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2話 サイキョウノニンゲン

サイキョウノニンゲン

OO(主人公)達の最初の初任務…それは目の前にいる生物を倒すことだ。

最初の一人が

「いくぞ!」と言うとほとんどが叫びながら戦いに向かって行った。

とある男が笑いながら言った。

「集団心理って怖いな…。」

異形の存在がうつむき、頭を抱えて低く唸っていた。

「ヤメロ…マタ、オレ、コロスカ?」

といい頭を両手でおさえながら走り出した。

OO(主人公)はマタ、オレ、コロスカ?という言葉に違和感を覚えた。

なんとなく今近づけば死ぬのが分かった。

走り続ければどんどん加速する。

人間ではありえない跳躍。

3mぐらいだ。

みんな一斉に狙い攻撃するが空中で体をぐるりっとねじり避け、相手の喉めがけて、裂く。

「うがぁ゙っ…。」

喉から出る血はスプリンクラーが水をまくように出ている。

そのスプリンクラーは、叫び声と血しぶきが止まることを知らない。

何人、何十人もいや、何百人も…。

一人の男がその中に飛び込み叫びながら手をマシンガンに変身させ言った。

「うっうわぁぁっ。」

弾は大きく散乱した。

乱射したが、あたったのはたった一発。

サイキョウノニンゲンの右手がほろほろ崩れている。

「や、やったぞ。」

それがその男の最後の言葉だった。

彼は左手で頭をつままれ泣き叫ぶこともなく

トマトを握りつぶすごとく彼の頭はプチュっという音とともに潰れた。

肉片がこちらの方へ飛んでくる。

さらに数人が特異な能力を駆使して攻撃を仕掛ける。

炎の能力者が「焼き尽くすぜ!」と火炎放射しても、サイキョウノニンゲンの体が

「粒子のように分解して炎をすり抜ける。」

異形の存在はその全てを回避し、圧倒的な身体能力で新入生たちを地面に押し付け喉を切り裂く。

サイキョウノニンゲンは言った。

サイキョウノニンゲンは、潰れた肉片を指先でつまみ上げた。

それはまるで、ハエを潰したあとの指を眺めるような無関心な仕草だった。

「ワタシ…ケッコウコロスノスキナンダヨネ。」

その声には、喜びでもなく、憎しみでもなく、ただ淡々とした響きがあった。

「……。」

もはや誰も突っ込もうとはしなかった。

恐怖が彼らの足を止めていた。

OO(主人公)は思った。

こいつ感情があるのか?

