第五十七話:技術
ムスリム:
しかし、こと「手を動かす分野」となると、
日本は他の追随を許さない強さを発揮しますネ。
イタリア:
それは確かに。
ゼロから何かを生み出すのはそこまで得意じゃないけど、
既存のものを改良して利便性を上げる…その方向は本当に強い。
私:
トヨタさんとか、最たる例だよね。
自動車産業なんて、歴史的にはまだ百年ちょっとなのに。
韓国さん:
私も車はトヨタです。燃費と安定性が、段違いなので。
女性社員:
現代自動車じゃない……あ、いえ。(察し)
男性社員:
とはいえ、それもいつまで続くかって気はしますけどね。
AI分野とか、明確に後れを取ってますし。
MtF:
そうねぇ。日本は目に見える技術の改良は強いけど、
新技術の創造って分野は、どうしても弱いのよね。
イタリア:
まあ、僕の祖国も似たようなものさ。
デザインは得意だけど、精密さや耐久性を求められるのは苦手だったりする。
韓国さん:
それでも、日本には他国の追随を許さない、
世界最強の分野があるじゃないですか。
私:
え?そんな、はっきり突出して強い分野あったっけ。
イタリア:
……ああ、なるほど。
私:
???
男性社員:
あーアニメとか、漫画ですか。
女性社員:
たしかに否定はできないかも。
私:
ごめん。その分野は、正直まったく分からないよ。
イタリア:
ヨーロッパではNARUTOだね。
子どもの頃に見てた人間は、本当に多いよ。
ムスリム:
私の周囲では、ONE PIECEが有名デスネ。
宗仲間や信義を重んじる物語は人気がありマース。
韓国さん:
韓国では進撃の巨人ですね。
娯楽作品でありながら国家、犠牲、支配といったテーマを真正面から描いている。
評価しない方が不思議なくらいです。
私:
…本当に評価が高そうだね。ちょっとは見た方がいいのかな。
どうしよう(´・ω・`)
・漫画とアニメ
ヨーロッパでNARUTOは非常に根強い人気を持つ。
忍者というキャッチーな日本文化と、孤独な少年が努力で認められていく「普遍的な成長物語」が合致し、圧倒的な支持を得た…とか。ドラゴンボール、エヴァンゲリオンなんかも知名度は高め。
イスラム圏でも日本のアニメは強い。
酒や露出方面の表現はちょいちょい規制が入ることもあるらしいが、仲間との絆や信念を貫くといったテーマが、家族やコミュニティの結束を重んじるイスラム圏の価値観と親和性が高いのかもしれない。他にはキャプテン翼なんかも大人気らしい。
韓国では進撃の巨人はまさに大ヒットし、一種の社会現象にまでなった。
壁に囲まれた閉塞感、抑圧からの解放、歴史的因縁といった重厚なテーマは、韓国の若者が抱える社会的なストレスや、東アジアの複雑な国際情勢と重ね合わせて議論されることが多く、非常に高い評価を受けている。他にも花より男子、SLAM DUNK当たりはよく読まれている。




