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もふもふ様との出会い

もふもふ様、登場です。

目が覚めた。

いや、つい先程寝たのだからこの表現はおかしいのかもしれないが、とにかく、目が覚めたのだ。


だが、おかしい。景色が変わるというのは、ありえるのだろうか。


私は、何も無い白い空間にいた。そう、施設の自分の部屋ではなく、まったく何も無いどこまで続いているのかもわからない真っ白い空間にいる。


しばらく経って気づいたが、前方に白くふわふわした生き物が浮いていた。


今まで、こんな生き物を見たことがないので生き物かどうかは分からないが、とにかく居た。


(コレは、なんでしょう…)


疑問に思っていると、どこからか声が聞こえてきた。


「私は、死者の魂の管理者です」


私は、凄く驚いた。今、この空間には私ともふもふしかいないのだから。


(コレが話したのでしょうか…。それよりも、死者の魂の管理者ということは、私は死んだのでしょうか)


すると、再び声が聞こえてきた。


「はい、あなたは、つい先程なくなりました。なので、これから転生していただきます」


(やはり、死んでしまったのですね。まぁ、最後に家族の顔を見ることが出来たし、幸せな人生だったので悔いはありませんが…。しかし、転生ですか…)


「はい、転生です。あなたは、特殊なケースでして悪事などを1度もしたこともなく、今どき珍しい何にも染まっていないまっさらな魂を持っているので、そのまま転生です」


(そうですか…。次は、また日本に生まれるのでしょうか、それとも、外国でしょうか…)


「いえ、あなたには、地球とは異なる世界に転生していただきます」


(地球とは異なる世界……。それは、なぜですか)


「簡単に言うと、地球で転生できる回数が上限に達したからです。この世界には、たくさんの惑星があり、それぞれ転生できる回数があります。あなたの場合、地球での転生できる回数が上限に達したので、別の惑星に転生していただきます」


(なるほど…。先ほどから気になっていましたが、私は声を出していないのになぜ会話ができるのでしょうか…?)


「あぁ、普通に会話ができていたのでそれを説明するのを失念してました。そうですね、私には声に出さなくても相手の考えていることが分かるのです。詳しいことは私にも説明が出来ないので、そのようなものだと捉えてください」


(分かりました)


「では、これからあなたの新しい身体についての設定を行います」


(設定ですか?)


「はい、あなたが転生する世界は、ぞくにいうファンタジー世界でして、まぁ、簡単に言うと剣や魔法のある世界です。なので、どんな能力が使えるのか、見た目はどんな感じがいいのかなどを設定します」


(ふぁんたじー…。それは、私が決めることが出来るのでしょうか)


「はい、決めていただいて構いませんし、特に何もないなら私が勝手に決めても構いません」


(そうですね。では、せめて日本での私の記憶を残してほしいです)


「理由をきいても?」


(えぇ、いいですよ。私は、死んでしまったので家族に二度と会えないし覚えているのは、辛いと思います。でも、それ以上に幸せな思い出がたくさんあるんですよ。だから、忘れたくないんです)


「そうですか。見た目はどうしますか?」


(前と同じ見た目でいいです。あ、次の世界にまったく存在しないような見た目なら、多少変えてくださって構いません)


「分かりました。見た目以外の設定ですが希望はありますか?」


(自立できるくらいがいいですね)


「具体的な能力とかは?」


(私にはよく分からないので、あなたに決めるのをお願いします)


「分かりました。では、加護をつけますね…。あなたのステータス……設定が、凄いことになってしまったので、赤ちゃんからの転生が難しくなるので、成長した姿で転生してもらってもいいですか?」


(成長した姿で?)


「えぇ…と言っても、4、5歳くらいの姿でですが。その方が少ししか怪しまれないので」


(分かりました)


結局は、怪しまれるのかと思ってしまったが、流すことにした。


「では、設定は終わりです。新しい人生も幸せに生きて下さいね」


(はい。あの…最後に聞いてもいいですか?)


「はい、なんですか?」


(あなたに、また会えますか?)


「え?えぇ、会えますが…。なぜですか?」


(私が、あなたの事が結構好きだからですかね)


「……理由をきいても?」


(はい、転生する時の設定で私の意見を尊重してくれたでしょう?勝手に決めることだって出来たし、それに、あった時点ですぐに転生させることがあなたには、できると思うので)


「それは、規則ですから……」


(でも、私にとってはうれしいことだったんですよ)


「そうですか…。さっきの質問ですが、会うことは可能です。教会で私の名前を心の中で呼んで下されば会うことができます。」


(名前はなんて言うんですか?)


「私の名前は……真白です」


(ふふっ、あなたらしくていい名前ですね)


「ありがとうございます。では、また会えるのを楽しみにしてますね」


(はい、今度会う時は砕けた言葉で話して下さるのを楽しみにしてます。真白様)


「それは、難しいですが、頑張りましょう」


(頑張ってくださいね。では、また会いましょう)


「えぇ、また会いましょう」


そして、真白様の最後の言葉を聞きながら私は新しい世界に旅立った。


次は、主人公が旅立った後の真白様(もふもふ様)sideです。

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