気づけば、最初の300人のうち、生き残っているのはわずか50人。

叫び声が消え、戦場は静寂に包まれる。

あちこちに転がる無惨な死体。血の匂いが、もう普通の空気のように感じられる。

OO(主人公)たちは、あまりに異次元な光景をただ見ていることしかできなかった。

血の海と化した地面の上で、数百人が倒れている。それでも異形の存在は止まらない。

「どうしたらいい?」

OO(ヒロイン1)がOO(主人公)の袖を引っ張って聞いてきた。

その表情は怒っているのか泣いているのかわからない顔だ。

OO(主人公)は思った。

僕が守らなきゃ…。

僕のチカラは直接攻撃系するようなもんじゃない。

まずは、みんなをまとめないと…あいつには勝てない。

OO(主人公)がオドオドしているとOO(弾丸シュート)が

「お前らは、何ができるだ?」

彼の目は鋭く、覚悟を決めた目だ。

一人の男が言った。

「ボクのチカラはあらゆる分質をすり抜けることができる。いわゆるトンネル効果みたいなやつだよ。」

腕を組み彼は言った。

彼の仕草、全てに謎がある、ミステリアスな男だ。

その隣りにいた細マッチョで気が弱く優しそうな男が言った。

「ぼくのチカラは回復ヒールです。肉体の損傷を治すことができます。」

その隣りにいるすこし闇深そうな男が言った。

「オレのチカラはシャドゥだ。影を実体化させることができる。まぁほかにもいろいろできる。」

そんなことを話している内にサイキョウノニンゲンが、柱を壊し破片を投げつけてきた。

すると一人の歩行器ロフストランドクラッチ──肘に固定された独特な杖している男が

「たく、よそ見するよな…だらしねぇなぁ、おい。」

と言い左手を突き出すと、こっちに向かっていた無数の破片が全てサイキョウノニンゲンの方へ戻っていった。

「なに、あれ…あーしと似ている力?」

すこし、ポニーテールの女は驚いた。

グサグサ突き刺さってもまだ動く。

だがまだ死なない。

だが体を構成している粒子は崩壊しつつある。

「まだ死んでないですね〜。」

優しそうな細マッチョな男が言った。

「あ゙ぁわかっているって。」

歩行器を持ったヒョロヒョロな男は言った。

ボディが損傷して動けねぇなぁ…。」

サイキョウノニンゲンは地面に倒れ込み動けないようだった。

歩行器を持った男はサイキョウノニンゲンに近づき言った。

「”こいつの弱点は頭だ”」

自分の持っている肘に固定された独特な杖で頭を何回も突き刺した。

「俺の勝ちだぁ。」

ウハハハハと笑っているとスピーカーがなった。

「終わったようだな、生き残ったものはエレベータでに乗れ。」

扉が開くとマスクをした人たちが急いで死んだ人たちの遺体を回収していた。

マスクをしていたある男たちは言った。

マスクの男A は言った。

「今回はまぁまぁ多いな…仕事やりますかね。」

「しかしこれを何に使うでしょうかね?」

少しベテランだと思われるマスクの男B は言った。

「……黙って仕事をしろ。」

OO(主人公)は少し疑問に思ったが今は自分の情けなさで心がいっぱいだった。

重厚なエレベーターがゆっくりと上がっていく。

皆、力が抜けたように脱力している。

あんなにぎゅぎゅっと詰まっていったのに…。

今はスカスカだ。

「ちっ、あの野郎のせいで杖が…。」

OO(主人公)は思った。

あんなに激しく何回も突き刺せば杖が壊れるだろう…

でも、あいつのおかげで助かった。

「ありがとう、君のおかげで僕達は助かったよ。」

OO(主人公)は言った。

「あ゙ぁ別にいいってことよ。」

男は背を向け、手を軽く振りながら言った。

