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始まる決闘者の道

「よく、異世界とかに憧れてた友達もいたが……異世界って草原ばっかで疲れるんだよ! 冗談じゃねえ、カードもゲームもテレビも何もないじゃんかよォッ!!」


 どれだけ考えても納得がいかない、俺の知ってる異世界はこんなものではないと自分に訴えて自問自答を心の中で繰り返す。


 だが、そんなことを考えている暇はやがてなくなる。


『デュエリスト接近中、自分のコードにアクセスをお願いします』


「接近中!? まあ、仕方ねえ。やるぜ、アクセス! スタートダッシュバスター!」


 とりあえずデュエルギアのスイッチを押し、コード=スタートダッシュバスターにアクセスする。


 どこからかは知らないが、スーツは転送され、そのまま装着された。


「しゃあ! どっからでもかかって来い、デュエルだ!」


「ほォ、ええ気力してんなァ、アンタ」


 何処からか聞こえてくる男の声。


 その声の主は派手なスーツを着て、目の前に現れる。


 その姿は囚人服のようなデザインに拷問器具をアクセサリーに着けた姿だ。


「俺の名はモードン、お前にデュエルを申し込みにきた。さ、はよ決着つけるぞォ」


モードンという男はアクセサリーとして着けていた刃を手に取り、斬りかかってくる。


 刃が当たる直前で後方に回避、次の攻撃をいなす態勢に入る。


「あっぶね、おい! 刃物なんて卑怯だろ!?」


「うるさい凡骨っすね、はよ死んでくんないすかァ」


 ”凡骨”、この言葉に怒りを覚える。


 怒りのあまり、スタートダッシュバスターの能力であるブースターを発動させる。


「凡骨……だと? 舐めてんじゃねえぞ! オラァッ!!」


 肘の部分にある穴から空気がロケットのエンジンのように噴射、右手から前に向かって体が尋常ではない速度で移動した。


 前に突き出した右手の拳はモードンの胴体に命中、モードンは凄まじい威力をくらい、後方に吹き飛んでいく。


 そして吹き飛んだ先の岩に体がめり込んでいた。


「へぇ、これがこのスーツの能力か……気に入ったぜ!」


 これがスーツに秘められた能力、バーニアだ。


 どうやら、各部位に取り付けられたバーニアを起動するにはその部位に力を入れなければならない。


「なかなか、やるじゃねーか……ぶっ殺してやるぞッ!! クソッタレ凡骨がァッ!!」


 めり込んでいた岩からモードンは脱出、見下していた相手に一撃をもらった為に怒りが頂点に達している。


 モードンは背中に設置された甲羅のようなものを手に取り、それを半分に割った。


「知ってるかァ? これはアイアンメイデンをモチーフにした物でな、これに挟まれたら最後はハチの巣になって死ぬ」


 その武器は人がすっぽり入ってしまうほどのサイズの中に針がぎっしりと設置されている。


「ヘッ、ならやってみろよ。俺はお前の顔面を思いっきり殴り飛ばす!」


 足の部位に設置されたバーニアを発動、サイドステップを繰り返すことで相手をかく乱する。


「そんなことやって無駄だァ! この草原ごと焼き払ってやる」


 アイアンメイデンと呼ばれる武器を甲羅の状態に戻して背中に装備させ、左腕にセットされたパイプから炎が舞い上がらせる。


 このパイプは火炎放射器だ。


「な、テメェ! ここにある自然ごと燃やす気かッ!! そんなことはさせねェッ!!」


 サイドステップを中止してモードンに向かって突進を仕掛ける。


 そして、モードンは火炎放射器をこちらに向けて火力を上げた。


「燃え尽きやがれ! 凡骨ゥッ!!」


 何度の炎かは知らないが、ただひたすら前に突き進む。


 余裕な表情を見せていたモードンは、炎の中から現れた右手に驚いていた。


「オラァッ!!」


 突き出した右腕の拳は左腕の火炎放射器を破壊、その直後に俺は体を回転させてバーニアで威力と速度を上げた前蹴りをモードンの胴体に浴びせる。


 蹴りの衝撃で吹き飛んだモードンは体勢を立て直し、次の攻撃に備えるために背中のアイアンメイデンを盾として取り出す。


「どうした? 凡骨って言った奴に負けかけてんじゃねぇか?」


「ぐ、うるせェッ!!」


 アイアンメイデンを盾の状態から攻撃できる状態にさせ、モードンはこちらへ向かってくる。


 それに対抗するようにこちらもモードンの方へ向かう。


「ハッ! ついに血迷ったかァ!? なら、死んじまえよォッ!!」


 モードンとの距離、その距離はわずか1メートル。


 アイアンメイデンに挟まれる直前、足の裏にセットされたバーニアで高く飛び、アイアンメイデンによる攻撃をかわす。


 そして空中で背中のバーニアを起動させ、宙返りを行い空中での体勢を整えた。


「まずいィーッ!? このままじゃ、殺されルゥゥゥッ!」


 攻撃を外したモードンは避けることのできない攻撃に対し、恐怖を感じながら叫ぶ。


 そんなことはお構いなく、俺はもう一度背中のバーニアを利用した急降下キックをくらわせた。


 攻撃による衝撃とダメージで後方に吹き飛び、倒れたモードンはパニッシュのスーツがなくなった状態で戦闘不能になっている。


 そして、モードンのデュエルギアからこちらのデュエルギアへの通信が来る。


 こちらのデュルギアの画面を確認すると、空白だらけのパズルが出現した。


『あなたの勝利です。ディメンジョンゲートを解放するためのピースを差し上げます』


「なるほど、この世界から出るためにはデュエルに勝ってピースを集めなくちゃいけねえのか」


 ピースを集めなければならない。そのことは何故かは知らないが、脳裏に浮かんでいる。


 デュエルギアの画面に出現したパズルのピースが1つはまる。


 俺はこの時、決闘者としての道から遠ざかることはできないかもしれないと考える。


「さてと、先の道に進むか……」


 考えるのをやめ、決闘者としての道を歩み始める。




~約10分後、モードンは~

「ケッ、あんな凡骨に俺が負けるなんてよォ……まったくついていないなァ」


「モードン。お前、デュエルに負けたんだな」


「そうだよォ、兄貴ィ。俺、パズルのピースが1つもねえよォ……」


 そして、落ち込んでいるモードンのデュエルギアが赤い光を放ちながら警告音を鳴らす。


『デュエリストコード、パニッシュ。ピースを失ったため、失格となります』


「な、なんだァッ!? 失格ってなんだよォッ!?」


「なるほど、そういうことか」


 兄貴と呼ばれる謎の男――フリックは何かを察する。


 そして、モードンのデュルギアからは目を瞑るほどの眩い光が溢れ、光が消えたころにはモードンは消えていた。


「モードン、やはりどこかに消えたか……」

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