闇夜に紛れ
ローゼンブルク近くの森で.........
「ゼノン様、準備が整いました」
「そうか............」
今回の人魔戦争で、人族側の戦力に強い奴はいなかった...............
いや一人、小さな魔術使いが強かったな
だが、それも俺に敵うほどの相手では無かった
弱い...........
それに今代の勇者は、まだ子供だと言う............
一昔前の勇者だったら、この程度の脅威は簡単に退けられたはず................
今まで、魔族が人魔戦争に勝利した事は数回しかない。その勝利も勇者がいない時だったり、人族の仲間割れなどが勝利の要因だった
しかし、今回は勇者もいて、人族同士の争いもない
なのに、人族は我々魔族に押されている.........
やはり、盛者必衰か..........
この程度じゃ、私を止めてくれそうにないな.........
神威 剣真なら、或いは............
いや、それも無理な話か............
奴はもう歳だ。それに、奴の拠点は東方大陸だ。しかも奴は一国の長。そう簡単にここに来れるとは思えん
奴がここまで、来るとは思えん............
今の時代に、私を止められる奴はいないのか?
いや、私だけじゃない。歴代の魔王や魔王幹部も今代の魔王様によって復活を果たした
私を止められた所で、意味はないのだ..........
私を倒しても、また魔王様によって復活する
殺されても、復活する..........
今代の魔王様を倒さぬ限り...............
誰かいないのか.........
頼む、誰か止めてくれ.............
誰か..................
「ゼノン様?どうかされましたか?」
「いや、何でもない.........」
「では、出発するぞ!」
「ローゼン諸国の大都市。ローゼンブルクへ」
「今宵の内に森を抜け、日の出と共に落とすぞ」
「「「「「「おぉっ!!!!!」」」」」」
夜中の森の中で、刻一刻と魔族の軍勢が近づいていた........