OO(主人公)はその男が杖を見つめボーっとしていた。

すこし、杖が壊れてショックのようだ。

OO(主人公)は聞いた。

「ちょっとその杖見せてくれる?」

「いいぜぇ。」

彼はニコッとして言った。

OO(主人公)は杖に触れたはヒビがドンドン消えていき、

曲がった杖の足先がもとに戻っていく。

「こいつはすげぇな、マジで助かった。」

杖の男はOO(主人公)の肩に手をのせて二ヒィと笑いながら言った。

「俺の名はOO(幹部3)だ。これからよろしく。」

目は茜色で髪はきれいな月白だ。

そんな話をしていると重い扉が開いた。

重い扉が開いた瞬間、エレベータないの空気が異様な匂いに気づいた。

恐怖に支配されていたのかニオイがしなかった。

赤黄色の髪型の男が言った。

「思ってたより…いるな。50人だな。

君たちは選ばれた中からさらに選抜してもらった。

まさか自殺志願者がこんなに多いとはな…だってそうだろ。」

鼻で笑い、さらに赤黄色の髪型の男は言った。

「残りのほとんどは戦ってないように見えたがそれは正しい判断だ。

自分の実力をわきまえている。

しっかり自己分析ができてる…状況判断ができている。

そういう判断はこれからこの世界に生き抜くには必要だ。」

とニヤリと赤黄色の髪型の男は言った。

「そういえば僕の名前を言い忘れたな、OO(光速)だ。

いつも思うが血ぐさいな。」

くるりと周り手を上下に振り手招きしてきた。

「こっちだ、僕についてこい。」

OO(主人公)達はOO(高速)について行った。

そこは細い通路にまっすぐ進んで行く。

狭い通路のせいで前の人の足音が妙に響き、

背後から誰かに追われているような錯覚に陥った。

列の前より後ろににOO(主人公)がいる。

「右手ケガしていますね。ぼくの手を握ってください。」

そういったのは細マッチョで気が弱く優しそうな男だった。

OO(主人公)は相手の姿をみて思い出した。

たしか…傷を治すことができるって言ってた人だな。

OO(主人公)はそっと彼に触れると、痛みがドンドン引いていく。

僕は包帯をほどき、手の傷を見た。

あのえぐれたところがなくなっている。

OO(主人公)はびっくりして声が出なかった。

「まだ痛みますか?」

「…いやちょっとビックリしただけだよ。」

男は、安心したのか胸を撫で下ろして言った。

「フフ、それは良かった。

そういえば、ぼくの名前…言ってませんでしたね。

OO(回復)です。これからよろしく。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

後列の方にはOOヒロインがいる。

「ねぇねぇ、OO(光速)かっこよくないぃ?」

そう言ったのはポニーテールの女だった。

「あーし気になるんだよねぇ。」

「別に私はあまり気にならないなぁ〜。」

女はOO(ヒロイン1)の口をふさいだ。

「あんた、声が大きいよぉー、まじで。」

そう言いそっと手をはなした。

「おい…後ろうるさいぞ。」

ぱっとOO(光速)振り向いた。

その声は少し嬉しそうだった。

続けてOO(光速)は言った。

「OO(空気)やること終わったら、俺の部屋に来てもらうからな。」

OO(空気)は頭を抱えうつむいていた。

OO(ヒロイン1)は小声で言った。

「わ、私のせいでごめん。」

OO(空気)の顔を覗き込んで言った。

頭を抱えているOO(空気)の表情はすごく嬉しそうに笑みを浮かべている。

その時のOO(空気)の心情は…

”まじかっ、あーしとOO(光速)が密室で二人で会話できる?最高なんですけど〜”

