「覚悟…… ですか?」
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タロウ達が廃鉱の探索をしている頃……
「ハナさま!」
「矢と魔法が来ます!」
獣人とエルフのハーフ【ラナ】と【サナ】が叫ぶと、扇子を広げて……【ハナ】が前に出た!
「はぁ!」
両腕に持った扇子で舞う様に、ハナが矢と魔法を払い除けると…… ラナとサナが弓矢で、矢と魔法を撃ったゴブリンを射ぬいた。
その様子を確認するハナ…… その額には、鬼の印である角があった。
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タロウが鬼人族の【シズカ】から助言を受けて、オーガとドワーフのハーフ【カイト】を呼び出した後……
「で、我に…… この小娘の従者になれと?」
最初の目的だった〝キャラクターをテイムする〟を試す為に…… シズカに事情を話した。
「ふむ…… なるほど、我は娘子らを守る為に喚ばれたのじゃな…… 娘よ、鬼を仕えさせる〝覚悟〟は…… あるかえ?」
「覚悟…… ですか?」
「左様、我は〝鬼の姫〟…… 鬼は〝欲〟に忠実な種じゃ。娘、お主に…… 我の〝欲〟を制する覚悟はあるかえ?」
「…… 私達が生き抜く為に…… あなたの欲を止めてみせます!」
「ふっ…… 面白い、小娘が我の欲を止めれるか…… やってみせるがよい」
こうして…… ハナは、シズカをテイムした。
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「すごいです。ハナさま」
「ありがとう。ジャンヌ」
「我の力を使ったのだ…… この程度の事は朝飯前よ」
ハナの身体と重なる様にして、現れたシズカがハナの隣にスライドすると、実体化して胸を張る。
「物理攻撃ならば私でも、少しは受けたり払い除ける事が出来るのですが……」
ジャンヌは、アンナの前世〝アーリア〟の身体に〝魂〟を定着した事で、アンデッドから人造種族にステータスが変わり、一部のLvがリセットされ弱体化していた。
「仕方がないよ。お姫様の身体だったんだから、慣れるまではLv上げをがんばろうね」
「お主も姫なのか?」
「私…… と言うよりも、私の今の身体がですが……」
「ふむ……〝反魂の法術〟か…… しかし、死人の匂いがしない…… 普通ならば、魂と死した肉体に拒絶が起きて、腐るのだがの?」
「この身体は、魂の無い状態で生かされていましたから……」
「それでもじゃ。生活が違い過ぎると魂と肉体に解離が起きる…… 眠る様にしていた〝魂無き皇帝〟の身体に、おのが魂を定着させ、国の乗っ取りを企てた愚か者達の話を知っているか?」
「いいえ……」「私は…… 異邦人だし」「「しりません」」
「知らぬか…… 我の頃には有名な話じゃったが…… 皇帝と愚か者の生活習慣が違い過ぎて、あっと言う間に腐り果てた不死人になり、地獄の苦しみの中で火を付けられたと言う話じゃが…… そうならんと言う事は…… お主の魂も〝姫〟か、それに近い者じゃったかもの……」
シズカの言葉に…… 何時の間にか、女性陣が姫だらけになり始めてる事に気付いたハナだった。
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