俺様と幼女と執事となんちゃって神様が出会うとこうなる
面白くなってきたぜ!
今度は声に出てなかったな。よし!
「で、いつぐらいに行くの?」
わかっていると思うが、一応聞いてみた。
「クールタイムも終わったし、今から行く?」
予想通りだったな。やはり俺すごい。うん。
……すいませんでした。
あれ?
誰に言ってんだろ。
あー恥ずかし恥ずかし恥ずかしぃぃいい!
…はい。
「じゃ、今から行くか?」
「わかった。準備するねー。」
ディオネの周りに魔法陣が展開されていく。
それは、なかなかに神秘的なものだった。
「……綺麗だなぁ。」
と、ふと口にしてしまったくらい綺麗だった。
「え?私のこと言ってんの?」
言わなきゃよかったな…
「ちげーし。魔法陣のことだし」
「そんなこと言ってるとほってくよー」
「ちょっ。待ってよ。」
「そーれ!『時間歪曲』!」
着いたな。
隣にいるのは、へなへなと倒れ込んだディオネだった。
連続で使用したから、消耗したんだろう。
それより、なんだよこの状況ぉぉぉおおお!
端的にまとめると、
・転移先が超高層ビル。
・しかもパーティー会場。
・そして…人が超多い‼︎
…なわけで、まずは誰にも当たらずにここから出よう!
出よう!
でよう…
出れるわけねーだろ!
「なぁディオネ。
ここから出る方法って、ある?」
「んー。
でも、翔が会いたいっていう人はいたよ。
パッドで見つけた。」
おぅ…チートをも超越しそうだな。そのパッド。
「じゃ、その人に会いに行くか。行けるかな?」
「早速諦めムードの翔くん!
そんなあなたに朗報です!
このパッドには演算機能があり、ルートの割り出しが可能なのです!」
…はい。もうなんでもいいや
「じゃ、それ使って。」
「わかったわ。」
「ル-トノワリダシガデキマシタ」
っていう、機械的な音声が、パッドから流れてきた。
「着いてきて」
「わかった。」
〜5分後〜
「ふぃー」
「疲れたわね。」
「…あんた達は、誰なの?」
こちらを見下ろしていたのは、
……幼女だった。
あと執事みたいなの。
幼女と知って喜んでいるのがバレたら終わりだから、冷静に…
「俺たちか?
俺は秋月翔。こっちはディオネ。一応神様。
異世界転生しようと頑張ってる。
そっちは?」
「私は、紅愛亜。こっちは時田。時田空って言うの。
私たちも異世界転生しようと頑張っているの。」
「早速なんだが、俺たちを外に出すことってできるのかな?」
「出来るわ、やってあげて、時田。
(ついでに私たちも連れて行って)」
「分かりました。
(同じ場所に連れて行きますよ)」
「では。『空間転移』。」
…即詠唱のタイプのスペルなんだな。
着いた。