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風薫る世界  作者: 木賀 拓人
3/3

「旅立ちと五年前の決意」弐

そして二年後、フェルドは自分流の剣技をゼファーに基礎は伝え終えたとして、また旅に出て行った。


ゼファーはその時に彼が言った言葉を昨日聞いたかの様に覚えている。


彼はこう言った。

「後は自分で見出せ。…風の赴くままにな」

その意味は若干分かり辛かったが、訳してみると、こう言いたかったのだろう。


「旅を続ける中でいつしか自分の剣技を会得しろ…時の流れに沿ってもいいけどな」


ゼファーはその言葉の意味が分かった時、クスッと小さく笑ってしまった。


そして、後の三年間。


ゼファーはフェルドが教えてくれた剣技の基礎から発展した独自の剣技を修得するために修練を続けた。



現在…。


「……おっ。…森抜けた。…もうちょっとで村が見えてくるな」

ここからは一本道を通れば、直ぐに村につける。

なので、そうそう疲れる事もなければ時間がかかり過ぎる事もない。


すると、遠方の空から鳥のさえずりが聴こえた。

母鳥なのだろうか、それともその親を待つ雛なのだろうか。

どちらにしても甲高くその声が澄んだ空に響き渡った。


「いい声だな…」

人が滅多に通らないこの道は静かで自然が感じられる。


風が吹くたびに両側の草原がザワザワと音をたてて揺れる。

その音も耳に優しかった。


と、不意に影が濃くなった。

大きな鳥の影なのだろう翼があるのだから。

空を見上げると、全長3m弱はある黒いマダラ模様のある鳥が頭上を飛行していた。

「……幻獣だ…」

幻獣とは世界が生き還った時に残留した人間の科学物質とベリタスと言われる魔術痕によって変化した一部の生物の事だ。


幻獣と言うのは幾つかの仮説が王国内の研究者によって立てられているが、実際のところ正確なデータはない。

それから、ベリタスについても適切なモノがない。

しかし、これらにとって一番有力となる仮説が「『神』の用いた不思議な力の影響なのではないか」というものである。

本当にそうかと疑問に思わなくもないが、幾つかある中で一番有力なのだからここで線を引くしかないのだろう。


「珍しいな…」

幻獣は北の帝国の支配下の島に生息している種が多いため、この南の大陸に渡る事は極めて珍しいのだ。


色々思いつつもゼファーはその幻獣の行く末を見続けていた。

その後一息ついた所で彼はズボンのポケットからある物体を取り出した。


それは、「BLACK CORE」と呼ばれる通信機器だ。

昔存在した携帯電話の様な形状をしており、通話機能、マップ機能、インターネットと言った機能が扱える代物だ。

しかし、些か立ち上がりが遅いのが難点なのだが…。

ゼファーはマップ機能でここが何処なのかとここから近い町は何処があるのか調べた。

結果、一番近い町は港町ではないらしく、その町から後数キロ歩けば着く事が分かった。

同時に大陸と言っても大国一つに町二つで後は森や草原ばっかであることが分かりため息を吐いてしまった。



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