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【完結から1年。順次補正中】正史・銀河四國史(未来における英雄の生涯)  作者: 嶋 秀
RIU・龍翔篇

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第44話(特殊連隊)

とある日、大規模な戦没者慰霊祭が開催された。


そこで、新たな出会いが......


 『大戦戦没者追悼式』


 大戦終結から3ヶ月のこの日は、ノイエ国政府あげての一大式典の実施日であった。


 リウもレイもルー少将も、出席の為に向かっていた追悼式典。

 准将以上の将官は全員出席を命ぜられた一大式典であり、朝から会場に移動する人で、式典会場のナイト・ミラー記念公園付近はごった返していた。


 リウとレイは、副司令官のコーダイ准将、第四艦隊司令官のルー少将、第四艦隊参謀長のディオ・アイザール准将と一緒に、会場に移動する為、大型地上装甲車に乗っていた。


 記念公園に近付くに連れ、警備が物々しくなり、記念公園の会場に向かう地上車の車列で渋滞が酷くなる。


 「なかなか着かないですね」

 コーダイ准将が時計を見ながら、開始時刻を少し気にしている。

 「三国同盟で唯一市民に多くの死者を出したことで、今日の戦没者追悼式に向けて、政府への抗議活動が活発になっているからなあ〜」

 「抗議活動のデモ隊と警備部隊が睨みあっているから、参加者へのチェックも厳しくなっているから、なかなか進まない」

 ルー少将が渋滞の背景を少しイライラしながら説明する。

 「このままだと、遅刻になるかもしれませんね。 どうしましょう、歩きます?」

 レイが提案すると、

 「そうしようか? 警備部隊には迷惑掛けるかもしれないけど」 

とリウが承諾し、全員降車して歩き始めた。

 5人の高級軍人が、軍服の礼服を着て歩いている姿は、結構目立つ。

 

 でも先頭を切って歩く、リウはなんだか楽しそう。

 その時だった。

 デモ隊が警備部隊に投げ付けた炸裂閃光弾が、装甲車両にぶつかって跳ねて、リウの方に向かって飛んできたのだ。

 レイが撃ち落とそうと、光子銃を撃った瞬間に、別の人物によって撃たれたレーザー銃が炸裂閃光弾に命中し、空中で爆発。

 そして、警備部隊の誰かが、直ぐに携行型のシールドを張ったので、破片は誰にも当たることなく、遠くに散らばって落ちた。


 レイが見ている視線の先には、レイより一瞬早く銃撃した、警備に従事中の隊員が居た。

 その特殊部隊の防護服を着た隊員は、リウの方に駆け寄り、

 「少将閣下、お怪我はありませんか?」

と声を掛けてきた。

 「大丈夫です。 ありがとうございます。 凄い腕ですね」

 リウが、レイより早撃ちした銃の腕前を褒める。

 「お恥ずかしい限りです。 デモ隊の投擲を防げず、申し訳ありません」

と謝罪する。


 「部隊とお名前を聞かせて貰ってもよろしいですか?」

 リウが尋ねると、

 「地上軍第七陸戦特殊連隊のキエラ・ラートリー中佐です」

 防護用ヘルメットを取りながら答え、敬礼した。

 ヘルメットを脱いだことで、

 『女性士官だったのか』

と気付き、レイはその射撃の腕前に感心した。


 「会場の受付迄、小官等が警護致します」

 もう1名の特殊部隊の隊員が駆け寄って来て、5人に申し出てきた。

 「ありがとうございます。 お手数をお掛け致しますが、お願いします」

 リウが丁寧に挨拶し、警護をお願いするのだった。


 その後は何事も無く、5人は式典開始15分前に、無事会場の入口に到着した。

 「それでは、小官等はこれにて」 

 警護してくれた2名の特殊部隊員は、その場で敬礼し、もと来た道へ戻って行くのだった。

 

