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異文化理解したいのに、なぜか全員が多様性の地雷を踏み抜き、私の胃だけが死んでいく件  作者: めるのすけ
第十六章:続・ITという多様性

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第八十七話:ホワイトデー

3月某日。


イタリア:

日本のバレンタインとホワイトデーについて、しっかり調べたよ。

故に僕は、返礼品としてバラの花束を用意した。


男性社員:

まじでやりやがったwww

現実でバラの花束初めて見たwww


ムスリム:

私は無難にお菓子を用意しました。バクラヴァでスネ。


MtF:

あら、美味しそう。


ムスリム:

MtFさんもドウゾ。とても甘いので、お茶と良く合いまスヨ。


女性社員:

おはようございまーす。


韓国さん:

おはようございます。


イタリア:

おはよう、レディたち!さあ、これをどうぞ!


女性社員:

えっ、やだ、これ。いきなり何ですか?


イタリア:

や、やだ……?


女性社員:

あ、ごめんなさい。びっくりして。


韓国さん:

(日付を確認して)

バレンタインのお返し、ですか?しかしこれは……


イタリア:

そのとおりさ!

心優しい女性たちには、美しい花束が似合うと思ってね。


女性社員:

え、そんな……困ります。


イタリア:

え?


女性社員:

だって、私が用意したチョコ600円ですよ?

こんな立派な花束……高価すぎて頂けません。


イタリア:

いやいや、既に買っているわけで……遠慮は無用だよ!?


ムスリム:

日本のお返しは3倍ルールだと聞いていました。

10倍を用意すれば驚かれるのは当然デハ?


イタリア:

そうはいっても……2000円程度では貧相な花束になってしまう。

そんなものを女性に渡すのは、低く見積もっているようで失礼じゃないか。


MtF:

いや恋人同士の贈り物じゃないんだから、全力出さなくてもいいのよ…


ムスリム

私のように、バランスも考慮すべきでしたネ?


男性社員:

それな。しかしこのバクラヴァって奴、美味いですね。


ムスリム

……なんで貴方まで食べてるんデスカ。まあ良いデスケド。


イタリア:

日本の女性は慎みと奥ゆかしさを備えているとは聞いていたが……

これも、そういうなのか。


私:

いや、それはわりと古い価値観で。

今回は単に価格バランスと、花束というアイテムの文化的前提が……

ああ、どう説明しろと(´・ω・)




・ホワイトデー

ホワイトデーとは、バレンタインデーのお返しとして日本で独自に作られた行事である。


起源は1970年代。

製菓業界が「チョコをもらった男性が、後日お返しをする日」を提案したのが始まりとされる。当初はマシュマロやキャンディなど、扱う商品によって名称や内容もバラバラだったが、やがて3月14日でほぼ統一され「ホワイトデー」として定着した。


重要なのはこれが海外由来ではなく、日本発の商業文化である点だ。

欧米のバレンタインは、恋人同士が互いに贈り物をする日であり、そもそも「お返し専用の日」という発想が存在しない。


つまりホワイトデーは、

・バレンタインデー(日本式)

・お返しのホワイトデー(日本独自)

という、二重にローカライズされた文化の上に成立している。


文化としてはそれなりに定着しているが、その実態は「愛情の表現」というよりも、

関係性の帳尻を合わせるための装置に近い。かなり人工的で、日本的な贈答イベントなのだ。

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