「お前のせいだ! 死ね!」
「……その前に、ちょっといいか?」
「なんだ?」
「あんた…… 誰?」
暑苦しいおっさんと騎士達が一瞬、止まる…
「俺は、この【フォーブン】冒険者ギルドのギルドマスター…… 【ハンセン】だ」
暑苦しいおっさんは、冒険者ギルドのギルドマスターでした。
「デニスの亡骸を見つけ、ザコスの悪行を止めたお前達に礼をしたい! 聞いて居ると旅の者だと言うじゃないか。旅人ならば、冒険者ギルドに所属する方がいい」
どう言う意味か解らず、おやっさんを見ると…
「ギルドは、基本的に中立じゃ。何かしらのギルドに所属すると、移動した時とか身分証などの特典もあるが…… 何故、冒険者ギルドじゃ?」
「ザコスの件だが…… どうもきな臭い。だから、冒険者を増やしたい。同じ冒険者を殺し、教会を襲撃…… ザコスは下位の冒険者だ。そんな奴が…… 1人で、こんな大それた事をする理由が解らん」
「それに付いては…… 心当たりが有ります」
同じく、事情聴取を受けていたシスターが話出す……
「デニスの妹…… このシスターのアニアは、【神聖魔法】の才能が有るのです」
「「「「「!?」」」」」
「それは…… 教会内が荒れるな…… 【神聖魔法】は、神の奇跡を再現できる。使える者は教祖になれるぞ」
「何者かがザコスを使って、アニアを狙ったって事か?」
「シスターシャリア…… わたし、冒険者になります!」
「何を言うのアニア!」
「このままだと、あの子達も兄さんの様に…… わたしが冒険者になって…… 街を出ます!」
「アニア……」
「ちょっと待て、シスターの嬢ちゃん…… お前さん1人じゃあ、冒険者になっても街を出る事は出来んぞ」
「なぜです?」
「それはなぁ……」
冒険者ギルドマスターのおっさんが言うには……
中立のギルドでは…… 10歳から登録出来るが見習い扱いで、街の仕事をさせる事になるらしい。
この世界での成人となる15歳になるまでは、1人で街を旅立つ事は死に直結しやすいので…… 仕方がないな。
「無論、高ランクや種族によって違いがあるが。お前さんは…… 成人前だろう? 1人で街を出す訳には、いかん!」
「だけど、わたしがいるとみんなが!」
「おやっさん…… この街での仕事は?」
「何を急に……! そうじゃな、足りない物を仕入に行こうかと思っておった」
「なら、2日後に出発で良いかい?」
「2日後か?」
「森に迷う前に会った奴が居てな…… 捜して仲間にしたい」
「解った。準備をしよう」
「ギルマス、俺達の登録は明日で頼む。アドルフ」
「解ってるぜ。旦那」
「頼む…… 俺は【あいつ】を捜して来る」
聴取も終わっていたので、俺は1人…… 冒険者ギルドを抜けて街を出る。
「この辺りで…… 大丈夫か?」
街の森に入り、辺りの気配を探る…… 大丈夫の様だ。
俺は…… 【キャラクタークリエイト】で【二人目】の制作を開始した。
うん? 種族の項目と職業が増えてるな……!? 種族の中に【ゴブリン】の項目が有る! モンスターも作れるのか? いや、亜人系の扱いか?
とりあえず、今回も普通に【人】で作る…… 今回は【女性】を作る。
次は…… たぶん、アニアを連れての旅になる。
獣人の少女1人以外、男だらけの旅は…… 10代の少女には辛いよな。
見た目の項目が弄れる様だ…… だが、弄らない! 今回は考えてる暇は無い! 嫁を作るなら…… じっくりやりたいからな……
今回は、【凡庸型】の【僧侶】にした。
早速、呼び出すと…… アドルフの時と同じ様に扉が現れて開く……!?
「お前のせいだ! 死ね!」
扉から現れた…… 10代後半くらいの金髪碧眼の少女が鈍器で、殴り掛かって来た!?
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