忘れてしまったんだね
※バッドエンドです。
君は忘れてしまったんだね。
僕がいじめられている時に助けてくれた。独りぼっちだった僕の手を取ってくれた。いじめっ子のボスともケンカになって大変だったけど、丸く収まったね。
君は強かったんだよ。
僕はそんな君のうしろすがたに憧れた。初めて出来た君という友達だった。成績も上から数えた方が速い。サッカーや野球も得意だったね。格好良かったなぁ。
君は僕にとっての目標になっていたんだよ。
中学生の頃の君の目は輝いていた。まるでスーパースターの様にキラキラしていたよ。盗みたいくらいキレイだった。本当だよ。
そんな話をしても、君は下を向いていた。
……なになに、「就活に疲れた」って? そっか。君にとって初めての挫折なんだね。よし! 今度は僕の番。君の良いところいっぱい見つけてあげるよ!
だって、僕の親友だもん!
えーっとねー。あ、泣かないで!
「忙しい世の中で、君は忘れてしまったんだね。僕は知っているよ。どんなに環境や人々が君を爪弾きにしても、僕だけは君のことを守ってあげる」
だから、その他の人とは連絡とっちゃダメだよ。就活も止めなよ。僕の所においで。君にとって最高の環境をプレゼントしてあげる。
これが、僕に出来る最高の恩返しだ。大好きな君。
ね。思い出した?
僕がどういう人かを。