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縄と剣

作者: はやまなつお

「おい、金を出しな!」


10才のA君を取り囲んだのは中学生の3人組。

お使いの途中。

空手道場の先輩に当たる連中。

ナイフを突きつけてきた。


「ふざけるな、泥棒!警察に言ってやる、犯罪者!」

「生意気なこといってんじゃねーよ!」


空手の技で痛めつけられて財布を取られた。


「チクったらてめーの家に放火してやるからな、黙ってろよ!」


A君はすぐ駅前交番へ。


「はあ?殴られて金を取られた?3千円?ガキの喧嘩だろ、

おまえキンタマ付いてんのか?だらしねえ。

自分でなんとかしろや」

と警察官は相手にしない。


ゲームセンターに3人組がいるのを見つけて

A君は飛びかかった。「ひつこいぞガキ!」

ナイフで腹を刺された。

3人に運ばれて無人の雑木林の奥へ。


「死体がなけりゃ事件にならねえ。埋めちまおう」


(畜生!こんな蛆虫どもがのさばってるなんて!

俺に力があれば皆殺しにしてやるのに!)


意識を失う寸前のA君。


「力を得たいか?」

「得たい!」

「では力を与えよう。存分に悪人どもを片付けるがいい」


穴の底にAを置いて、シャベルで土をかける3人。

近くの工事現場から勝手にシャベルを盗んできた。


「ったく、面倒な」

「捕まるより、いいっしょ」

「この場所いいな、殺し屋を商売にしねえか?」

「やっぱ銃が欲しいな、猟銃とか手に」


光る矢が地面から上に走り、一人を串刺しにした。

「ひっ!」「何だ?」


土が盛り上がり、埋めたAが這い出てくる。

両手に何か光るものを持っている。


「てめえ、何しやがった!」

シャベルで殴りかかる。


Aの持つ光が槍のように伸びてシャベル男の腹を突き刺す。


「うわわ!」残る一人は逃げる。


Aの光は蛇の鎌首のように動いて、首を捕えて引き戻す。

光のもう一方、槍で胸を刺す。


3人は絶命した。

光の槍で刺されるとボウッと燃え上がって死体も服も消滅した。


Aの刺された腹の傷は、回復していた。

服は破れていたが。


「我は不動明王、悪鬼を滅ぼす神なり。

汝に力を貸す。悪鬼に周波数を合わせ、憑依されて悪鬼と1体化した

悪人の魂を地獄に送還せよ。彼らは死ぬまで悪事をやめない。

オーラを見分ける視力を与える。

108日の間、我の用事を勤めよ」


「わかった」


「武器は相手を捕まえるロープ、そして剣」


「ワンダーウーマンの真実のロープのようなものですね。

それに剣は、流剣・鞭剣のような使い方ができる」


「そうだ」


私は先取り学習で、すでに小学校の履修科目は終えていた。

自由学習の申請をして長期休暇を取った。

これで小学校は行かなくて済む。


108日の間、住んでいる地方中心にあちこちを回った。

オーラで見ると、真っ黒い心の持ち主、他人を痛めつけ、

苦しめるのが生きがいのゴキブリ人間が分かる。


悪人は叫んだり異常な行動を取るので

オーラを見る前に存在が分かることも多い。


光のロープ、槍は人の目には見えない。

指先だけで操作できる。


老若男女関係なく異常に多い悪人たちを

発見次第、害虫駆除していった。

倒れて燃えて消える。


この地方だけではなく世界中で消失現象が

起こっているとニュースで報道された。

私以外にもスカウトされてるらしい。


一目でわかる異常者は判別が容易だが、

外見がまとも、オーラ視で真っ黒というのがいた。


消去を保留してしばらく観察すると、巧妙に異常行動を取る

知能犯罪者だった。

それ以来、オーラ視を信頼して行動した。


そして108日が過ぎ、力を失い、元の状態になってしまった。



あとがき

「デスノート」「必殺仕事人」などのパロディ。



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