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【完結から1年。順次補正中】正史・銀河四國史(未来における英雄の生涯)  作者: 嶋 秀
RIU・落龍篇

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第78話(悲しき宿命)


リウが強奪した新型艦艇は無事、ネイト・アミューに到着した。


軍主流派を自称する連中に次々と強硬手段を打つリウ。


それには、れっきとした理由が有ったのだ。

リウが高性能な新型艦艇を開発した裏では、技術を提供した異星人達と交わした悲運の宿命を背負っていたのであった。


 レアー号は、352隻の新型艦艇を完全制御しながら、惑星ネイト・アミューの衛星軌道上に到着したのは、惑星クロノスの軍事宇宙港を出発してから1週間後。


 最短航路を使ったのであるが、慎重を期して運航した為、予定より2日遅れでの到着であった。


 既に3個艦隊近い軍艦が駐屯している惑星ネイト・アミューの軍事宇宙港の空き容量では、352隻を同時に着陸出来るスペースが無かったので、先ずは半分の176隻を着陸させる方針に予め決定していた。


 戦艦クレアシオンの指揮室で待機中のリウとルー中将。

 着陸した艦艇を一隻ずつ、陸戦特殊部隊がチェックし、軍主流派の者達が搭乗したままで無いか否かを確認することになっている。

 またその作業の間に、軍事宇宙港のスペースを空けるべく、宇宙艦隊司令部へ返還予定の旧型艦艇を発進させ、衛星軌道上に移動させる作業を同時進行することとなっており、ネイト・アミューの軍事宇宙港は、ノイエ軍が拡張して再整備して以来、最も忙しい日を迎えていた。



 軍事宇宙港に到着した新型艦艇は、レアによって、一隻ずつシールドが解除され、艦艇のシステムが停止する。

 そして、陸戦特殊部隊が突入。

 結局、9割の艦艇は無人であったが、残りの1割には主に旧プロシード派の将校が数名ずつ残っており、合計で約200名が拘束された。 

 

 「結構乗っていたね」

 リウは、直通端末を通じてレアに話しかける。

 「だって、殺す訳にはいかないでしょ? 出発前の警告を無視して下艦せず、戦艦に搭載の小型戦闘艇に潜んでいた連中を」

 「出発して衛星軌道上で展開した時には発見していたけど、もう降ろせないから、戦闘艇より出れないようにしたの。 でも、飢えてはいない筈だよ。 非常用の食料と水が戦闘艇には積載されているから」

 「ありがとう。 私の評判が悪くなることを配慮して、生命維持システムの完全停止をしないまま、ここまで運航してくれて」

 「生命維持システムを止めたら、航行中に全員氷漬けで凍死だからね。 それはリウが望まない結果でしょ? 何度も言うけど、レアはリウだから。 人格は異なるけど、思考は同じ」

 「うん。 わかっているけど、やっぱりありがとうを言わせて」

 このような何となく不思議な会話を続けるリウとレアであった。


 

 「総勢203名でした。 全員少尉以上の階級で、准将以上の者は居ません。 ところで総司令官、拘束した連中の処置ですが......」

 突入の指揮を采ったブルーム准将が結果報告と、総司令官の意向を再確認しに訪ねて来たのだ。

 「連中大騒ぎしているのでしょ? 私が泥棒で、俺達が正しいって」

 「まあ、その通りですが......」

 「とりあえず、方面軍の勾留施設に入れておこうか。 最終的な処分は議長と長官が決めるそうだから」

 「了解しました」

 敬礼してから、リウの指示を実行するべく、クレアシオンを降りて行ったブルーム准将。

 ガラガラだった方面軍の勾留施設は、ほぼ満室に。

 既に、首都星系から憲兵隊の大量応援派遣が決まっており、取調べは憲兵隊へ一任するよう、統合参謀本部議長命令が発出されていた。

 