という感情だった。

OO(空気)は勝手な妄想をし…嬉しすぎて体が勝手にくねくねした。

は梅色のロングヘヤー…OO(ヒロイン1)に両手で肩に手をのせた。

「別に気にしてないから。」とOO(空気)はニヤニヤしながらと言いながら

OOヒロインの肩にもたれかかった。

顔の距離は息がかかるほど近かった。

「ありがとうね。」とOO(空気)は言った。

OO(ヒロイン1)はOO(空気)のこと………な人だと思った。

OO(ヒロイン1)の肩をベタベタ触るOO(空気)の手を

「もういいから〜。」と言い手をおろさせた。

すると急に抱きついてきた。

ふわっとラベンダーのいい匂いがして少しOO(ヒロイン1)は

恥ずかしくなった。

「マジでありがとう、あーしの名前はさっきOO(光速)に言われたから知ってると思うけど改めて言っとくねOO(空気))。

あんたの名前は?」

そう言ってOO(空気)はぎゅっとOO(ヒロイン1)抱きしめ頭をなでた。

OO(ヒロイン1)はOO(空気)があまりにもきつく抱きしめるので苦しかった。

その原因は胸だった。

「わ、私の名前は…OO(ヒロイン1)だよ…。」

OO(ヒロイン1)は別にこの女…OO(空気)に興味がなかったけど、なぜか対抗心が芽生えた。

ーーーーーーーーーーーーーーー

列の最後尾に肘に固定された独特な杖を持った男OO(幹部3)と

栗色のOO(弾丸シュート)がいた。

「おい、OO(主人公)ってどんなやつなんだ?」

とOO(幹部3)はOO(弾丸シュート)の耳元でささやいた。

「しらねぇよ。」と前髪をいじりながらOO(弾丸シュート)は言った。

OO(幹部3)はふーんという顔をしていたが、何か言いたそうな顔だった。

OO(幹部3)はボソッと言った。

「あ゙ぁ〜本当かな…俺には知らないようには見えないね。

だってあの地下のときも近くにいたじゃないか。」

そんなことを言いながらOO(幹部3)は足をとめた。

OO(弾丸シュート)は前の列へ無理やりわって入って行った。

OO(幹部3)は行ってしまったと思った。

だが…今はそんなことはどうでもいいと思うOO(幹部3)のだった。

「そろそろ2人とも出てこいよ。」

OO(幹部3)の影からスッと出てきた。

「なぜ、わかったんだ?」

そう言った直後に上から寝転んだ状態の人が落ちてきてまた地面に落ちた。

いや地面に沈んだ。

「お前の名前知ってるぜぇ、俺の影から出てきた…お前の名前はOO(影)

