8話 ダンジョン作成2
騎士団到着しませんでした。--;
巨大迷宮構想がDP不足で頓挫した。
色々考えて作ってみるが、DPが足りなさ過ぎて単純なものしか作れない。
「よし、大迷宮の主として君臨するのは諦めよう。
ねえノルン、小洞窟から複数のフィールドに行くことは出来る?」
「可能です。ダンジョンは階層構造の様に捉えられがちですが、一つ一つが独立した世界のようなものです」
「それと、地球の動物を魔物としてポップさせることは?」
「それも可能です」
考えていたことが可能だと分かり、さっそく作り出す。
一つは魔物を生み出す草原フィールド。
直径10kmの草しかないフィールドに牛、豚、鶏がポップするようにした。
植物も魔物化出来るみたいなので野菜や果物も配置する。
詳しく調べてみると、魔物を倒した際、そのまま残すか部位だけをドロップするかで選べたのでドロップにした。
ドロップにするとリポップまでに時間が短縮されるようだ。リサイクル?
続いて《コア》を設置するダンジョンだ。
こっちは直径10kmの洞窟タイプにする。
通路は幅2m高さ2mにし、地面を走ったり荷車が動かせないようにボコボコに設定する。
その通路を渦巻き状に配置していく。
1000km位で残りのDPが少なくなったので止め、フィールドの温度を27度、湿度を100%にする。
最後に小洞窟の壁に窪みを作り、階段を設置して繋げ、壁に『牧場』『黄泉平坂 進入禁止』と掘り込み完成だ。
「随分えげつないダンジョンですね」
ノルンが引き気味に呟く。
「あー分かる?これを何層も作ってやれば誰も辿り着けないと思うんだ。DPも少なくて済むし」
永遠と代り映えしない道は精神的に疲労する。
デコボコの道は歩き辛く、体力を奪う。しかも座るのも眠るのも不快を伴い、疲労が回復しにくい。
そこに高温多湿の環境が更に体力を奪い、熱中症にも成りやすい。
食料も中世レベルの保存技術なら、直ぐに黴が生えるだろう。
さらに緩やかだが下り坂になっているから、距離が延びるほど行きと帰りの日数がズレる。
まだ片道20日位の距離だが、相当準備をしないと辿り着けない計算だ。
「ダンジョンは「《コア》を壊されない」「魔物を生産し定期的に狩ってもらう」この2つだと思うんだよね」
地上に高い家があるから、敵対より共存を選びたい。
「なるほど。ではお出迎えの準備をしましょう」
「ん?お出迎え?」
「後1時間ほどで100人の集団が到着しますから」
「なんで?」
「ダンジョンが生まれると、世界中の神殿に<神託>が下り場所が分かります。
今回は比較的近い場所に生れたので、調査隊が組まれたと思います」
慌ててマップを見てみると、東から集団がこちらに向かって来ている。
その集団を触ると『ホーエン領第三騎士団(100)』と表示された。
…誰か分からない。
異世界の知識が全くなかった。
とりあえず来る前に基礎知識をノルンに聞こう。
GW中は1日1話予約投稿(朝6時)できるかな?
連休が終われば週1~3話の投稿になりそうです。