 「それで今回の件、本当に大丈夫なのですか? 総司令官が罪に問われることにならないかと......」

 コーダイ少将は、相当心配そうである。

 「大丈夫よ。 もう首相から確約書面を貰ったから」

 「確約書面? それは何ですか?」

 「『今回の出来事は、最前線に送るべき新型艦艇を3年以上も送らないまま、独占運用をしていた軍主流派が責を負うべきものとする』っていう文面よ。 『死者が出ない限り、私に罪は無いと確約する』って書いてあるの」

 「本当ですか?」

 「まあ、ちょっと不気味なくらい、私贔屓の対応よね?」

 「今までのことを考えると、そうですね」

 

 「新型艦艇に関する契約書、協定書や運用関係の書面を、先の戦乱と今回の私が取った強硬手段を契機に、全部一新することになったらしいよ。 私の部下が心配するだろうからって、その手続き関係全てを惑星ネイト・アミューで実施することになったって」

 リウの話を聞いて、その場に居た幕僚全員が驚いた表情を見せる。

 「ここまで来てくれるのですか? 関係者全員が」


 その反応に、リウは、

 「流石に首相は来れないから、先に署名してから書面だけがこっちに来るのだろうけど、アルテミス王国側は国王と王妃が、西上国側はヒエン国務長官が、アーゼル財閥側はアイザール少将が、LSグループ側はクリス・ラインシュトナー氏が、ノイエ軍側は議長代理としてクリス・アーゼル准将が出席する形で行われることに決まり、その日取りは10日後なの」


 すると、アイザール少将が、

 「もう直ぐじゃないですか? 出迎えの警備とか、準備が全く出来ていませんが......」

 「シヴァ艦隊が2個艦隊、マリー艦隊の合計3個艦隊と一緒にVIPの方々は到着するし、それは政府側で全部対応するから、警備関係は特にやらなくて良いって。 何だか今までと随分変わったよね。 政府の対応が......」

 ここまで政府がリウに協力するようになった事情について、リウは聞いていたが、あまりにも親切だと、そういうのに全く慣れていないので、逆に裏が有るのではと思ってしまう幕僚達。


 そして、リウから今後の予定を聞いた幕僚達が、賓客達を迎えるべく、部下達に連絡を取って指示を始める等、慌てて準備を開始する姿を眺めながら、

 「ヒエン元帥と会うのは、これが本当に最後かな? もう会えないと思っていたけど......ちょっと予想外の展開だったからね」

 思わず独り言を呟くリウ。

 『今生の別れになるから、泣かないのは無理そうかな......』

 そんなことを考えていたのであった。


 

 新型艦艇の搬送作業が完全に終わったので、レアー号は定位置に停泊し、レイが下船して、戦艦クレアシオンに搭乗してきた。

 思わず駆け寄って抱き着くリウ。

 周囲の者には慣れた光景になっていたが、リウはいつも以上に嬉しそう。

 「ただいま〜」

 「おかえり〜」

 抱き合ってキスをしてから、レイは部下モードに切り替え、

 「総司令官。 任務を終えて帰着しました」

 敬礼をしながら、申告をする。

 「ご苦労さまでした。 無事成功して良かったです」

 リウが返答をする。

 すると周囲から、クスクスと笑い声が。

 『軍務からの帰還だから、普通、先に軍人として申告してから、その後夫婦として抱き合うんじゃない?』

と、その場に居た全員が思ったからだ。


 「結構、真面目にやっているんだよ。 これでも」

 リウが口を尖らせて、周囲に言い訳をする。

 『無事、いつもの光景に戻って来れた』

 レイは、戦艦クレアシオンの指揮室に居る、全員のその様な姿を見つめながら、総司令官の代理として戦闘行為を伴う強制執行という大きな任務を終えて、ほっとしたのであった。




