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上級複属魔法 『派生・雷』と『雷無効化』

※今回は化学です、しかし作者の理科知識は中学で止まっております。





応用魔法・雷 考察


 今回は魔法単体の考察ではなく応用についての考察です。また、表題の通りに複数の属性を用いて考察していきます。


 まず、今までに雷とは「電気エネルギー」を発生させ操作しているもの。と書いて来ました、では電気エネルギーとされるものについて少し説明してみます。


  電気とはなんぞや

 電気、それも「稲妻」の様なものの正体は『電荷』です、この『電荷』とはある種の性質で、その性質を持った素粒子自体も『電荷』と呼びます。

 また、引き起こされる現象に雷があり、その物理現象の総称を電気と呼びます。


  では電荷が起こす事は何か

・電荷量が不均衡な物質間で行われる電荷の移動による『静電気』


・電荷によって空間に形成され、他の電荷への干渉を起こす『電場』


・「電場」の強度に媒体(の電界強度)が耐えられずに起こる『絶縁破壊』

 「絶縁破壊」とは絶縁状態を保てなくなるものです。

*「落雷」も雷雲と地面の「電場」が強くなりすぎて「空気」の「絶縁破壊」が起こり、電荷の移動が起きます、そして「電位差」のある雷雲と地面の間の空間で持続的に「絶縁破壊」が行われ、物質のイオン化が起き、発生した「プラズマ」の上を「電流」が走る現象です。

 この時「プラズマ」は励起状態(高いエネルギーを持つ状態)にあるので高温と閃光が伴います。


・二つの電荷によって生じる『電磁気力』

 「正負」の電荷組み合わせによって生じる「引力」と「斥力(せきりょく)」の事を電磁気力と呼びます(磁力です)。


・電荷を持った粒子の移動による『電流』

 また物質内で「電流」が流れる事を『電気伝導』と言います、物質や荷電粒子によって「電気伝導」の様子は変わります。


・イオン(電荷を帯びた原子)が液体中を流れる事によって起こる『電気分解』

 注釈、イオン自体は秒速数mmですが発生する『電場』は光速に近い速度で伝播します。その為「電場」「電気信号」は導線上では極めて高速で伝送されます。


・「電気抵抗」のある物質を「電流」が流れる時に発生する『発熱』


・『圧電効果』を逆利用して起こす『変形』

 「圧電効果」とは特定の物質に圧力を加えて形が変わった際に電気が発生する現象で、逆に電気を流すと形が変わることです。



 だいぶ長くなりましたがこれが電気の持つ性質です、つまりこれら全てを『雷』属性で行う事が出来ます。

 それに対抗する手段として今回は『電気分解』の性質を利用するべきだと考えました。

 『電気分解』と言えば、学校で水を分解する実験をした事がある人も居ると思います。ではまずその実験について説明します。


  電気分解

正極と負極を用意、当然ですが容器の中の水まで電気が届くようにする

電気(荷電粒子)を流す

発生した電場の力が水を構成する水素と酸素の電荷へ干渉

水素と酸素に分かれました(電解)


 と、これだけなんですがこの『電気分解』の反対、「水素の酸化」では「電気」が発生しているのです(『電気分解』でなくとも加熱する事でも分解する事も出来ます)。

 こういった方法で発電している物が「燃料電池」です。

 しかし、これはどんな物にでも言える事ですが発電効率が悪いのです(単純にエネルギー計算をすると40%前後だそうです)。


 でもです、現代科学では成し得ない「魔法」を使えば何処でも手軽に効率の良い「燃料電池」が作れます。

 『風』の『酸素分子の結合操作』と『水』の『水分子の結合操作』を使います。

 前提として『分子』だけでなく『原子』をも操作出来る、という事にして下さい(勿論テクニック>>>パワー)。

 そうするとO(酸素)とH(水素)を操作出来るので直接結合させます、『風』属性は酸素の酸化力でも上げてて下さい。

 これで発電完了です。


 では発電量の計算をしてみましょう、と言ってもエネルギー効率やややこしい計算式しか見当たりません。なので『電気分解』を逆にして「必要電気量」を求めます。


 ネット上にある計算式の結果だけ書きます(何故か「水」を水素分子のみで計算していました)。


 1molの水につき233kjキロジュール必要


 何だ1molとは、「炭素12」を基準とした単位らしく正直意味不明です。何処かの解釈では「厳密には違うけれど原子番号×g」とあったので水の実効原子番号7.42で7.42gにつき1molと解釈します。

