新たな目標
白く、白く、白く、とても白い空間だ。
私は死んじゃったのかな?
それとも、ただの夢?
夢がいいな〜
まだ、死にたくないし!
ここは、どこだ……ろう?
?
あれ、ここって………
『はい!』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「知らない天井だ。」
ハッ!
あれ、ここは?
「あら、おはよう♪」
「え?あ、おはようございます。」
「うん、怪我は大丈夫そうね♪」
「あとは、どこか痛かったりするかしら?」
「あ、はい、大丈夫です。」
「そう、良かったわ♪」
「あ、あの、ここはどこですか?あと、あなたはいったい誰ですか?」
「あぁ、ごめんなさい♪」
「今から説明するわね♪」
「ここは、病院のベッドで、私はリディア・ヴァルシュタイン♪」
「リディちゃんって呼んでね♪」
「あ、はい、よろしくお願いします。」
「はい、よろしくね〜♪」
「私は冒険者で、たまたま通りかかったのよね〜♪」
「そしたら、あなたと、三頭熊が倒れててびっくりしちゃったのよ。」
「急いであなたを病院まで運んで、ギルドに報告して、そして今に至ると言う感じかな♪」
「そうだったんですか、それはありがとうございます。」
「うん、大丈夫よ〜♪」
「それより、あなたは一週間安静にしときなさいよ!ひどい怪我だったんだから!」
「お姉さんがいなかったらあなた指が一生無い生活をしなきゃならなかったんだからね♪」
「だから、指がしっかりくっつくまで一週間は安静にしといてね♪」
「それじゃあ、またね♪」
「はい、ありがとうございます!」
「いいのよ〜♪また、なにかあったら私に言いなよ〜♪」
そうして、お姉さんは部屋を出ていった。
そっか、私気絶してたのか……
本当だ。指がしっかりくっついてる。
違和感も全くない。
そっか、勝ったのか。私…………。
頭は少し痛いけど、あの時ほどじゃないし……。
なんか、嬉しいな。
初めての勝利。
なにも分からず召喚されて、そのまま追放されて、熊に殺されかけて、カイルさんに出会って、この町にきて、熊と再度戦って、勝った。
やっぱ、嬉しいな!
初めての勝利だ!
これからどうしよう、私は正直このままじゃ駄目だと思う。今のままじゃ駄目だ。
もう、私は死にたくない。
きっと、地球での私は死んでいることになっているだろう。
だから、もう私は死なない!絶対に!
強くなりたい、そして、カイルさんのように色んな国を巡ってみたい。
美味しい食べ物食べてや綺麗な景色見て、色んな人達と出会って、そして強くなりたい。
死にたくないから。自由に生きて生きたいから。
私は生きていこう。
もう、死なないように!