 「レイより早く撃ち落とすなんて、凄腕だね」

 リウが小声でレイに話し掛ける。

 「全くです。 相当な射撃センスの持主ですよ」

とレイが褒めたので、

 「珍しいね。 そこまで褒めるなんて」

 「もう1名の人は?」

 リウが確認すると、

 「大佐の階級章が付いていたので、連隊長でしょう」

とコーダイ准将が答えた。



 特殊部隊のラートリー中佐は、警護で歩いて来た道を戻りながら、連隊長のジョニー・ブルーム大佐に、

 「先程の5人の将校は?」

と確認をする。

 大佐は、

 「第三艦隊司令官のリウ・プロクター、いやアーゼル少将と第四艦隊司令官のジョン・ルー少将、あとは両艦隊の幹部将校だろうね」

と答えた。

 中佐は、

 「それで、あの若い准将は何者ですか? 私よりもコンマ1秒遅かったですが、より正確でした。 礼服じゃなければ、私より早かったでしょう」

 「そして、あの銃。 あれは光子銃でしょ? 我軍では採用されていない筈......」

 特殊な銃を使い、しかも射撃の腕が自身を上回っていることを指摘したのだった。

 中佐のその感想を聞きながら、

 「確か、参謀本部の参謀上がりの将校だと記憶しているが......うちの軍にも、面白い奴が居るってことか〜」

と言って、ニヤリと笑うブルーム大佐であった。



 式典は、政府・軍・財界等、多くの者が参列し、厳かに始まった。

 国家元首のシェーン・スミス大統領が参列者を代表して挨拶し、多くの戦没者への慰霊の言葉を述べた。

 そして、国家演奏。

 12時丁度に、全員で2分間の黙祷。

とつつがなく式典は進み、最後はスミス大統領と遺族の代表者3名が、ナイト・ミラー記念公園に新しく造られた慰霊の祭壇に大きな花を捧げて、式典は終了した。



 「式典、無事に終了して良かったですね。 反政府デモが予想以上に活発だったので、少し心配でしたが」

 レイが4人に向かって話す。

 「帰りは、どうしましょうか? 地上装甲車とはぐれてしまいましたし、連絡を取って回って来るのを待っていると、この参列者の数ですから、相当時間が掛かるでしょうし」

 アイザール准将がリウの意思を確認をする。


 すると、一行は、

 「おー、リウ久しぶりだね」

と声を掛けられた。

 リウが振り返ると、次の統一政府国家元首選に出馬表明した、ジャン・フォー・プロシード少将が取り巻きを連れて立っていた。

 「久しぶりですね。 プロシード少将」

 リウは丁寧に返事をする。

 「随分堅苦しい挨拶だね~。 式典はどうだったかい?」

 感想を求められたリウ。

 「盛大かつ厳かで、良い式典だったと思います」

 当たり障りない感想を述べる。

 『リウ様、随分警戒しているな』

と感じたレイ。

 「そうだろ? 政府がド派手にやりたがるのを、僕が止めて、厳かさを出すように指示したのさ」

 政治家転身で、自己の権力が増したことを仄めかすフォー。


 「選挙後、僕が当選したら、直ぐに実施するという出征計画。 新政府でも承認してあげるから頑張ってくれよ。 初代国家元首となる僕の華やかな実績の為に」

と、小声でリウに言ってから、

 「それじゃあ、僕は先に戻りますよ。 皆さんも式典出席ご苦労さまでした」

と、ルー少将等にも挨拶をしてから、取り巻きを連れて、直ぐ先に停車している大型地上車に乗り込むフォー・プロシードであった。