 3種族の技術者達は、到着したレアー号に入る許可を貰い、システムのチェックを開始していた。

 大量の艦艇を同時制御するシステムに問題は無かったが、念の為である。

 そして、彼等の本題は別のところに有った。

 彼等が新型艦艇のプロジェクトに参加した時の条件を、そろそろリウに果たして貰わなければならないからだ。

 その確認の為に、生体頭脳レアと話しをする、技術者に混じっている3種族の特使達。

 レアは自身の意向を説明して、実施の少し先送りを求める。

 「3種族が求める最終形態が、より良いモノになるためには、もう少しレアとリウが共存して学ぶ時間が必要です」

 レアのその説明に、3種族の特使は協議の上、直ぐに合意した。

 それは、想定以上にレアが成長しており、共存による効果がより大きくなるだろうと認めたからであった......

  



 その後リウは、新型艦艇に関する契約書に基づき、今回、契約違反に伴う実損が発生した為、差し押さえに抵抗した軍主流派の佐官以上の者達全員に対して、契約書に記載の違約金を連帯で支払う様に求める文書を弁護士名で送付し始めた。

 あまりにも巨額の請求額に、いつも強気の主流派も鼻白む。

 特にネイト・アミューの施設に拘束されている主流派の佐官達は、文書を手渡しに訪れた弁護士達から、

 「どうぞ、反論の裁判でも何でも為さって下さい。 貴方達の行為は明確な契約違反です。 政治的な主義主張なんて関係ありませんよ」

 そう冷たく言われてしまい、それまでの居丈高は態度は、ここに来て影を潜めてしまった。



 やがて、順次憲兵隊の面々が到着し、拘束されている主流派の将兵の取調べを始める。

 憲兵隊の取調官の態度は、終始冷たく、ジャン・フォー・プロシードの関与が無くなったことに加えて、帝國軍との局地戦発生で、主流派の力が大きく低下したことに気付かされた拘束中の将兵達。

 「下艦せず、この惑星までやって来た行為は、ノイエ軍の将来のことを第一に考えている主流派の主義主張に基づいたもので、正当なものだ」と殆どの者達が主張したものの、

 「本来の職務を遂行せず、派閥活動だけに従事した職務放棄の罪・国有財産の新型艦艇を派閥で占有し続けた罪」 

の2つを中心に取調べられた為、殆ど反論出来ず、罪を認めざるを得ない状況に追い込まれていたのだ。


 契約違反で、巨額賠償請求の提訴が為された件も、

 「それは軍と関係ない。 新型艦艇の開発者で、多くの特別な権利を有するアーゼル中将と契約書の内容を反故にした君達主流派との間で解決すべき問題だ」

と突き放されてしまい、政治的主義主張が何の役にも立たない、ただの自己満足でしか無かったのだと気付かされる主流派を自称するエリート軍人達であった。

 



 やがて、統合参謀本部議長と宇宙艦隊司令長官の代理として、クリス・アーゼル准将が惑星ネイト・アミューに到着した。

 ヒエン長官との非公式会談が終わった首相から、翌日呼び出された議長と長官。

 首相からは、

 「もっとアーゼル中将を大事に扱え。 今回の事象が発生した責任の一端は、軍内部でのさばる主流派の対応を、遠隔地に居る救国の英雄に任せたまま、何も手を打たなかった、2人の最高幹部の事なかれ主義に有るのだぞ」

と強く叱責されてしまっていた。

 当然、事態の収束に向けての諸々の手続きは、中将を首都星系に呼び出して行うのでは無く、こちらから出向いて行う様、キツく念押しされてしまったのだ。


 そこで、中将の同族のアーゼル准将が全てを一任された訳であるが、首相の苦言にもかかわらず、相変わらず中将に丸投げをする2人の軍最高幹部の姿勢に、准将は呆れていた。


 「中将と准将が2人で話し合って決めたことに、私達は無条件で同意するから、よろしく頼むよ」

 「私達は既に退役が決まっている。 次期議長は本来アーゼル中将なのだし、准将は将来の議長だろ? 向こうにはいずれ宇宙艦隊司令長官になるだろうルー中将も居るのだから、将来の最高幹部達で話し合って、より良いノイエ軍になる様、努力してくれよな」

