八月のさかな
初投稿です。なんか書いてみたかった。
ジャンルが「詩」になっていますが、これは「詩」ではなく「書き散らかしたもの」ですね。
青くて透き通った空に私は向かって泳ぐのだ。
どうにも体がむずがゆく、私の意志などではないけれど高く、高く私は昇らなければならない。そうすることでしか私は私でないかのよう。私は急いでいるのだ。
あの白く輝く光が呼んでいる。早く、そばへ行きたいと焦っているのだ。
あの時も私は急いでいた。そしてそばに近づいたと思ったのだ!
しかしいつの間にか世界は終わっていた。覚えているのは絶望と安堵、それだけ。
それはいつか、はるか昔、もしかしたら昨日だったかもしれない。
私の記憶はいつも曖昧でゆらいでいる。私の記憶なのかすら分からない。
ああ!でもそんなことどうだっていい!
どうだ、私は今急いでいるのだ!しかも体が勝手に!
あの光を求めているのだ。いつでも、恋をしているのだ。誰にも止めることなどできない!
私を引き留めようとする力、競うようにこちらをうかがいながらともに昇っていく力、そんなものどうだっていい。今、今!
今私の視界が開けた。大きく、どこまでも透明だ!
かつてこんなにも熱く、心が動いていたことがあったろうか?今までになく私はあの光へと急いで泳いでいる。私の頬をすり抜けていく風は、私の体を引き裂いていく。痛みなんて感じない。心が喜びに満ちているのだから!ああ!もうすぐ手が届く!愛しいあなたへ!
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どうして!?
もうすぐで手が届くというのに、私の視界は白く濁ってきている。
この白は、私が恋焦がれた輝きではない。なぜ邪魔をするの。もう少しなのに。
ああ、どうして、ここまで来たというのに、私の身体は重く、泳ぐ力も弱く。
気付けば周りは暗い白。耳をすませばすすり泣く声が聞こえる。悲しい声だ。そして、私もまた悲しくて、今にも涙がこぼれてしまうように感じる。ああ、でも私の涙ではないのかもしれない。だって私はこんなにも怒っている。髪が逆立つような強い怒り。それは、私の周りを渦巻いている。
落ちる!
ああ!また落ちていく!あの青へと私は還っていくのだ。
それは絶望と安堵。
八月の空から落ちた私は哀れな魚。
永遠に報われることのない恋に、馬鹿みたいに期待して、絶望して、それに安堵する哀れな魚。
それでもいいの。またあなたに恋ができるから。
また逢う日まで。さようなら。
つまりは水が巡るお話です。夕立にあった水。
せっかくペンネームを「水」にしたのと、暑さで頭がやられてしまっているのが原因で発生したお話。




