特殊系統 『解毒』
感想欄より
解毒考察
『治癒』考察時に少しだけ触れていた魔法『解毒』、所謂アンチドートです。
治癒考察の時はデトックス、ただの「毒抜き」として書きましたが、他にも解毒には種類があります。
毒とはなんぞや
まず、全ての物質には多かれ少なかれ「毒性(人体や生物への危険性)」が存在しています、大量に摂取すれば砂糖でさえ毒になるという事です(糖尿病ではなく)。
その中でも「毒物」「劇物」と呼ばれる「急性毒性」、「慢性毒性」のある物質を一般的には『一般毒性』と定義します(特殊毒性という『呪術』に使えそうなものもありますが今回は無視です)。
・「急性毒性」投与直後から数日の間に症状を発現する、3〜4週間の内に発現するものは「遅効性急性毒性」
・「慢性毒性」数ヶ月から数年に渡って連続(反復)摂取する事で症状を発現する、1〜3ヶ月の内に発現するものは「亜慢性毒性」「亜急性毒性」
また、放射線などの物理的作用も『毒』と呼ばれます。
毒性学における基本には用量と効果の相関性、または依存性があります、つまりは閾値を下回れば『薬』、上回れば『毒』となる。
有名なトリカブトも量が少なければ鎮痛作用を期待出来ますし量が過ぎれば毒になります(致死量は0.2g、錠剤一つが0.15g程度)。
ただし特殊毒性の「発癌性物質」には閾値が無いのでどれだけ気をつけても癌を防ぐのは不可能です。
毒物とは
人体にとって有害な様々な物質、その症状は多岐にわたり、また、毒そのものの種類も自然界では無数に存在している。
創作世界における毒とはなんぞや
Z接触、経口、吸引、注射等の摂取から数日以内に中毒症状を発現する「急性毒物」
Y発熱、炎症、倦怠、麻痺、痙攣、筋弛緩、嘔吐、喀血、動悸、眩暈、立ち眩み、頭痛、関節痛、痛み、高血圧、低血圧、幻覚等の症状を発現する
X腐食性(皮膚や肉が「溶ける」化学熱傷を起こしたりする)や細胞毒性(細胞の破壊)を持つ毒もある
W1.毒全体を指す『ポイズン』2.生物由来の『トキシン』3.動物が注入する『ヴェノム』。この内の『ヴェノム』が主
V病の様に毒が体内に残り続ける人工ウイルス『病魔』
辺りになると思います。
ではファンタジーの解毒とは
殆どの作品では『癒しの力』やその派生系で症状を抑える、または毒(性)を無力化しています。
そして、解毒魔法ならばどんなモンスターの毒でも解毒してみせたり、逆に一部の毒しか解毒出来なかったりします。
魔法以外での解毒には万能薬があったり特定の薬草が必要だったりと、解毒というのは作品によってまちまちです。
今回はほぼ万能な解毒魔法を考察します。
ファンタジー解毒の種類には
A体内の免疫が打ち勝つ『快方』
B解毒剤や血清を用いる『解毒』
C物理的に行う『毒抜』
Dマクロファージなナノマシン的『掃除』
の四つがあります。
Aの『快方』は体力の回復と毒の排出が早くなる方法で、無難に解毒出来ます。
また、肝臓の強化を行えば『抗毒』魔法も出来るかもしれません。
ただし速効性の毒や致死量まで摂取した毒には対処が出来ません。
Bの様な薬物代謝に近い解毒、これは毒の性質を看破した上でそれに有効な薬、「化学反応」を再現する必要があります。恐ろしく繊細な技術を以てすれば可能でしょうが一部の毒には解毒剤が存在しません(前述のトリカブトなど)。
Cの物理的な場合は言わば「毒使い」です、汗や排泄、呼気、出血に毒を乗せて無理矢理体外へ出します。
Bの様に毒物を看破する必要があります。
忍者漫画には解毒剤の無い毒を吸い出してそのまま捨てる解毒方法がありました。
Dの場合は毒っぽい物質を倒す魔法微生物、あるいは魔法的に言う微精霊を体内に突っ込みます。
超高性能な「超」ミクロ決○隊です。
この中ではDが凄く万能ですね。
ここまでのまとめによる『解毒』
・ちっちゃなお友達が患者の中で毒とバトルするよ!
・「毒が強すぎて解毒出来ない」とかいう現実ではあり得ないシーンが再現出来ます、勿論現実では毒と薬がバトルしている訳じゃありません
・Vの様なファンタジーオリジナル毒にも対応可能
これだと更に『毒消し草』も説明が叶となります、要はちっちゃなお友達の詰まった草が生えてる訳です、というか『治癒』の『薬草』もこれで説明がついて更には「HPMP全快状態異常回復』で即効性のある薬が作れます。
結論
奇しくも『薬草』と『毒消し草』が繋がりました。
あと、気合いで解毒魔法は強くなりそうです。
ちなみに毒を消したからといって体調までは快復しないので休憩した方が良さそうです、それをおしてでも戦場に向かう主人公ばかりですけど。
ついでに
『呪術』 催奇性や生殖毒性のある毒物や毒(魔法)による家系への呪い
『魔物』 変異原性(遺伝子への毒)により変貌を遂げた生物
『レベルアップ』 魔物の持つ変異原性による進化
『灰化』 光毒性(光に反応して発現する毒)のある毒物や毒によって出来たアンデットの弱点
『弱点』 ○毒性のある毒が生み出す弱点、アレルギーではない
今更ですけど「ついでに」は作者の妄想の垂れ流しです。
今月はあと二つ程更新する予定