と言われていたのだ。



 「話のわかる上司っていうよりは、やる気の無い上司だな」

 「まあ、何でも反対だけする、口うるさい上司よりはマシか」

 そんなことを呟きながら、ネイト・アミューに到着した足で、そのまま統治官オフィスに居るだろうリウのもとを訪れた。

 すると、仕事中のリウからは、

 「私はクリスに、国や軍の未来を決めていく役割を引き継いだのだから、クリスが考えて決めてよ。 問題が有れば手直しを入れるし、無ければ、そのままサインするからね」

と笑顔で言われてしまったのだ。

 少し唖然とする准将。

 更に続けて、

 「例の件だけど、もしかしたら明日には私が消えてしまうかもしれないんだよ。 3種族との約束の期限はとっくに過ぎているし」

 脅しのような言葉まで告げられ、言いかけた文句を飲み込まざるを得ない状況に追い込まれるのだった。


 挨拶だけして、一旦引き上げたクリス。

 去り際、夕方にもう一度来るようにリウに言われていた。



 そうしたやり取りを聞いていた、同じ執務室で仕事をしていたレイ、アイザール少将、パルトネール准将の3人。

 レイは事情を知っていたが、3人共にリウが「明日にも消えるかも」と言っていたことが相当気になったのだ。



 「リウ様。 私達に隠していることがまだ有るのですね?」

 准将が部屋を出て行ってから、アイザール少将にそう言われてしまったリウ。

 「まあ、隠している訳では無いんだけど......」

 歯切れの悪いリウ。

 直ぐに態度に出てしまうので、基本的に隠し事や嘘がつけない性格なのだ。

 「私達に話せないことを、アーゼル准将が知っているなんて......」

 そういう突っ込みを入れられると、リウは非常に弱い。

 少し考えてから、

 「レイを除いて、ここに居る2人は、近いうちに私のもとを離れるよね? だから、もう話す機会も無くなってしまうし、絶対に他人に話さないって約束してくれるかな? 時が来るまで秘密にしてくれるのならば......」

 その言葉に、レイ以外の2人は同意したのであった。



 「少し長くなるよ」

 リウはそう言うと、仕事の手を休めて、遠い目をしながら話を切り出すのだった。

 「リウ・プロクター少年が考えてスタートした、帝國との大戦に備えた名将育成計画」

 「帝國軍の大侵攻を名将に防がせるっていうものだったけど、当時リュウ・アーゼルを名乗っていた、今の私の人格は、少し疑問を感じていたの」

 「リウ・プロクターが帝國の大軍を破る名将になるとは、思えなかったのよ。 これは私自身のことだからね」

 「私が成れるのは、せいぜい防御に徹することだけの提督。 特別な閃きで、奇跡を起こして大軍を破る歴史的な名将になる素養は無いって自覚していたわ」


 「そして私は、異星人達と少し関わりの有る人生を過ごして来たの。 偶然だけどね」

 「エルフィン人にはバイオテクノロジー全般、アトラス人にはメカニック技術と超微細化技術、ドヴェルグ人にはシステム制御と特殊なシステム開発技術という、オーバーテクノロジーが有るでしょ?」

 「これらを取り入れさせて貰った新型艦艇を開発して、帝國艦艇よりも全ての性能面で10%上回ることが出来れば、大戦で勝てるだろうというのが、リュウ・アーゼル、即ち私が提案した新型艦艇開発計画だったの」

