「私達を産み出した技術… 大丈夫よ」
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「で… 4人も買ったと?」
「はい…」
奴隷達を連れて帰ると… その人数に、ハナちゃんが怒り… 何故か? 俺だけ正座させらて… ハナちゃんのお説教を受けてる。
「アドルフ、背中の娘を此方に運んで! ゆっくりよ… スノー、この娘なんだけど… どうにか出来そう?」
「そうですね… アレを応用して欠損部の復元を試しましょうか? エルさんとアニアさん、ご協力をお願いしますね」
「はい!」
「出来る限りね」
「フレアさん、準備を!」
「わかった!」
スノーとフレアが、魔導具としてアーリアの身体を入れていた水槽を改良した物に薬液を注いで行く…
「アドルフ、その娘の服を… アドルフは、あの二人に弓の使い方を教えなさい。マスター! この娘の服と包帯を取って水槽にゆっくり入れて下さい」
スノーの言葉で、ハナちゃんのお説教から解放された俺は… 指示通りになるべく見ない様にして、服を脱がし包帯を取って、洗浄魔法を使い、娘の汚れを落としてから水槽にゆっくりと入れた。
「ぁぅ… ん…」
薬液が冷たいのか? か細い声を上げた娘が水槽の中に沈んだ。
「呼吸は!?」
「特殊な薬液で、肺が満たされたら呼吸も出来るわ」
「女の子だからなぁ… タロにぃみたいに甲冑の手足じゃあ… 可愛そうだろ?」
「ホムンクルス生成を応用した再生治療を試して見ます…」
「大丈夫なのか?」
「私達を産み出した技術… 大丈夫よ」
水槽の中の少女を見ると… 欠損部に細かい泡が立ち始める!?
「薬液が馴染み始めたのね… 後は、再生するまでのお楽しみよ♪」
と言って、スノーに部屋から追い出された。
「う…」
部屋から出た俺に、少女をどうしたと無言の訴える様な目で見つめる幼女に…
「今、傷の治療中だから… ちょっと待ってくれ」
何時も一緒の少女がいなくて、心細いのか? ビクビクしながら俺の隣に来る。
「治るまで我慢してな?」
「!?」
ソファーに腰かけながら話し掛けると、ビク付いて固まる幼女。股の辺りが濡れていく…
「急に話し掛けて、びっくりしたのな? おいで」
ビクビクしながら近付く幼女に、洗浄魔法を使った後… 膝に乗せると、驚いて固まった。
「あ~! ずるい! アリスも!」
「はいはい、アリスはこっちな?」
「はぁい♪」
膝に乗せられて驚いて固まったままの幼女に、アリス笑いかけると… 幼女が恥ずかしそう頭下げた。
「アリス、これからこの子も一緒に行くから、仲良くな?」
「うん♪ アリスなかよくするよ♪ よろしくね?」
「あ… よ、よろしくおねがいします…」
「よく出来ました」
アリスと幼女の頭を優しく撫でた。
「そうしてると… お父さんみたいですね」
「「ちがう!」」
「!?… そうですか…」
ハナちゃんの言葉をアリスと幼女が全力で否定したのを見て… 自分は父親になれないなと、思うタロウであった。
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