扉をくぐった先は、城下街でした。
ユピィタデル→ユピテル+ツィタデル(ドイツ語で城の意)。
金銭の単位は「ユピ」です。
元々は別の名前だったものを正則が神をユピテルと名づけた為に起こった現象です。本人に自覚はありませんが何気にすごいことをしています。
店の前で話す客の声、陽気な歌声、軽快な音楽がどこからか聞こえてくる。
まさしく昔のヨーロッパのような町並みが広がっていた。
「…………すげぇ……」
「マサの所じゃこういう町並みは珍しいの?」
レヴィが不思議そうに聞いてくる。
「ああ。」
「ふ~ん」
そこまで興味が無いのかどうでもよさそうだ。
「良いところだな、ここは。」
「そうね……私は一人で居ることが多かったからこういうのは少し苦手ね。」
「ぼっちか」
「何か言ったかしらマサ?」
恐ろしく冷たい声が頭の中で響く。
「すいませんなんでもないです。」
「わかればよろしい。とっととギルドとやらに行くわよ。」
「レヴィはギルドとか行ったことないのか?」
「私が生きてた頃はそんなしっかりした組織はなかったわよ。」
「そ、そっか……」
「別に気にすること無いわよ、今こうやって本の中に居るわけだし、死後の世界とやらはまだお預けみたいだし。」
「達観してるなあ。」
「案外そんなもんよ。」
交差点についた。右に大きな建物が見える。異世界の文字は全部日本語に翻訳されてるようだ。看板にでっかく冒険者ギルドと書かれている。
「どうやらあそこね、入ってみましょ。」
「ああ、分かった。」
そういって正則はギルドのドアを開いた。
次回ギルドです。




