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「イヌカイハナです。こんなんでも18歳なんで… 小さい子扱いしないで下さい」


「お~い、狼さん? ちゃんか? ちょっと、お肉狩って来てくれないか?」


俺は… 【魔物使い】の少女が連れて来た【使い魔】の狼に話し掛けた。


「… …」


狼が頭を上げて、俺を見てから主人の少女を見る…


「私は大丈夫。お願い」


狼は、再び俺を見てから闇に消えた。


「そう言えば… 俺はタロウ。君のお名前は?」


「イヌカイハナです。こんなんでも18歳なんで… 小さい子扱いしないで下さい」


少女… ハナちゃんの見た目は、小学校の中学年ぐらいに見た目… 身長に劣等感を抱いてるみたいだ。


「ハナちゃんか… 名字は名乗らない方が良いかもな」


「危険ですか…」


「たぶんな… 寝る時は、幌馬車じゃない方で寝てくれ。狼は… 悪いが馬から離れた位置で頼むよ」


「貴方は?」


「俺とアドルフ… 仲間の男は交代で見張るから外」


「解りました。お借りします」


その後は… 狼さんが猪を咥えて来たので、アドルフが解体して塩味の猪鍋をいただきました。


アドルフとおやっさんと一緒に交代で、見張りをしてると使い魔の狼が寄って来た。


「うん? お前も見張ってくれるのか?」


「ウォン!」


小さく哭いて、俺の見張る反対側に頭を向けた。


「賢いな。よろしく頼むよ」


狼と見張っていると… 朝焼けが見え始めた時に馬車からハナちゃんが出て来た。


「あ… あの~」


ぎこちない動きで、恥ずかしそうにしてる…


狼が何かを嗅いでいる… ああ、アリスにやられたな。


「狼、ここを頼むな」


ハナちゃんを連れて馬車向かう。


アリスとハナちゃん、それに馬車に【洗浄】を掛けた。


「え、魔法!?」


能無しだった俺が生活魔法を使った事に、ハナちゃんが驚いてる。


「後でな…」


「はい…」


後で教えると伝えて、【アイテムボックス】から昨日の猪鍋の残りを出して温める。


「朝飯食ったら、出発だな」


みんなが起き出したので、鍋に麦を足して麦雑炊にして食べる… 料理スキルが必要だな…


「そろそろ街が見えるぞ。馬車と狼をどうする?」


「馬車はここまでだな… みんな、おやっさんの馬車移ってくれ」


馬車を【アイテムボックス】に収納する。


「これは… スキル?」


「今の俺は… 【荷物持ち(ポーター)】だからな」


「【無職】じゃないんですね…」


「まあ… な」


俺達はおやっさんの馬車に乗り、アドルフは馬車を轢いていた馬に跨がる。


ハナちゃんは狼に跨がって付いて来る。


「見えて来たぞ。アレが国境間近のダンジョン街【パンドラタウン】だ」


「ダンジョン街!?」


「ここはダンジョンなんじゃよ。ダンジョンマスターがこの街の長でな… ダンジョンを使って、代々街を納めている」


「ダンジョンマスターを一族でやってるのか…」


「ここなら、冒険者も多い。ハナの嬢ちゃんと狼も目立たんじゃろ?」


「先ずは、冒険者ギルドで、ハナちゃんの冒険者登録しよう」


「お、お願いします」


城塞の様に高い壁に囲まれた街の門番兵士が狼に驚いたりしたが、無事に街に入れた。


「凄いな… アレがダンジョンか?」


街に入ると… すり鉢状に中心部が沈んでいて、ど真ん中に壁に囲まれた遺跡が見えた。




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