第八十六話:OneDrive同期
私:
…うん、何だこの通知。容量限界?
男性社員:
(ぴくっ)
ちょっと見せてもらっていいですか。
私:
あ、うん。お願いするよ。
男性社員:
出やがったな…OneDrive同期とかいう邪悪の権化。
完膚なきまでに叩き潰してやる。お前の存在だけは許さん…!
女性社員:
え、どういうこと?
MtF:
分かりやすく言えば…パソコンの自動お荷物預かりサービス、ね。
韓国さん:
そうですね、ただし倉庫は小さい…小さすぎますが。
イタリア:
勝手に荷物を預かるくせに、倉庫はやたら狭い。しかも満杯になると機能停止。
下手に整理しようとすると、PCの中身ごと道連れに自爆する――
素晴らしい設計だよ。
ムスリム:
悪魔の所業デース…
MtF:
便利なのは否定しないけど、絶妙な使いづらさで課金誘導してくるのよね、アレ
私:
さっぱりわからん、どうしろと(´・ω・)
・OneDrive同期(クラウド同期)とは
OneDriveやGoogleDriveに代表されるクラウド同期とは、パソコンやスマホの特定データを、「自動的に別の場所にも同時保存する仕組み」である。この別の場所とは自分の端末内ではなく、インターネット上にある会社(MicrosoftやGoogleなど)のサーバーだ。
便利な点も多い。
・パソコンが壊れてもデータが残る
・別の端末から同じファイルが使える
・保存し忘れを防げる
──ここまで聞くと、非常に親切なサービスに見える。
問題はこの仕組みがあまりにも自動的で、分かりにくいことだ。
クラウド同期はデータの保存、削除、移動のような操作を、自動で "紐づいた両方" に反映する。つまりパソコンやスマホでファイルを消す= インターネット上の保存データも消える、という関係になっている。逆も同様だ。
ここで問題になるのが、クラウド(インターネット側)の保存容量。
無料で使えるクラウドの容量上限はあまりにも小さく、写真や動画を何も考えずに(あるいは知らないうちに)同期していると、すぐ上限に達する。
すると何が起きるか。
・これ以上同期できないと、手元の端末で新しいデータを作るたびに警告が出る
・容量限界の警告が出続けたり、課金誘導の案内が表示され続けたりする
初期設定でクラウド同期が有効化されていることが多いため「頼んでないのに勝手に預かっておいて、いっぱいになったら文句を言い続ける」という、非常にストレスの溜まる状態になるのだ。
そして下手に触るとクラウド内部のデータを消して整理したつもりが、紐づいたPC内部データまで、消したデータと同じなんで削除しておきますね、と抹殺しに来る。
分かっている人向けの仕組みなのに、分かっていない人にも最初から有効化されている結果として、悪魔のような所業を行う便利道具。それがクラウドという物なのである。本当に取り返しのつかないことになる前に、お手持ちのスマホやPCのクラウド設定を確認してみることを強く推奨します(筆者経験談)。




