表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/7

イデア・バグナは出動する

キャラクターが増えていく……。

見切り発車の弊害がここに。

もうちょっとだけ、増えるのじゃよ……。

「まっていたぞ、冒険者くん達」

 俺達が向かった先……領主の館で、そこの主である公爵のコアンドロー公爵と会っていた。眩しい笑顔がすっごく彼らしいが、実を言うと苦手である。


 このコアンドロー公爵は、七勇者が1人、ティオ・アリア・コアンドローのお父上にあたる。イコール、そろそろ結構な年齢のはずなのだが、竜の血を引くだけあって20代かそこいらにしか見えない不思議である。因みに種族としてはリザードマンで、淡い水色のうろこが美しい。

 えーっと、ぶちまけてしまうと、このコアンドロー公爵自身も一時期冒険者と行動を共にし、冒険小説を書いていたほどである。特殊能力が無い故冒険者ではないけど、レイピアを持たせるとめっちゃ強かったそうだ。今ではティオさんやその娘さんたちに負けてしまうとの事で指導以外じゃめったに握らないらしいけど。


 それはさておき。

 コアンドロー公爵は、俺達を見て真剣な顔で言った。

「君たちのほかにも、何人か声をかけている。もちろん、マサト殿にもな。今は、1人でも腕のいい冒険者が欲しいんだ。それだけ、大変な事になっている」

「一体、どうしたのですか? それに、依頼ならギルドを通すのが基本ですけど、そうもしていられないほどの緊急性なのですか?」

 マサミが問いかけると、コアンドロー公爵が「ああ」と頷く。

「理由はわからんが、ゾンビ化した竜が土の中から数体見つかった。今日、イデア君が1人で討伐したのもその1体だった事が先ほど確認されてね……、ギルドから『緊急指令』が下った。だが、一般人に知られると混乱を招くだけだから、ここは腕のいい冒険者だけでしとめてしまおうという話になったんだ」

 なんでも、ギルドが把握しているだけでも七勇者全員が現在この辺りにおり、勇者候補生や腕利きレベルの冒険者も沢山いるらしい。

 ゆえにギルドが見込んだ相手に伝令が走ったり今回みたいに公爵が呼んだりしているとのことだった。因みにオヤジはお袋と母さん、ニールさんとリオさんと共に原因を探りに行ったという。大方、あの後親父がニールさんたちを拉致って転送し、俺達より先に公爵と面会したんだな。

「なら、やるしかねぇな……」

「ええ、参りましょう」

 俺たちは肯き合って現場へ向かおうとした。が、そこで待った、とコアンドロー公爵の声がかかる。

「どうしたのですか?」

「いや、君たちと同行してもらう冒険者がいるんだ」

 そう言って俺の前に現れたのは、見覚えのある顔だった。癖のある金髪に、緑色の眼。そして、左目を通る刀傷の優男だ。彼は俺達を見るなり、にっこり笑う。

「お久しぶり、お二方。元気そうでなによりよ」

 そう言いながら彼は柔らかな所作で一礼した。

「お前も元気そうだな、アレクシア」

 アレクシア・ローベント。確か、虹を越えた者オーバー・ザ・レインボウの1人であったバリエルディの子孫であり、こいつも勇者候補生。アンデット退治で名を馳せる、有能なヤオヨロズ教の神官だ。主に進行しているのは太陽の女神だったかと思う。

 そんな彼がいるならより心強い。俺たちは頷き合ってアレクシアと拳をぶつけ合い、気合を入れなおした。


 そのときは、あの後あんな事になろうとは全く思わなかったわけで……。


読んでくださり、ありがとうございました。

あと、10話前後で終わる予定でしたがちょっと増えます。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