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22話 頼介

今日は1日オフだった。

そんなわけで、朝寝坊していたら、起きると既に将太は学校に行っていた。

テーブルの上には、朝食が用意されている。

目玉焼きの黄味の柔らかさが、ちょうどいい。

これだけ出来れば、もう一人でも暮らしていけるな…と思って、ふと思いついた。

将太の行きたいと言っていた××大学って、ここから通えるのかな?

通えるにしたって、もう大学生になったら、こんなオヤジと同居しているより、一人で暮らしたいと言い出すかもしれない。


(そうなったら、将太のママも喜んでくれるよな)

急に将太のママを思い出して、寂しくなってしまった。

ガキだった俺は、彼女の目にはどう写っていただろう?


将太の作った朝飯を食べ終わった頃、スマホが鳴った。

GINJIからのLINEだった。


GINJI「今晩、あいているか?」

俺「あいてるよ」

GINJI「じゃあ、飯でも食わせてやる。7時に迎えに行く」

俺「OK!(*^-^*)」


飯の誘いを断ったことのない俺は、即答した。


約束の時間きっかりにGINJIは到着した。

将太は帰っていなかった。

近頃じゃ、このくらいの時間に帰ってくる事は稀だ。


今日はどんな美味いものを食わせてもらえるのかな~♪と、ウキウキしながら、俺はGINJIについていった。


連れて来られたのは、回らない寿司屋だった。

しかも、今日は貸し切りらしく、他の客はいなかった。

「大将、今日は大食らいが一緒だから、シャリは大目に炊いてくれただろうな?」

GINJIは笑顔で尋ねた。

「たっぷり炊いてあるよ!」

その店の大将も、威勢よく答えた。

「お任せで」

と、GINJIが言うので、俺は

「ネタ全部!」

と注文した。

GINJIは笑いながら、

「コイツもお任せで」

と言い直した。「


俺はその高そうな寿司屋で、腹一杯になるまで食べきった。

どうせGINJIの奢りだもんね。

でも、結局いくらくらいになったのか気になって、会計をするGINJIの後ろから覗きこんだら、

「お前は余計なこと気にしなくていい」

と怒られてしまった。

ホント言うと、俺も結構稼いでいるから、毎回毎回GINJIの奢りじゃなくても大丈夫なんだけれど、GINJIと飯に行って、俺が財布を開いたことはない。


帰りの車の中、俺は助手席でウトウトしていた。

実は昨日、あんまり寝れなかったんだ。

将太も寝つきが悪いみたいで、トイレに行ったり、台所に行ったりしている音が聞こえていた。


「眠いなら、座席倒してもいいぞ」

と言われたけれど、

「ん…いいや」

と答えた。

GINJIが上着をかけてくれたのがわかったけれど、お礼は言葉にならなかった。


その後、俺が寝ているのを確認するかのように、髪に触れられた。

口唇にも、軽く何かが触れたみたいだけれど、もう眠たすぎて、なんだかよくわからなかった。


うちに辿り着くと、流石に叩き起こされた。

寝ぼけ眼で自分の部屋まで行き、そのままバタンキュー。

でも、将太とGINJIが何やら楽しそうに話している声が聞こえて、チクリと胸が痛んだ。

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