 「なんだい、ありゃ?」

 ルー少将が文句を言いたそうな顔をする。

 「取り巻きが多いなあ、半分位は士官学校の同期生かな? 若い連中も多いから」

 コーダイ准将も、尊大なフォーに呆れた表情で話す。

 「早くも国家元首気取りで、取り巻きもその権力にあやかりたいっていう連中だろ?」

 「小者揃いって感じだけどな」

 いつも通り、フォー・プロシード少将に対して、辛辣なコメントを発するルー少将。

 『あれだけ集まると、一大勢力になる。 権力を持つ小者が一番怖い背後の敵になるかもしれないな、リウ様にとっての』

とレイは感じていたのだった。


 「リウ様、出征計画をプロシード少将に出したのですか? いつの間に」

 小声で尋ねるレイ。

 「彼みたいなタイプは、先に知らせておかないと、へそを曲げからね」

 リウは理由を答えた。


 「そうだ、帰りの手段......」

 レイが思い出して、どうするか改めて尋ねる。

 「さっき降りたところで待っててくれるそうです」

 カイキ大尉と連絡を取っていたアイザール准将が皆に伝える。

 「じゃあ、そこまで歩こう〜」

 リウが楽しそうに言って、帰りの方針は決まったのだった。



 式典会場の受付を出て、戻って行く5名の一行。

 周囲では、デモ隊のシュプレヒコールが遠くに聞こえる。


 暫く歩くと、会場に来る時に警護してくれた部隊の持ち場に差し掛かり、リウは隊長らしき特殊部隊の隊員に再び声を掛けられた。

 「少将閣下、無事式典は間に合いましたか?」 

 「お蔭様で、間に合いました。 ありがとうございました」

 「そう言えば、連隊長殿のお名前を伺っていませんでした」

 「地上軍第七陸戦特殊連隊長のジョニー・ブルーム大佐です。 どうかお見知り置きを」

 「私は、リウ・アーゼル少将です。 挨拶が遅れて申し訳ありません」

 「閣下は有名人ですから。 副司令と第四艦隊司令官も存じ上げていますが、2名の准将の方々は、存じ上げていないので、失礼ですが、ご紹介頂いてもよろしいですか?」

 「第三艦隊参謀長のアーサ准将、第四艦隊参謀長のアイザール准将ですね」

 リウが求めに応じて、2人の准将を紹介した。


 すると、大佐は、

 「先程、射撃されたのは、アーサ参謀長ですか?」

 「はいそうです」

 「ラートリー中佐が、『私よりも凄腕だ』と気にしていましたので」

とレイの射撃センスを褒めると、

 「ああ、彼は士官学校の頃から、射撃の天才って言われていたのです。 私の同期生でして、首席卒業です」

 「首席卒業だから参謀畑なのですね。 得心がいきました。 凄い射撃センスなのに、畑が違い過ぎるかなと感じたので」

 その説明で大佐は、レイが参謀長である理由を理解した。

 

 「ところで、大佐殿も大変ですね。 特殊部隊なのに、デモ警備とは......」

と言って、リウは話題を変えた。

 「宇宙艦隊とは異なり、地上軍は先の大戦での戦死者が少ないので、人が余っているんですよ。 階級だけ全員一つ上がったことでの、ポジション不足もありますし」

 「今回の警備も、給料を貰っている以上、落ち度なくこなさねばなりませんし、この先陸戦特殊部隊の活躍の場もなさそうだから、後方勤務でも希望しようかなと思っていますよ」