落ちてきたやつが、OO(通り抜け)だろ。」

OO(影)は腕を組み言った。

「あなた、さっき地下のときに言いましたよね。

こいつの”弱点は頭だ”。

あなたはなぜサイキョウノニンゲンの弱点は頭だと

わかっているような発言をされたんですか?」

耳元でそう言った。

OO(幹部3)の目つきが鋭く力強い目でこっちの顔を舐めますように見てくる。

「聞きたきゃ、力ずくで聞いてみろよ。2人で」

OO(幹部3)のその目と言葉で一瞬萎縮しそうになったがOO(影)は言った。

「あんなに冷静な判断で、自分のチカラを使いこなしていた。

よく理解されているんですね…。」

はぁ~とため息をつきOO(幹部3)は言った。

「そりゃ〜自分のことだからな、あのときは直感でそう思っただけだ。」

杖を持っている反対の手で頭をかいた。

OO(幹部3)は急に態度をコロリと変えた。

「冗談だって、すこし悪ぶっただけだって、本当なんだよぉ〜。」

といいOO(幹部3)肩に手をのせた。

OO(影)の心臓が鳴り響く。

OO(幹部3)の目は茜色きれいな茜色だが…その瞳の奥底から狂気を感じられる。

OO(影)…はニコッと笑い言った。

「そうだよな…変な勘違いしてごめんな…あんなけ人が死ぬのを見て

すこしおかしくなったみたいだ。

OO(光速)が扉が開くって言ってるね。長かったね道。」

OO(影)は思った。

オレはの言葉は、いつものオレじゃない。

何を恐れているんだオレは…。

ゴーンと扉が開くと同時にOO(幹部3)は笑顔で言った。

「人を不快な気持ちにさせたと思うなら、もっとしっかり謝れよ…。」

首根っこをつかまれ、90度お辞儀を無理やりされた。

「ごめんなさい。」

なぜかOO(影)の目から涙が出そうになった。

OO(幹部3)は少しあざけわらうように言った。

「いいよ、もう謝ったんだからさ、チャラだ、チャラ。

泣くなよな…俺もきつく言い過ぎた。ごめん。」

そう言ってOO(幹部3)は腰を低くしOO(影)の頭を撫でた。

ゴーンと扉が開いてしばらくしてから顔上げOO(影)はOO(幹部3)を見た。

OO(幹部3)には逆光が差し込んでいる。

ニタニタ笑っている…人を下にも上にも対等にも見てない。

まるで…堕天使のように。

そうOO(影)はOO(幹部3)のことを心の底からそう思った。

ーーーーーーーーーー

OO(光速)が指を指して言った。

「ここだ。」

その部屋はとても大きく、上には巨大なシャンデリア。

シャンデリアの無数のクリスタルが、月光を受けた氷のようにきらきらと輝き、天井から無限の光の雨を降らせていた。

「モダンな感じな部屋でいいな…。」

すこしいいとかのこのホテルのレベルじゃない…皆が想像するかよりの高級な…。

OO(主人公)はそう思った。

部屋には、たくさんのクローゼットがある。

木製ですこしダークな感じで触ったら、絶対すべすべと想像できるほど、テカテカしている。

OO(光速)は指をパチッと鳴らして言った。

「一人ずつ好きなクローゼットの前で立て。」

OO(主人公)は、OO(ヒロイン1)のクローゼットに並んだ。

「どうなるんだろうね〜。」

OO(ヒロイン1)の顔はすごく元気に話しかけてきた。

OO(主人公)は思った。

でも僕にはわかる、その不安そうな君の気持ちが…。

クローゼットの周りが急に見えなくなった。

黒いモヤ、霧に覆われた。

クローゼットの扉が急に開き人が、にゅっと出てきた。

「よろよろ、オレちゃんの名前はドクターニコル。」

アシンメトリーな髪型。髪色はかすかに紫と感じられるほど…クラかった。

右のほうが長く、前髪はきっちりとセンターで分けられ、額を綺麗に見せつつも、彼の意思の強さを引き立てている。

「サイズ測るねぇ。」

そう言って、胸ポケットからメジャーをだした。

「このメジャー、オレちゃんがデザインしたんだぁ。

かっこよくない?」

そう言ってOO(主人公)の顔の近くにメジャーを見せつけてきた。

紫色のメタリックカラーで側面にドクター二コルと金色の文字でアルファベット筆記体で書いてある。

「いいですね…名前入り。」

OO(主人公)は内心引きながら言った。

ドクターニコルの表情が急に真顔になってこちらをじっと見つめてくる。

「君…目の付け所がいいね。これただ名前を入れてるんじゃないんだよ。」

興奮気味でドクターニコルは言ってきた。

彼の言葉は止まらない。

OO(主人公)は首を縦に振り「そうなんですか?なるほど、へぇ〜。」

ということしかできなかった。

「あっそんなことより、サイズ図らないと…。」

そう言ってドクターニコルはメジャーを真上に投げた。

メジャーが自動でOO(主人公)のチェスト、ウエスト、ヒップ、身長を計測してくれた。

「終わったから、これどうぞ。」とドクターニコルは言い

クローゼットの漆黒の暗闇に手を伸ばして何かを取り出しOO(主人公)の手に

黒いボストンバックを握らせた。

「この中に入っているから着てみて。」

「あっはい。」

急いで服を脱ぎ、着てみせた。

「いいねぇ、上品な黒の軍服、装飾などの色は金色…その真っ白い手袋いいね。

どう長いブーツ?

初めてっしょ。」

OO(主人公)は自分の着ている服をクローゼットの扉にある鏡で見ていた。

「思ってたより軽くて、動きやすいですね。足も曲げやすい、肌触りもいいですね。」

シルクのような肌触り…服の生地。

図2(黒い軍服を着ている主人公)

「もう出ていいよ。ここから出ても…。」

OO(主人公)はその言葉を聞いたあと、眼の前はOO(光速)の前だった。

「終わったようだな。」

そうして髪をかきあげてOO(光速)は言った。

「今日のところは終わりだ。

すこし疲れたろう。組織…《O.M.E.G.Aオメガ》のことを忘れて

明日から1週間は休みだ。

本来君たちが受けるはずだった学校生活少しでも楽しんでこい。」

そう言って彼は立ち去ろうとした。

「生きて帰ったらサイキョウノニンゲンについて教えてくれるって言ったの忘れてませんかぁ?」

そう言ったのは、あの月白の男OO(幹部3)だった。

OO(主人公)は思い出した。

さっき起きたことなのになぜか忘れていた。

いや、忘れようとしていた。

あの時、たくさんの人が死ぬのを見ていた。

何もできなくてただ見ているだけ。

あのことを思い出すと今まで感じたことない、モヤモヤ、心の重み、うまく説明できない感情がOO(主人公)の心に数え切れない鎖が縛ってくる。

OO(光速)は、少しうざそうに言った。

「まだ、覚えていたのかっ…約束だから教えてやるよ。あの15年前に起きた実験である研究をしていた。それは、遺体いたいと呼ばれているもの。あらゆることを可能にする未知なエネルギーだ…。」

