勝負は、つかず
【最強】が手刀で私の頭を斬り飛ばす
私の頭は宙を舞い落ちて、地面にゴロゴロと転がった。
今の、私は頭と上半身、下半身がバラバラになっていた。
あ、あれ〜?
頭だけ斬られたと思ったら、下半身も斬られてるんだが?
全然、反応できなかった.........
「なんだ、お前?」
「なぜ、死なない?」
「なぜ、血が出ない?」
「なぜ、内臓が飛び出ない?」
「おい、偽勇者。お前、人族じゃないのか?」
まったく、エネルギーを使わせないでよ.........
存在が危うくなっちゃうんだから...........
「魔力乱!!!」
「............む?魔力が乱されている?」
「この程度の魔力の乱れで、俺を止められるとでも?」
【最強】が拳を握り締め、私の頭が爆散する。
私の頭はあと欠片もなく消失した。
「チッ、魔力散!!!!!」
私と奴の周囲にある、魔力が散り散りになっていく。
これで、私も奴も魔力も魔術も使用不可!!!
「【最強】さんは強すぎるし、ここからは殴り合いで行こうか」
「なんだ?」
「なぜ、死なない?」
「頭は爆散し、上半身と下半身は離れ離れ.........」
「これで、死なぬとは一体なんなんだ?」
「どんなに強い魔物でも、ここまでされれば死ぬぞ?」
「それとも、お前も『不死身』のスキルを持っているのか?」
「お前のスキルは、確か『ランダムスキル』という使えないスキルだったはず............」
「まさか、土壇場で『不死身』のスキルでも出したか?」
残念だが、ソレはない。
私が出したスキルは『テイム』だ。
魔物を使役するスキル。まぁ、今は使えないスキルだね。
『ランダムスキル』は、確かに使いづらい。それに、このスキルは本当に出て欲しい時に、欲しいスキルを出してくれないからなぁ〜
めちゃくちゃ使えん!!
「いや、そもそも何故だ?」
「なぜ、頭が無いのに話せる?」
「確か、奴は周囲の魔力の波長を操って擬似的に音を再現していた。だが、今は貴様が魔力を散らして魔力が周囲にない!!」
「どういう仕組みだっ!!」
さぁ?
てか、普通は教えないでしょ
自分の手札を晒すような真似はしないよ!!
「さぁ?どうでしょうかぁっ!!!」
「当ててみなよ、【最強】なんでしょ?」
「グエッ!?」
【最強】が私の下半身を爆散させ、上半身を踏みつける。
いやいや、仮にも女子にやっていい芸当じゃねぇ!!
そもそも、私は............
って............
あぁ、ヤベェ.........
作り変えられる。私の.........
バキッボキッ――
「腕を折っても叫ばないか........」
「痛覚がないのか?いや、そもそも何故..........」
...................不快感?
まだだ..................
まだ、その時じゃない...........
まだ、時は満ちてない...........
私の体が再生していく。
上半身から、下半身が生え、頭が生える。
なんか、気持ち悪いな.........
カタツムリみたい..............
「む?巻き戻っていく?」
「再生しているのか?いや、これは新しく作ったのか?肉体を?」
「悪いね、【最強】」
「貴方と私じゃ、勝負はつかないよ」
「どんなに、貴方が私を壊しても私には効かない」
「だから、貴方の相手は師匠に任せるよ」
「と言っても、貴方は師匠に勝てないだろうけど......」
「コラァッ!私に全て任せるなこのバカ弟子が〜!!!」
上から、小さな女の子が落ちて来る。
黒いローブを着て、とんがった帽子を被った女の子。
まさに、ザ・魔法少女である私の師匠!!!
「お久しぶりです!!師匠!!!!」
「......っ!?」
「お前は.........」
師匠の術式が完成した。
最強の嫌がらせ魔術!!!
その名も............
「空間魔術・《究位転移》!!!!!!」
その瞬間、【最強】はこの場から...........
...........いや、
この大陸から姿を消したのだった
年末年始は、投稿をお休みします。
再開はいつになるかな?