 冗談とも本気とも、微妙な心情が入り混じった言葉を大佐は吐露するのだった。


 「では、大佐殿。 宇宙艦隊の陸戦部隊に興味はありますか? 地上軍があぶれている状態ならば、部隊まるごと宇宙艦隊に移籍させても問題無いでしょ?」

とリウが突然本題に入った。

 「興味はありますよ。 活躍の場が有るのならば......」

 しかし、その言葉の裏には、

 『宇宙艦隊でも、陸戦部隊は無用の長物なのでは』

と言いたげだった。

 「わかりました。 ラートリー中佐の銃の腕前も見事ですし、活躍の場が有りそうなら、第三艦隊に来て頂けるってことですね」

 リウは嬉しそうに言い、

 「近いうち、人事異動を発令するかもしれません。 その時はよろしくお願い致します」

と言って、第七陸戦特殊連隊丸ごと移籍の打診をしたのであった。


 リウとブルーム大佐との話を聞いていたルー少将以下4人は、

 『随分、大胆な引き抜き交渉をしているな』

と思っていたが、

 『次の出征で、陸戦特殊連隊を使う予定なのだな』

とも感じていた。


 話をしているうちに、地上装甲車との待ち合わせ場所に到着したので、リウはブルーム大佐に、

 「今の話は本気ですので、その心積もりで居て下さい」

と去り際に言い残し、宇宙艦隊司令部の方に向けて、走り去っていった。


 ブルーム大佐は、持ち場に戻ると、ラートリー中佐から話し掛けられた。

 「少将と随分真剣な表情で話しておられましたが?」

 「宇宙艦隊の陸戦部隊に移籍しないかって、誘われたよ」

 スカウトされたよと大佐が肩をすくめる。

 「宇宙艦隊に行っても、我々の様な部隊に活躍の場が有るとは思えませんが......」

 「あの話っぷりだと、どうもそうでは無いらしい。 何処かの星系を占領するつもりなのかもしれないな」

 「まさか、帝國領の?」

 中佐は言いかけて止まった。


 「それしか無いだろ? 他は三国同盟の星系だからな」

 「中佐、そういう人事異動が出たらどうする?」

 「デモ警備をしているぐらいだったら、その方が面白いかもしれませんね」

 「そうだな。 軍の中で、今や作戦面で最も発言力の有る方の意向だから......」

と言って、2人の気持ちは少し傾いたのであった。



 地上装甲車の中で、リウはレイに話し掛けた。

 「アーサ参謀長。 さっきの2人について、調べ......」

 「司令官、はいどうぞ」

 レイは、リウに自分の端末を渡す。

 「流石に早いね。 持つべきは優秀な同期だね~」

と笑顔で端末の情報を見始める。

 その様子を見ていた、コーダイ准将は、

 「流石、近い将来の後方司令官最有力と言われている方だ」

と思い、ルー少将は、

 「長年リウを影で護って来たレイだからこそ分かる、相思相愛夫婦の阿吽の呼吸だな」

と感心するのであった。


 

 リウは、宇宙艦隊司令部に戻ると、早速何か文書を作り始めた。

 あっという間に作成し、1人で宇宙艦隊司令長官の席に向かったので、直ぐに根回しを始めたようだ。


 既に次の出征計画は、極秘扱いで、宇宙艦隊司令長官と統合参謀本部議長、後方司令官代理の3名に提出されている。

 具体的な戦術面の詳細は、この3名も知らされていないが、戦略面の概要は全て記されており、3名の承認を得ていた。



 宇宙艦隊司令長官と共に、統合参謀本部議長のもとを訪れたリウ。

 副官も席を外させて、議長室で3人になり、

 「帝國の星系を占領する際に必要だから、地上軍の特殊部隊を1個連隊、丸々艦隊に移籍させて欲しいと?」

 「はい、是非作戦の成功の為にお願い致したく......」

 議長と長官を前に説明するリウ。

 すると、長官は、

 「君の御祖父様には、大変世話になっているからな。 作戦も成功して貰わねば困るしな」

 議長は、

 「宇宙艦隊は敗戦で大幅縮小したのに、地上軍はそのままだから人員過剰状態だ。 軍の編成上アンバランスになっているから、1個連隊と言わず、2個連隊ぐらい持って行っても良いぞ。 移籍する彼等が猛反対しないのならばね」

と言って、極秘作戦文書と人事異動企画書に軍ナンバーワン、ナンバーツーの署名を得たのであった。


 「ありがとうございます。 これで成功は間違いないでしょう」

 リウは謝意を示して、両者に敬礼し、宇宙艦隊司令長官は、もう少し滞在するというので、リウ1人だけが議長室を退室した。


 「よろしいのですか?」

 詳しい概要は知らないものの、若いイチ少将の要望を簡単に受け入れ過ぎではないかと思ったそれぞれの副官が、司令長官と議長に確認する。

 「詳細は話せないが、全然構わないだろ? 移籍する部隊の連中が文句を言わないのならばね。 それに我々も退役後のことも考えなければいけないからな」

 宇宙艦隊司令長官のタイラー大将が語る。

 「地位を極めてしまうと、否応なしに譲らねばならない時期が来る。 特に軍みたいな組織は3年間が限界だからな。 その先のことを考えなければならないんだよ」

と言いながら笑う、統合参謀本部議長のヘムズ大将。


 「プロシード少将みたいに優秀で、政界進出するならば、また少し違うかもしれないが、私達みたいに、運良く勝ち馬に乗れて、想像もしなかった地位に就けた者は、それ以上の欲は無いよ」

