アジルス・ジョーグ コード=ソルジャー
投稿が遅くなり、本当に申し訳ございません。
どこを歩けばいいのかもわからず、ただひたすら前に進んでいる。
デュエルギアで装着したスタートダッシュバスターのスーツは、デュエルギアのスイッチを押せばどこかに消えた。
「それにしても、このデュエルギアって機械はどうやって作られたんだ?」
どう考えても尋常ではない。
スイッチ1つ押すだけで強化スーツを着れたり、そのスーツの性能は人を簡単に殺せてしまうほどの力。
この機械はデュエリストのために作られたわけではなさそうだ。
「あ、そうだ。このデュエルギアの機能に地図とかねーのかな?」
『ナビゲートシステムはゲームマスターの権限でロックされています』
「は? ゲームマスターって、あのムカつく奴か? 余計なことばっかしやがって!」
また、地面に落ちている石ころをけるところであったが、自分を押さえる。
「おい、そこの奴、お前もデュエリストか?」
「そうだが、俺に何か用でも?」
後ろから聞こえた男の声。その声の主は自分よりも背が高く、鍛えられた肉体が目立つ男。
「お前もこの変な機械をつけているのか?」
「デュエルギアの事か……で、何の用だ?」
「なあ、そのデュエルギアはどうやって使うんだ?」
「もしかして、あんたもゲームマスターってやつに送られたのか? なら、話が早いあそこの岩の上で情報交換だ」
その男と共に近くの岩の上に座り、情報交換を始める。
「まず、自己紹介からだな。俺は剣崎克也、このデュエルギアをつけたせいでこの世界に飛ばされた」
「俺の名はアジルス・ジョーグ、ジョーグって呼んでくれ。あと、お前と同じくその機械で俺も飛ばされた」
「ジョーグ、俺はお前のことを信用する。今からデュエルギアの使い方を教えるぜ」
ジョーグから離れ、デュエルギアのスイッチを押す。
そして、あの時と同じのスタートダッシュバスターと呼ばれるスーツを着ている。
「こんな感じに押してみな、そうすればスーツが着れる」
「やってみるか」
ジョーグは腕に装着されたデュエルギアのスイッチを押す。
『アクセス、デュエリストコード……ソルジャー』
デュエルギアはリングの形をした光でジョーグの体を覆い、気づけばジョーグは軍服のようなスーツを装着していた。
「よし、装着できたようだな」
「何だか力が湧いてくるような感覚がある……これが機械の性能か」
ジョーグは先ほどまで座っていた岩の前に立つ。
右腕に力を籠め、岩に向けて打撃を繰り出す――岩は粉砕された。
「見た目だけじゃない、恐ろしいほどの性能だ」
「ジョーグ、言い忘れてたことがある。俺たちデュエリストは……」
「敵同士……だろ? 俺はお前とは戦いたくはない、お互いに離れよう」
「ああ、そうだな……だが、次に会ったときは敵だぜ。負けるなよ」
互いに背を向け、去ることを決める。
だが、お互いに気になって仕方の無い事がある。
「なあ、克也。お前がこの世界に来た理由はなんだ?」
「決まってるさ、勝ち組になるためだ。ジョーグの理由はなんだ?」
「おれはもとの世界では国のために戦った兵士、戦争に敗れたあとに奴隷として敵国につかまった。そしておれは、その場所でこのデュエルギアを」
「そうか、話はこれで最後だ。じゃあな」
二人は再び、それぞれの道を歩む。
克也から少し離れた丘の上では、克也を観察している2人の男がいる。
「弱そうなデュエリストがいるなァ……兄貴、やっちまいましょうよ」
「そうだな、ありゃあ見た目が凡骨って感じだな。潰すか」
「兄貴が出る幕でもないっすよ。俺の”パニッシュ”で潰しておきますから見てて下さいよォ」
もう1人の男を兄貴と呼ぶ男の名は、モードン。
モードンは兄貴と呼ばれる人物から離れ、デュエルギアのスイッチを押す。
派手な服装のようなスーツ、パニッシュを身に纏ったモードンは丘を下った。