「旦那様… 昨夜は、お楽しみでしたね?」
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少女の治療が終るまで、不安そうな幼女をアリスと一緒に面倒を見ていると…
「旦那、あの双子凄いぞ。弓を教えたらすぐに動く的に当てやがった」
「旦那さま、あの子達、魔法の才能が凄いです! 魔力量が豊富で精霊が見える様ですから、精霊魔法が使えるかも知れません」
と、アドルフとアイナが興奮気味に猫なハーフエルフの双子を褒める。
「確かに、獣人にしては力が無いけど… それ以外は獣人とエルフの良い所取りね。鍛え方しだいで… 森では、かなりの【アサシン】になるわよ」
「思いの外… 優秀な人材だったな。処で、名前を聞いてなかったな? 俺はタロウだ。君達の名前は?」
そう言えば… 名前を聞いていなかったので、名前を聞いたら…
「私達…」
「名前ない…」
と、双子は答え… 幼女は…
「わたし… いえないの…」
双子は、生まれてすぐに親が亡くなり、売られて名付けられなかったらしい。
幼女は、名前を知られる事を怖れている様だ。生まれに秘密がある様だな… 少女の治療が終わるまでは、触れない様にするか?
「とりあえず… 耳が黒い子が【ラナ】、耳が白い子は【サナ】と呼ぶ事するな。呼び名が無いと不便だからな」
「私が【ラナ】…」
「私が【サナ】…」
「サナ?」
「なに? ラナ?」
「サナ、サナ」
「ラナ、ラナ」
嬉しそうに名前を呼び合う双子を、羨ましそうに幼女が見ていた。
「全部言えないなら、名前の最初の一文字だけを教えてくれないか?」
「…… る…」
「る? ルルって、呼ぶ事にするな?」
頭を優しく撫でながら、アダ名を付けると… 幼女がちょっと恥ずかしそうにした後、嬉しそうに…
「わたしは… ルルです」
と、名乗った。
「よろしくね。ルルちゃん」
「うん… アリスちゃん」
微笑ましい幼女のやり取りを見た後…
「さて… 仲間も増えた処で、次の行動を決めたい」
「そろそろ、次の場所を目指すのね?」
「ああ。何か要望があるか?」
「タロにぃ、素材が欲しいぞ。ラナとサナ用に装備を作りたい!」
「となると… 弓の素材か?」
「たしか… この先に鉱山がある山々と精霊が住む深い森があるって、話を聞いたわ」
「弓と杖なら… 木材が良いのか?」
「そうだな… 後、部分的に金属を使ったりするな。杖なら… 魔石を付けるとかすると、魔法の威力が上がるぞ」
「なら… 次の目的地は決まりだな?」
バッタン!
扉が勢い良く開けられたので、みんなが見る…
そこには… 犬ミミと尻尾が生えたハナちゃんがいた!?
「ハ、ハナちゃん?」
「タ…タロゥ…さん… 身体が…あつい… あついの…が、がまんできない!」
「えっ!? ちょ、ちょっと!」
ハナちゃんに引き摺られる様にして、ハナちゃんの部屋へ…
・
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次の日…
「旦那様… 昨夜は、お楽しみでしたね?」
新たに覚えたスキル【従魔憑依】で、ローザが憑依したハナちゃんが発情したらしく…
起きたら…
満足そうに力尽きた全裸のハナちゃんと… ベッドの上だった…
ハナちゃんの部屋を出たら、何故か… 寒気がする笑顔の女性陣が待っていた。
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