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Requiem of The TAMASYI!! ~転生双子の大冒険~  作者: 平行線R
第0章 プロローグ
2/22

2.ソルという名の赤ん坊

本日2本目です。

(なんか、長いこと眠ってたような気がするな……)


「あ、起きたのね!」


(ん?エリスか。なんだ、そんなに顔を覗き込んで。あれ?この喜び方……それに、眠ってた感覚……もしかして、俺、ずっと寝たきりだったのか!?)


「カロン!起きたわ!」


(お、おう、そんな大声で言わなくても聞こえてるぞ。っていうか、ヤバイ、ガチで体が思うように動かねえ……。感覚も変だし……)


「おいおい、そんなに騒ぐなよ」

「あ、そうね。ごめん」


(……?だれだこの男の声?俺の友達の誰かがお見舞いに来てくれてるのか?けど、誰だこの声?聞き覚えはあるのに思い出せねえ……)


「どれ、お、元気そうだなぁ。起きたのはソルの方か」


(……!!誰だこいつ!エリスの肩に手を回しやがって!エリスもなんで嫌がらないんだ?おい!ちょっとそこの男、(ツラ)を見せろ!)


「よしよし……うんともすんとも言わないな?大丈夫だよな……?」

「え……?たぶん、大丈夫だと思うけど……。ソル、おへんじして?」


(ソル?なんだそれ?俺に言ってるのか?エリス、どうしちまったんだよ!?)


「おいおい、そんなんで返事してくれるわけないだろ……。おーい、ソル、返事しろー」


(だからソルってなんだよ!ええい、そんなに返事が聞きたいんなら、してやるよ!息を吸って……お前は誰だ!?)

「オアアァァァ!!」

(あれ?うまく喋れないな……)


「あらら、泣いちゃったじゃない……」

「俺のせいか!?よし、なら、俺が抱っこしてやろう」


(はあ!?俺の目の前でエリスを抱っこするだぁ!?こいつ……は!?ちょ、顔を近づけるな!野郎の顔を近づけられても嬉しかねえ!……って、ん?)


「ほれほれ、ソル、お父さんだぞー」

「ちょっと、カロン、気をつけてよ?ソルはまだ赤ちゃんなんだから」

「わかってるわかってる」


(ん?持ち上げられた?ん?あれ?こいつは俺?あれ?俺は誰?ソル?赤ちゃん?どういうことだ?)


「ほら、泣き止んだ」

「抱っこした時にはもう泣いてなかったけどね。ほら、おっぱい飲ませるから貸して。お腹すいたのかも」


(……!?おっぱい!?飲む?俺が?)


「はい、お姉ちゃんの分は残しておいてねー?」


(ちょ、んぐ!?……エリスの、おっぱいかぁ。こんな味なのか)


「俺は何をしてればいい?」

「飲む?」

「……飲む」


(ちょ、おい!そこの俺!それは俺のだぞ!)


「これがエリスのおっぱいかぁ。こんな味なのか」


(おい!真似すんな!)


「はい、カロンはおしまい。ソルが飲むのやめちゃったじゃない」

「お前から言い出したんだろ……じゃあ、ソルを戻すぞ」


(ちょ、おま、ゲップさせないの!?ん、俺の寝てた場所にもう一人……?あれがさっきエリスが言ってたお姉ちゃん……?」


「ちょっと、ゲップさせないとダメだって」

「お、そうか」

「よしよし、ゲップしてねー」


(あ、背中をさすられるのってこんな感じなんだ)

「ゥエッフ」

(なんだ今のゲップは!?)


「変なゲップね。はい、じゃあ、おねんねしましょうねー」


(そういえば、眠い気がする……ダメだ、状況を把握しないと……ぅ、ねむ、ぃ)


「あらら、本当に寝ちゃったみたいね。一緒に遊びたかったのに」

「エリスもまだ本調子じゃないんだから、休んどけよ。こいつらは俺が見ておくからさ」

「そう?じゃあ、お言葉に甘えて、ちょっと寝てこようかな?実は少し眠いのよね」

「ああ。またどっちかが起きたら起こすよ」

「うん。じゃあ、おやすみー」


(ぁ……まっ……て……)

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