そう言った直後クローゼットから、ある人物が出てきた。

「だが、まだあの時のオレちゃん達の科学の力じゃ取り出すことはできなかった。」

ドクターニコル…だった。

「あの時のせいで…」

そう言ってズボンの右裾をあげた。

鋼鉄の義足…。

「あの時で全てが変わった。世界の常識が変わった。世界の3分の1が能力者…。」

ドクターニコルは頭をすこしかいて言った。

「サイキョウノニンゲンは遺体の一部から、生まれた。もともと遺体は一つの体だった。

あの15年前の時までは…。

今はなぜか、わからないが頭、胴体、右腕、左腕、腰、右足、左足 7つに分かれている。」

OO(光速)が言った。

「今、我々が管理しているのは、頭だ。サイキョウノニンゲンの体は、大半はモロイ粒子で構成されている。頭だけ包帯みたいなもので覆われていなかったか?」

確かに頭だけ、OO(主人公)達は思い出した。

「遺体の頭から生み出されるのが、サイキョウノニンゲンだ。

今わかっているのは、年に一体、生み出される。奴らには、筋力の制限がない。つまり通常の人間ではあり得ないスーパーパワーでパンチをしてくる。

さっきモロイ粒子で構成されていると言っただろ。

だがおかしいと思っただろう。君たちも見ただろ?あのジャンプ力。

やつから攻撃した時は、いかなる時も崩れない。

体力はあるのかわからないが常にフルスロットルで暴れることができる。」

そう言って、ポニーテールの女OO(空気)のところまで行き、手を引っ張りながら言った。

「君たち、もう帰ってもいいぞ。」

その声を聞いた瞬間、ある男が歩いてきた。

「青木さん!」

彼はニコッと笑い言った。

「門まで送りましょう。」

そう言ってOO(空気)を除いてOO(主人公)達は門の前に着いた。

門の前で青木さんはみんなに茶色い封筒を配った。

「今月の給料です。これらのことを外で言うことはけしてできません。

サイキョウノニンゲンとか、この学園についてとかね。なんでだろうねぇ?」

その満面な笑顔はとても不気味だった。

その左目の色、レモンイエローは何かをあざ笑うように見える。

右目の色はワインレッドは、狂気に満ちた目だ。

OO(主人公)達は逃げるように走って帰っていた。

はぁ〜今日は大変だったな。

そんなこと思いながらトボトボ歩いて行った。

「危ないっ。」

OO(主人公)の首がカクンっとなった。

前を見ると信号が赤だった。

「どうしたの?大丈夫?」

そう話しかけてくれたのはOO(ヒロイン1)だった。

車がビュンビュン走っている。

「いや、なんかちょっと考えててな…。」

「そう。」

青になりOO(主人公)は横断歩道を渡る…。

もうごちゃごちゃ考えるのはやめよう…。

そう思い、彼女に手を差し出し歩いて行った。

OO(主人公)の家の前に着いた。

OO(ヒロイン1)の顔を見ると涙が流れていた。

そしてOO(ヒロイン1)はOO(主人公)の体をぎゅっと抱きしめた。

「うわっ危ねぇ、急に抱きついてどうしたんだ。」

そう言ってOO(主人公)はOO(ヒロイン1)の頭を優しく撫でた。

「私、死ぬのが怖い…もし次…。」

「大丈夫だって、そんな時は僕が守ってやるからよ。

僕がこの力を使って…。」

そう言って自分の拳を夜空の星に重ねた。

「だから、もう泣くなって。」

そう言ってOO(主人公)の視界がぼやける。

頬からスーっと涙が落ちる。

OO(主人公)は思った。

死ぬのは嫌だな〜たくさん、たくさんしたいことあるもんな。

しばらくOO(ヒロイン1)はOO(主人公)の胸で泣いていた。

「もう大丈夫。」

目がすこし赤くなっている。

「また明日。」

