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かくも美しきヒトの世は

嘘吐き

作者: 牛方巴

 私は、ただの嘘吐きだ

 

 

 自分を嫌う周りが嫌で

 自分を襲う闇が怖くて

 ただ自己愛が強くて

 自分を守りたくて

 

 くだらない、嘘を吐く

 

 それでも、自分を慕ってくれている人がいる

 自分を、綺麗だと思ってくれている人がいる


 実際は、全然そんなことないのにね

 本当は、穢れしかないのにね


 誰かを助けているって思いながら、他の人を傷つける

 肉体的に、精神的に、傷つける

 

 もう誰かを傷つけてほしくないからって

 もう二度とそんなことしないでほしいからって

 もう、傷ついてほしくないからって


 タワゴトを吐きながら、必死に自分を守る


 

 私は今日も、嘘を吐く

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