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教授の口癖
「傷害事件?」
ところ変わってここは雑居ビル内にある法律事務所。
独特な渋い声の弁護士が代表だ
「現在、帝都医大附属病院に搬送されました。」
で、警視庁の担当刑事は?
越川刑事か新井刑事だと思われます
「ありがとう。あとは捜査一課の出番だね。」
伊賀倉先生の案件と同一犯でしょうか。
まだ何とも言えないね。だが、犯人は拘留先から
出れると思うかい?
答えはノーだ。裁判中の容疑者が新たな犯行を起こせるとは思えない
彼の言葉は筋が通り過ぎている
名前は藤森芳忠、裁判所の法廷というマウンドに上がると負け知らずだ
「担当医が決まったら、教えてくれ。被害者の気持ちも配慮するが。」
先生、あなたは被害者の弁護をなさるんですね。
ああ。私は人情派弁護士だからね。
黒のスーツの弁護士はテロリストも許さない。
刑法、民法など法律を武器にし、戦うのが私たちだ。
これは藤森の口癖だ