そう言ってOOヒロインは自分の家に帰っていった。

家に入り、リビングをあとに自分の部屋に向かうため階段を登ろうとした瞬間。

「お兄ちゃん、どこ行くの?」

そう言ってOO(主人公)の妹は扉から顔をドアの隙間から出した。

OO(主人公)はの雰囲気は暗かった。

OO(主人公)は疲れ切った声で言った。

「自分の部屋…ご飯は自分の部屋で食べるよ。

悪いけど持ってきてくれるか?ご飯」

OO(妹)は言った。

「仕方ないわね…本当、父さん、母さんが死んじゃってからもう。」

なんというか…でもOO(ヒロイン1)さんの時は元気。

いつから、あの元気で優しかったお兄ちゃんじゃなくなったのだろう?

はぁ〜思わずため息が漏れる。

OO(主人公)は自分の部屋でボーっと窓からの景色を眺めていた。

星空がキレイだな。

そういえば、OO(空気)はどうなっているんだろう?

たしか…あいつだけ部屋に取り残されて…OO(光速)と…なんか…zzz。

気づくと朝になっていた。

体が急に軽くなっていた。

気だるい体を起こして、階段を降りた。

台所のすみに置いてある食パンをトースターにいれた。

出来上がるまでずーっと眺めていた。

チンっという音でOO(主人公)の寝ぼけてた意識がパンと一緒に吹っ飛んでいった。

自分の姿を見ると制服のままだ。

パンを皿にのせた。

「そのまま寝てしまっていたのかな?」とOO(主人公)は

パンをむさぼりながらそんなことを考えた。

時計を見ると驚いた…。

OO(主人公)は朝の5時だった。

こんな時間に起きたのかとOO(主人公)は思った。

今まで…はどんなに速くても7時25分だ。

まだ妹OO(妹)を起こさないようにと…。

教科書とかいろいろ準備しなといけないからな…。

そう思い自分の部屋に戻った。

部屋の整理をしていく。

シーツや布団を綺麗に畳んだ。

下に落ちてるプリントをいるもの…いらないもの…。

そう仕分けしてるうちに6時30分になっていた。

「フーっだいぶ綺麗になったな…。」

そう思い自分の部屋から出た。

まだ…しまっているOO(妹)の部屋。

なぜかわからないが…OO(妹)を起こそうと思い

妹の部屋に入り肩をポンポンと叩いた。

「う〜ん、あれお兄ちゃん?」

OO(主人公)は驚いた。

OO(妹)は中学3年生だ。

「メイクしてたんだ。」とボソッとOO(主人公)が言うと

OO(妹)はすこし怒った口調で言った。

「メイクぐらいする。なにすっぴんはブスっていうの?」

OO(主人公)は慌てて言う。

「いや、そういうことじゃなくて、そのままでも可愛いぞ。

印象がすこし、いつもと違うから…その…。」

見たらわかるOO(妹)の表情で”もういいです”って言う顔だ。

怒ったOO(妹)はOO(主人公)の言葉を無視したまま階段を降りていった。

OO(妹)は黙ってリビングのソファにどっしり座りテレビを見ていた。

OO(主人公)はどうにかしようと思いOO(妹)の朝ご飯を作ることにした。

OO(妹)にスクランブルエッグとウインナー、味噌汁をそっと机の上に

そっと置いた。

OO(妹)は驚いた表情をして言った。

「どうしたの?お兄ちゃん。」

「別になにもないよ。」

そんなことをしているとOO(ヒロイン1)の声が聞こえた。

「もう行ってくるね…。」と元気よくOO(主人公)は言った。

「うん。」と小さくOO(妹)は言った。

OO(妹)は温かい味噌汁を飲みながら昔のOO(主人公)のことを思い出していた。

5月ぐらいにまた投稿しようと思います、

応援よろしくお願いいたします

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