「私は、アイナになった時から… 旦那さまをお慕いしています」
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「どうやら… 慣れないと感情が高ぶり、従魔の状態を引き継ぐスキルの様ですね」
「えぇと…」
「つまりは… ローザが発情期だったと言う事です」
「それで、発情したハナさんが旦那さまを襲ったと?」
「うわぁ~! 言わないで下さい!」
真っ赤になったハナが、恥ずかしそうに悶える。
「やってしまった事はしょうがないでしょう。いくら発情しても、嫌いな相手を襲ったりしないでしょうから… 開き直って、告白したら?」
「ハナさんもですか?」
「も? アイナさん?」
「私は、アイナになった時から… 旦那さまをお慕いしています」
「お姉様!?」
「イーリア、アーリアだった頃の私は… 恋愛も知らずに魔導具にされて、魂だけで絶望の闇に震えてました。そんな私を神様と旦那さまが救い上げ、アイナとしての新たな生を与えてくれたのです…」
アイナの話に… イーリアが涙ぐみながら、唇を噛んで拳を握り締める。
そんなイーリアの拳を… 優しく開きながら、アイナが話を続ける。
「アイナになった時に、旦那さまを見て… 私は、旦那さまと生きる決意をしました。イーリア、一度死んだ私だからこそ… 後悔はしたくないのです」
「お姉様…」
「せっかく生まれ変わって、王族では無くなったのだから… 好きな方の子を産みたいもの」
「もう… 人前でする話では無いですよ」
「アリスも! アリスが、 おいちゃんのおよめさんになるの!」
「アリス!?」
「幼くても… アリスは女性として、タロウが大好きなのね」
「だから、父親の様だと言ったら怒ったのね…」
「アリスは、ハナおねえちゃんとアイナおねえちゃんにも、まけないよ」
「あら♪ ライバル宣言されてるわよ。お二人さん?」
「私もです! ハナさん、負けませんよ!」
「ええ!?」
「今のところは、ハナがリードしてるからね」
「ところで… あたい達って、子供… 作れるのか?」
フレアの言葉に、タロウのスキル…【キャラクタークリエイト】から現れた【キャラクター】達が黙る。
「その辺りは… 大丈夫。タロウのスキルで生まれた貴女達… キャラクターも、この世界に生きる者として認識されてるから」
「認識… ですか?」
「そう、タロウのスキル… キャラクタークリエイトは、この世界に生まれ変わる魂に器… 身体を作る能力なのよ」
「魂に身体を… それは大丈夫なのですか?」
「タロウが設定した能力に、見合う魂を輪廻から呼び出して… この世界に漂う自然発生する力で身体を作るの。呼び出して三日間ぐらい普通に生活すれば… この世界に定着するから、生命としての普通の営みが出来るはずよ」
「じゃあ、タロウさんに何かあっても…」
「キャラクターは消える事は無く、生きて行けるわ。タロウの言葉には、契約魔法の様に縛られるでしょうけど…」
「では、旦那さまが彼方の世界に帰られても、安心して子供を産み育てる事が出来ますね」
アイナの言葉に… 女性陣は一瞬黙るのだった。
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