 「退役後は、実利を得られれば十分。 アーゼル少将の後ろに居る方の歓心を得ておけば、損することは無いだろ?」

 そう言うと、豪快に笑う2人の大将であった。



 リウはその足で、統合参謀本部ビル内にある後方司令官代理のプロシード少将の執務室に向かった。

 アポイントメントが取れて、部屋に入ったリウ。

 「忙しいところすいません。 式典、お疲れ様でした」

と挨拶をするリウ。

 退役の準備もあって忙しいフォーは、

 「リウ。 ちょっと忙しいので、手短に」


 そこで、リウは、

 「地上軍の特殊部隊1個連隊を、艦隊の陸戦要員に移籍させたい」

 趣旨を簡単に説明すると、フォーは、

 「帝國の星系を占領する際に必要だってことか。 宇宙艦隊の陸戦部隊は先の大戦で、乗艦と命運を共にしたものが多く、人材人員共に不足だからな」

 直ぐに理解を示して、人事異動企画書にサインをした。

 「失敗は許されないぞ。 失敗したら......」

 「退役して責任取るから、安心して。 フォーには迷惑掛けないから」

とリウが言うと、

 「そこまでの覚悟なら、成功するだろうよ。 僕は今月いっぱいで退役するから、あとは祈るだけだ」

 そうフォーは言って、

 「色々あったが、今まで世話になった」

と右手を差し出したので、

 「こちらこそ、ありがとう」

 リウは礼を言って握手したのであった。


 フォーの執務室をあとにした、リウは、

 「さて、次は第七陸戦特殊連隊の連隊長室に行かないとな」

と呟き、明日訪問することを決めたのだった。



 第三艦隊の司令部室に戻ったリウ。

 電光石火の動きに、レイ以外の幕僚は少し驚いていた。

 レイは、

 『リウ様は決断したら、あっという間に動いてしまうからな』

とその行動力に感心していた。

 「参謀長、副官。 明日第七陸戦特殊連隊の連隊長室を訪問して、連隊長のブルーム大佐と話しをしたいから、アポと会合場所を確保しておいて」

 リウは指示し、漸くひと息つき始めた。

 

 「大佐と中佐の経歴見たけど、あまり優遇はされていないようだね」

とリウが確認する。

 レイは、

 「特殊部隊が必要とされる状況が少ないですからね。 2人共、地上軍の非主流派だと言うのもあるのでしょうが......」


 「陸戦学校を出ていないと、冷や飯食わされるからね。 地上軍は」

 コーダイ准将が説明を加える。


 「第七陸戦特殊連隊、通称『レッド・ドラグーン』は、全体的に冷遇されているね。 他の部隊は、今回のデモ警備になんて駆り出されていないですから。 地上軍に特殊部隊が十個連隊もあるなんて、今まで知らなかったけど」

 リウは資料を見ながら、幕僚に自分の印象を話す。


 それを聞いたコーダイ准将は、

 「連隊長のブルーム大佐は、私と同い年で、士官学校の出だからでしょうね。 1期後輩ですが、物事をハッキリ言う人なので、嫌がらせを受けて、少佐の時に特殊部隊に行かされてね」 

 「ただ実力が有るので、それで古参や陸戦学校上がりを黙らせて、今は連隊長の地位に有るんですよ」

と知っている範囲で説明をした。


 「既に人事異動発令の決裁済みですから、第三艦隊の『レッド・ドラグーン』という名称で、来て貰うことになりますから、皆さんよろしくお願いします。 地上軍には言って無いけどね」

 リウが簡単に、現在の状況と今後の予定を説明し、

 「副司令、ブルーム大佐と顔見知りならば、明日一緒に来て貰っても良いですか?」

 そうお願いすると、副司令は、

 「了解しました」

と言いながら、その場で大袈裟に敬礼したので、リウとレイと副司令自身も、思わず笑ってしまったのであった。


 

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