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八月のさかな

作者: 水
掲載日:2018/08/01

初投稿です。なんか書いてみたかった。

ジャンルが「詩」になっていますが、これは「詩」ではなく「書き散らかしたもの」ですね。


青くて透き通った空に私は向かって泳ぐのだ。


どうにも体がむずがゆく、私の意志などではないけれど高く、高く私は昇らなければならない。そうすることでしか私は私でないかのよう。私は急いでいるのだ。

あの白く輝く光が呼んでいる。早く、そばへ行きたいと焦っているのだ。


あの時も私は急いでいた。そしてそばに近づいたと思ったのだ!

しかしいつの間にか世界は終わっていた。覚えているのは絶望と安堵、それだけ。

それはいつか、はるか昔、もしかしたら昨日だったかもしれない。

私の記憶はいつも曖昧でゆらいでいる。私の記憶なのかすら分からない。


ああ!でもそんなことどうだっていい!

どうだ、私は今急いでいるのだ!しかも体が勝手に!

あの光を求めているのだ。いつでも、恋をしているのだ。誰にも止めることなどできない!

私を引き留めようとする力、競うようにこちらをうかがいながらともに昇っていく力、そんなものどうだっていい。今、今!

今私の視界が開けた。大きく、どこまでも透明だ!

かつてこんなにも熱く、心が動いていたことがあったろうか?今までになく私はあの光へと急いで泳いでいる。私の頬をすり抜けていく風は、私の体を引き裂いていく。痛みなんて感じない。心が喜びに満ちているのだから!ああ!もうすぐ手が届く!愛しいあなたへ!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

どうして!?

もうすぐで手が届くというのに、私の視界は白く濁ってきている。

この白は、私が恋焦がれた輝きではない。なぜ邪魔をするの。もう少しなのに。

ああ、どうして、ここまで来たというのに、私の身体は重く、泳ぐ力も弱く。


気付けば周りは暗い白。耳をすませばすすり泣く声が聞こえる。悲しい声だ。そして、私もまた悲しくて、今にも涙がこぼれてしまうように感じる。ああ、でも私の涙ではないのかもしれない。だって私はこんなにも怒っている。髪が逆立つような強い怒り。それは、私の周りを渦巻いている。



落ちる!


ああ!また落ちていく!あの青へと私は還っていくのだ。

それは絶望と安堵。


八月の空から落ちた私は哀れな魚。

永遠に報われることのない恋に、馬鹿みたいに期待して、絶望して、それに安堵する哀れな魚。

それでもいいの。またあなたに恋ができるから。


また逢う日まで。さようなら。




つまりは水が巡るお話です。夕立にあった水。

せっかくペンネームを「水」にしたのと、暑さで頭がやられてしまっているのが原因で発生したお話。

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