 とりあえず1000倍の7420g(1000mol)にします、約7.5kgの水を燃料電池に変えるということです。


 そしてファラデー係数が電子数×27なので水分子の電子数10を掛け270になります。


なので270(Ah/mol)×1000(mol)=270000(Ah)となります(Aアンペア、h時間)。


 水1(mol)の分解に必要な電気的エネルギーは270(Ah/mol)×1(mol)=270(Ah)となるみたいです。


 では270(Ah)を233kjに換算します。

233000÷270×3600(A・s秒)=0.239711934156379…、約0.24V(電圧)


 なので1000molの水7420gを電気分解するには

(約0.24V×972000A)×1000=233,280,000W必要?


 逆算したのですがそんな訳無い、これは1秒で電気分解する式です(Jに換算すれば233.28MJです、1MJで氷3kgを溶かす熱量に相当するらしいので、およそ700kgの氷を溶かせるレベルらしいですね。もしくは100kgの物体を233km持ち上げる力です)。

 実際は10秒程かけるとして約23.3MWと約2.3MJの電気が生まれます。


 また、雷の平均エネルギーは1.5GJです、なのでこれに並ぶには1/7秒で行う必要があります(『雷』属性がそんなエネルギーを出している様には見えませんが)。


*ここまでの計算式は間違っている可能性が高いです


 さて、約7.5kg、これはバケツの水の3/4程です。案外大した量ではありませんね。

 これの7倍の量で雷に並ぶそうなので約53.5kg、人1人分程を1秒でやれば雷になります。

 535kg、人10人分程を10秒でれば10倍雷に、5350kg人100人程を1分40秒かけて行えば100倍雷になります。

 しかし、結局は自分が放出したエネルギー『魔力』の量は変わりません、雷を出したければその分のエネルギーを持っていなければなりません、また個人戦闘にそんなに攻撃力は必要ないと思うのでせいぜいコップを満たすくらいでしょう(1/1000でも1秒で行えば233m持ち上げる力です、100秒かければ2m分押し返す力です、0.01なら23km吹き飛ばす。それほどの威力です、これを実現させたのならパワーで並の魔法使いに勝てます)



  『雷無効化』

 これはまさしく『電気分解』の利用です、周囲に「霧」や「水壁」を用意して『雷』が魔法を放った瞬間『電気分解』に利用します、その時にも一応電気分解によって発電される訳ですがそれも『電気分解』に利用します。以上です。



  ここまでのまとめによる『派生・雷』

『風』『水』属性で酸素原子と水素原子を操作結合して水を作る

結合の際、その力が電気エネルギーに変換される(50kg程の水を1秒弱でつくれば雷に匹敵する)

 尚、これは燃料電池の理屈である


  ここまでのまとめによる『雷無効化』

 相手の『雷』を『電気分解』を用いて無効化する、相手が『電気分解』をすり抜けるようにした場合は『純水』で防ぐか『鈍重風』で逸らそう。なに雷クラスの威力なら絶縁破壊が起こるしプラズマも発生してるから気にするな。



  結論

 電気分解の式には自信がありませんが発電自体は可能です、でもその電気エネルギーを『風』『水』は操れません、何処かに流れます(敵の至近距離で使ったり水場で使ったりなどなど)。


 また、電気エネルギーについて調べた結果『雷』強すぎると思いました、でもエネルギーの総量を『稲妻』に合わせなければ大丈夫です、伝説の雷神とかぐらいしか使わなければ。



ついでに


自然界の物質は楽な方へ楽な方へと流れます、高い所から落ちたり、温度の上昇によって蒸発したりなど。

 その為環境を整えれば性質の逆利用も可能となります。


『雷』とは光速以下

 なのです。「見てから躱す」事も“一応”不可能ではありません。だけどこれなら『雷化』とかしてる人達が見切られるのも納得ですね、もしかすると「電場」を利用せずに「荷電粒子」だけ飛ばしている人も居るかもしれません。

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