 「本当に生み出せるかどうかわからない名将育成計画よりも、確実に勝利を目指せるよね? 私は基本的に戦略家であって、戦術家では無いから」


 「もちろん、そんな簡単にオーバーテクノロジーが3種族から提供される筈が無いってわかっていたわ。 帝國も三国同盟も結局のところ地球人じゃない? 3種族から見たら」

 「ただ、交渉を持ち掛けたら、テーブルには着いてくれた。 やはり帝國軍の侵攻による種族の滅亡は出来れば避けたいって考えは、それぞれの種族が持っていたから......」


 「彼等から、『10%だけ上回れば、それで間違いなく勝てるのか?』と、逆に問われてしまってね」

 「正直に『30%上回れば、絶対に勝てます』と私は答えたの」

 「その後3種族は、彼等だけで話し合った結果、『あるレベル迄の技術を提供する用意がある。 ただし、新型艦艇には特別なシステムを極秘に導入させて貰う。 それは、地球人が暴走した時に、新型艦艇を全て没収するシステムだ』と」

 「そして、そのシステムを統括して動かす為の特殊な生体頭脳になる人物の提供を求められたの。 人身御供っていう奴だね」

 「3種族が求める人身御供になる人物の指定は、シヴァ丞相か私のどちらかっていう要求だったわ。 2人以外は信用出来ないってことでね」


 「いくら、三国同盟に住む900億人以上の人々の命運が掛かっているとは言っても、3種族が信用する地球人を生体頭脳にするから提供しろというのは、話の筋として通すべきでは無いという結論で、三国同盟側は一貫して譲らなかったから、直ぐに交渉は決裂」


 「でも、諦め切れない私が、再交渉の場を直ぐに求めて、最終的に条件を受け容れたことで、新型艦艇の開発はスタートしたってことなの......」

 そう語ったリウは、非常にあっけらかんとしており、まるで他人事のように説明した。


 「万が一、私が死んだ場合の予備は丞相ってことになっているわ。 私が勝手に受け容れちゃったから、丞相も引っ込みが付かなくなってね」

 そう言うと、リウは当時の様子を思い出し笑いしてしまうのだった。


 「もしかして、生体頭脳レアって......」

 「そうよ。 あの子が私になるの」

 「そんな......」

 「みんなは帝國軍に殺されたり、奴隷になった方が良かったっていうの?」

 「もちろん、そんなことは言いません」

 「でも、それではリウ様があまりにも......」


 「私は本来、11歳の時に死んでいたのよ」

 「運良く、エルフィン人の凄い方に応急処置をして貰えたから、22年後の今も生きている」

 「でも、緊急処置だったので、他人用の不老装置を埋め込んだから、寿命が極端に短いの。 最初に拒否反応が出て、子宮摘出手術を受けて、疑似子宮を付けたから、性生活は問題無いけど、子供は生めない」

 「そんな私だから、特別な生体頭脳になること、これも運命なのでしょうね」


 ここまでの話を聞いて、アイザール少将もパルトネール准将も大泣きとなってしまった......

 普段、感情を表に出さない2人が、ここまで泣くとは、それほどショックな真実であったのだ。

 

 「そんなに泣かないでよ。 私の肉体は消えるだろうけど、機械みたいな形とはいえ、生き続けられるのよ?」

 実はリウ、ここで少し嘘をついていた。

 リウの肉体や記憶はレアに残るが、リウの人格は無くなってしまうのだろうということを。

 2人に語ったのと逆が真実であった。

 それは、レイだけが知っていた。

 レアから最終形態について、教えて貰っていたからだ。


 「既に、3種族側の約束は全て果たされ、帝國に勝ち、残っているのは私の件のみ。 これを果たした時、私は背負っている重荷から解放されるの......」

 そう語るリウの表情は、本当に美しかった。

 後に、この事実を公表したディオ・アイザールは、その様に語るのであった。


 あまりにも過酷な運命を自身に課していたリウ・アーゼル。

 彼女の犠牲の上に成り立っている対帝國戦の勝利。

 この成果を長く維持せねば、彼女に顔向けが出来ない。

 アイザール少将も、パルトネール准将もそう思ったのであった......


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