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11話 将太
そんな俺の気も知らないで、オヤジはカレーライスに夢中だ。成長期の俺の何倍も食うくせに、体型は崩れない。よく引き締まっていて、程良い筋肉がついている。
「お兄さん、相変わらずよく食べますね」
「うん。将太の作る飯は美味いから」
「俺の作った物でなくても、てめえはよく食うだろうが」
「うん。俺、好き嫌いないから」
何となく話の筋が通っていない。
「そう言えば、将太。明日の三者面談だけどさ。佐久間さん、行ってもイイって」
「ホントか!?良かったぁ」
「サクマさんって、将太の言っていた親戚のおじさん?」
「ううん。俺のマネージャー」
「マネージャー???」
「ワー!違う違う!親戚だよ!えーっと、そうそう、マネージメント会社に勤めてる人!」
「あ、そうか。マネージメント会社の人って事は、経済学部には詳しいよね」
オヤジは天然なのかバカなのか、ときどき危うい発言をするから、注意が必要だ。
しかし、良かった…佐久間さんに来てもらえるなら、明日の三者面談は安心だ。




