ!バカ弟子!」


 「はい!師匠!」



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



 「これより、黒紅団の制圧作戦を開始するっっ!!」

 「始めっっっっ!!!!!」



 こうして、黒紅団の制圧作戦が開始した。


 

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